
住宅ローンを申し込むとき、金利タイプや返済期間と一緒に決めることになるのが「返済方式」です。
「元利均等返済と元金均等返済は何が違う?」
「どっちの方が総返済額は安い?」
「毎月の返済額を抑えたいならどっち?」
「変動金利の5年ルール・125%ルールは両方にある?」
と迷う方も多いでしょう。
元利均等返済は、元金と利息を合わせた毎月の返済額を基本的に一定にする方法です。一方の元金均等返済は、毎月返す元金を一定にして、その時点のローン残高に応じた利息を加える方法です。三菱UFJ銀行でも、この2つを住宅ローンの代表的な返済方法として案内しています。
同じ借入額・同じ金利・同じ返済期間なら、一般的には元金均等返済の方が元金を早く減らせるため、総支払利息を抑えやすくなります。その代わり、返済開始直後の月額は元利均等返済より高くなります。
つまり、
元利均等返済=毎月の家計を安定させやすい
元金均等返済=最初は重いが元金を早く減らしやすい
と考えると分かりやすいでしょう。
この記事では、元利均等返済と元金均等返済の違い、メリット・デメリット、返済額・総利息の比較、変動金利の5年ルール・125%ルールとの関係、どちらを選ぶべきかまで詳しく解説します。
この記事のポイント
- 元利均等返済は元金+利息の返済額を基本的に一定にする
- 元金均等返済は毎月返す元金を一定にする
- 元利均等返済は家計管理がしやすい
- 元金均等返済は返済当初の負担が大きい
- 同条件なら元金均等返済の方が元金を早く減らしやすい
- 同条件なら元金均等返済の方が総利息を抑えやすい
- 元利均等返済は返済開始当初の利息割合が大きい
- 元金均等返済は返済額が徐々に下がっていく
- すべての金融機関で元金均等返済を選べるとは限らない
- 5年ルール・125%ルールは返済方式によって取扱いが異なる
- 三菱UFJ銀行では変動金利・元利均等返済に5年・125%ルールがある
- 同行の元金均等返済には5年・125%ルールがない
- 金利上昇時の返済額の動きも比較する
- 初回返済額だけで選ばない
- 総返済額だけで選ばない
- 教育費・収入・完済年齢まで考える
- ボーナス払いは返済方式とは別に考える
- 繰り上げ返済との組み合わせも確認する
結論|家計の安定なら元利均等、元金を早く減らすなら元金均等

最初に結論です。
元利均等返済が向きやすい人
- 毎月の返済額を安定させたい
- 住宅購入直後の負担を抑えたい
- 教育費など他の支出も多い
- 家計管理を分かりやすくしたい
元金均等返済が向きやすい人
- 返済当初の支払額が高くても対応できる
- 元金を早く減らしたい
- 総支払利息を抑えたい
- 現役時代の収入が多いうちに多く返したい
という違いがあります。
三菱UFJ銀行も、元利均等返済について「毎月返済額が一定で返済計画を立てやすい」、元金均等返済について「一定額の元金を返すため総支払利息を少なくしやすい」と説明しています。
ただし、
「総利息が少ないから元金均等返済が必ず正解」ではありません。
住宅購入直後には、
- 引っ越し
- 家具
- 家電
- 外構
- 教育費
なども必要になります。
最初の返済額が高すぎて貯蓄できなくなるなら、元利均等返済の方が家計に合う場合があります。
【関連記事:住宅ローンの返済比率とは?無理のない返済額と計算方法を解説】
元利均等返済とは?

元利均等返済とは、
元金と利息を合わせた毎月の返済額を基本的に一定にする方式
です。
三菱UFJ銀行では「毎回の元金部分と利息部分の合計額が一定となるよう計算する返済方法」と定めています。
例えば、
毎月返済額
12万円
なら、
返済開始当初
元金5万円+利息7万円
↓
返済が進む
↓
後半
元金10万円+利息2万円
のように、中身が変化していくイメージです。
※数字は仕組みを説明するための単純例です。
毎月の返済額が分かりやすい
元利均等返済の最大のメリットです。
毎月、
約10万円
約12万円
など、返済額を一定にしやすいため、
- 食費
- 教育費
- 車
- 貯蓄
などとの家計管理がしやすくなります。
みずほ銀行も、元利均等返済は返済額が一定で、長期的な返済計画を立てやすい点をメリットとしています。
ただし元金の減り方は遅い
返済開始直後は住宅ローン残高が大きいため、毎月返済額の中に占める利息割合が大きくなります。
その結果、元金均等返済と比べると元金の減少が遅くなりやすい特徴があります。
元金均等返済とは?
元金均等返済とは、
毎月返済する元金を一定にして、その時点の残高に応じた利息を加えて返済する方式
です。
三菱UFJ銀行の住宅ローン契約規定でも、元金均等返済を「毎回の元金部分が一定となるよう計算した額に所定の利息を加算する方法」としています。
毎月返す元金は一定
例えば、
4,200万円
を、
420回
で返済するなら、単純に考えると毎月元金は、
10万円
ずつです。
そこへ残高に応じた利息を加えます。
最初の返済額が最も高くなりやすい
住宅ローン開始直後は残高が最も大きいため、利息も多くなります。
そのため、
元金10万円
+
利息5万円
=15万円
など、当初返済額が高くなります。
返済が進んでローン残高が減れば利息も減るため、
15万円
↓
14万円
↓
13万円
というように返済額が徐々に下がっていきます。
みずほ銀行も、元金均等返済は初回返済額が最も高く、その後は残高減少とともに返済額が少なくなると説明しています。
元利均等と元金均等の違い
比較すると次のようになります。
| 比較項目 | 元利均等返済 | 元金均等返済 |
|---|---|---|
| 毎月返済 | 基本的に一定 | 最初が高く徐々に減る |
| 毎月返す元金 | 変わる | 基本的に一定 |
| 返済当初の負担 | 抑えやすい | 大きい |
| 元金の減り方 | 比較的遅い | 比較的早い |
| 総支払利息 | 多くなりやすい | 少なくなりやすい |
| 家計管理 | しやすい | 月額が変化する |
| 金利上昇時 | 商品ルールを確認 | 返済額へ反映されやすい |
| 取扱い | 多い | 取り扱わない金融機関もある |
同じ金利なら元金均等の方が得?
利息総額だけを見るなら、元金均等返済の方が少なくなりやすいです。
理由は元金を早く減らすからです。
住宅ローン利息は基本的にローン残高を基に計算されるため、
元金が早く減る
↓
利息がかかる残高が小さくなる
↓
総利息を抑えやすい
という仕組みです。
みずほ銀行も、同じ借入額・金利・返済期間なら、元金均等返済の方が元利均等返済より総返済額を抑えやすいと説明しています。
返済額を実際に比較してみる

分かりやすいように、仮の条件で比較します。
試算条件
借入額
4,000万円
金利
年1.5%
返済期間
35年
ボーナス返済
なし
金利
全期間一定と仮定
※以下は仕組みを理解するための概算です。実際の返済額は金融機関の商品条件・端数処理等によって異なります。
元利均等返済
毎月返済額は、
約12万2,500円
です。
35年間の総返済額は、
約5,144万円
総利息は、
約1,144万円
です。
元金均等返済
初回返済額は、
約14万5,200円
です。
10年目前後では、
約13万1,100円
20年目前後では、
約11万6,800円
最終回付近では、
約9万5,400円
まで下がります。
総返済額は、
約5,053万円
総利息は、
約1,053万円
です。
総利息は約91万円違う
この仮定では、
元利均等返済
約1,144万円
元金均等返済
約1,053万円
となり、元金均等返済の方が約91万円利息を抑えられる計算です。
一方、返済開始直後は、
元利均等
約12万2,500円
元金均等
約14万5,200円
となり、
約2万2,700円
元金均等返済の方が高くなります。
ここが最大の判断ポイントです。
「91万円得」だけで元金均等を選ばない
35年間で約91万円の差があっても、
住宅購入直後に毎月約2万円余計に支払うことで、
- 貯金できない
- 教育費が不足する
- 車費用が払えない
となれば、家計には合っていません。
住宅ローンは利息総額だけでなく、
毎月生活を続けられるか
で決める必要があります。
【関連記事:住宅ローンで後悔する人の特徴|借りすぎを防ぐチェックポイント】
元利均等返済のメリット
毎月返済額が安定する
最も大きなメリットです。
家計簿を作るとき、
住宅ローン
毎月12万円
と固定費として扱いやすくなります。
返済開始当初の負担を抑えやすい
元金均等返済よりも当初返済額を低くしやすいため、
- 子どもが小さい
- 新居購入直後
- 家具・家電購入が多い
家庭にはメリットがあります。
住宅予算を計算しやすい
毎月返済額を基準に、
住宅ローン
10万円
生活費
20万円
貯蓄
5万円
など家計計画を作りやすくなります。
元利均等返済のデメリット
元金の減りが遅い
返済開始当初は利息割合が大きいため、住宅ローン残高が思ったより減っていないと感じることがあります。
総利息が増えやすい
同じ借入条件なら、元金均等返済より利息総額が多くなりやすい傾向があります。
売却時に残高が多い可能性
返済開始から比較的早い時期に住宅を売却する場合、元金均等返済よりローン残高が多く残っている可能性があります。
ただし実際の残高は金利・返済期間等によって異なります。
元金均等返済のメリット
元金を早く減らせる
毎月一定額の元金を確実に返していくため、住宅ローン残高を早く減らしやすくなります。
総利息を抑えやすい
元金が早く減るため、その後に発生する利息も少なくなります。
将来返済額が下がる
返済が進めば利息が減り、毎月返済額も徐々に小さくなります。
例えば、
現役時代
返済額が大きい
↓
定年前
返済額が小さくなる
という設計が可能です。
元金均等返済のデメリット
返済開始直後が重い
最大のデメリットです。
注文住宅では引き渡し直後に、
- 引っ越し費
- 家具
- 家電
- 外構
- 税金
なども重なる可能性があります。
そこへ住宅ローン初期返済額が高いと、家計が圧迫される場合があります。
借入可能額へ影響する場合がある
住宅ローン審査では返済額・返済負担率等を確認します。
元金均等返済では当初返済額が高くなるため、希望借入額との関係では注意が必要です。
実際の審査方法は金融機関によって異なるため、事前審査時に確認してください。
【関連記事:住宅ローンの返済比率とは?無理のない返済額と計算方法を解説】
すべての銀行で選べるわけではない
みずほ銀行も、元金均等返済について、金融機関によっては取り扱っていない場合があると説明しています。
そのため、
「元金均等返済にしたい」
と思っても、候補銀行の商品によって選べない可能性があります。
変動金利では違いがさらに大きい
第162記事で解説したように、変動金利では金利上昇時の返済額の動きが重要です。
【関連記事:住宅ローンの金利が上がったら?5年ルール・125%ルールを解説】
元利均等返済と5年ルール
三菱UFJ銀行では、
変動金利+元利均等返済
について、
- 5年ルール
- 125%ルール
があります。
5年ルール
金利が変わっても返済額は次の見直しまで変えない
125%ルール
次回返済額が増える場合でも、従来返済額の125%以内
という仕組みです。
ただし金利上昇の影響はある
毎月返済額が変わらなくても、
利息
↑
元金返済
↓
となる可能性があります。
元金均等返済には5年・125%ルールがない場合がある
三菱UFJ銀行では、
元金均等返済には5年ルール・125%ルールはありません。
金利が上昇すると、元金部分は変わらなくても利息部分が増えるため返済額が上昇します。
みずほ銀行も同様に、元金均等返済は金利変更に合わせて返済額が変わり、5年・125%ルールの対象外と説明しています。
元金均等は金利上昇時の影響が早く見える
例えば、
元金返済
10万円
利息
2万円
合計
12万円
だったものが、
金利上昇後、
元金
10万円
利息
3万円
合計
13万円
になるイメージです。
※単純な説明例です。
どちらが金利上昇に強い?
単純に、
元利均等
=安全
元金均等
=危険
とは言えません。
元利均等+5年ルール
返済額が急に上がりにくい
一方、
元金返済が遅くなる可能性
元金均等
返済額へ金利上昇が反映されやすい
一方、
元金自体は一定ペースで返していく
という違いがあります。
5年ルールがない銀行もある
そもそも金融機関によっては、元利均等返済でも5年ルール・125%ルールを採用していません。
そのため返済方式だけではなく、
金融機関の商品ルール
も確認してください。
固定金利ならどうなる?
全期間固定金利なら、借入時に金利が確定するため、その金利を前提として元利均等・元金均等の返済を行います。
この場合、変動金利のような金利上昇による返済額変化を基本的には考えなくて済みます。
【関連記事:変動金利と固定金利どっちがいい?住宅ローン金利タイプの選び方】
元利均等返済が向いている人
子育て中の家庭
住宅購入直後から教育費がかかる家庭では、当初返済額を抑えやすいメリットがあります。
毎月の固定費を一定にしたい人
家計管理を簡単にしたい人に向きます。
住宅購入直後に現金を残したい人
頭金・外構・家具家電などで現金支出が大きい家庭にも選びやすい方法です。
【関連記事:頭金なしで注文住宅は建てられる?住宅ローンと諸費用の注意点】
返済初期の収入に余裕が少ない人
将来的に収入増加を見込んでいる若い世帯などでは、当初負担を小さくできるメリットがあります。
ただし将来の収入増加を前提に借りすぎないようにしてください。
元金均等返済が向いている人
現在の収入に余裕がある
返済開始直後の高い返済額でも、
- 生活費
- 貯蓄
- 教育費
を確保できる人です。
元金を早く減らしたい
住宅ローン残高の減少を重視する人に向きます。
定年へ近づくほど返済負担を下げたい
元金均等返済では返済額が徐々に下がるため、
50代
↓
60代
と年齢が上がるにつれて返済負担を軽くしたい人にも検討できます。
繰り上げ返済をしなくても元金を早く減らしたい
元金均等返済なら、通常返済そのもので元金を一定ペースで減らせます。
共働きなら元金均等がいい?
必ずしもそうではありません。
例えば、
夫婦2人が現在フルタイム
でも、
出産
↓
育休
↓
時短勤務
となれば、返済開始直後に収入が減る可能性があります。
元金均等返済は当初返済額が高いため、共働き世帯では将来の収入変化も確認してください。
【関連記事:ペアローンはやめた方がいい?共働き夫婦の住宅ローンで後悔しない考え方】
一馬力になった場合も試算する
おすすめなのは、
ケースA
夫婦フルタイム
ケースB
一方が時短
ケースC
一時的に一馬力
で返済できるか確認することです。
40年ローンとの組み合わせ
返済期間を40年にすると、35年より毎月返済額を抑えやすくなります。
【関連記事:住宅ローン40年は後悔する?35年との違い・メリットと注意点】
40年+元金均等という考え方もある
返済期間を長くして元金均等返済を選ぶ方法も考えられます。
ただし、
- 完済年齢
- 総利息
- 初回返済額
を確認してください。
「期間を延ばせば元金均等でも安い」で借入額を増やさない
返済期間を長くした効果を、
住宅予算増加
へ使ってしまうと、家計余力がなくなる可能性があります。
ボーナス払いとの違い
元利均等・元金均等は、
通常返済の計算方法
です。
一方のボーナス払いは、
毎月返済
+
年2回等の増額返済
という返済タイミングの話です。
【関連記事:住宅ローンのボーナス払いはやめた方がいい?後悔しない返済計画】
元利均等+ボーナス払いもできる
金融機関・商品によっては可能です。
元金均等+ボーナス払いもある
こちらも商品条件によります。
ボーナス払いを併用するなら年間返済額で比較してください。
繰り上げ返済との関係
元利均等返済を選んでも、
「元金の減りが遅いからずっと不利」
というわけではありません。
家計に余裕が出た時点で繰り上げ返済を使う方法があります。
【関連記事:住宅ローンの繰り上げ返済はいつする?控除との関係と注意点】
元利均等+繰り上げ返済
返済当初は、
毎月返済を安定
↓
教育費が落ち着く
↓
余裕資金で繰り上げ返済
という方法です。
元金均等でも繰り上げ返済できる場合がある
金融機関の商品条件に従って繰り上げ返済できます。
ただし住宅ローン控除・手元資金も確認してください。
団信は返済方式で変わる?
一般的には団信は住宅ローン契約に付帯する保障なので、
元利均等か元金均等か
とは別の条件です。
ただし金融機関・住宅ローン商品によって団信内容は異なります。
【関連記事:住宅ローンの団信とは?種類・保障内容・選び方と注意点】
元金が早く減れば団信保障残高も減る
団信は住宅ローン残高を保障する仕組みの商品が中心です。
元金均等返済で住宅ローン残高が早く減れば、団信で保障される残高もその分減っていきます。
これは不利という意味ではなく、住宅ローン債務自体が小さくなっているためです。
売却する可能性がある場合
住宅を10年・15年後に売る可能性があるなら、
その時点で住宅ローン残高がいくらか
も比較するとよいでしょう。
元金均等返済の方が元金を早く減らしやすいため、同条件なら残債を小さくしやすくなります。
ただし住宅価格は別問題
住宅ローン残高が2,500万円でも、
住宅売却価格
2,000万円
なら、売却代金だけでは完済できません。
返済方式だけで売却リスクがなくなるわけではありません。
借り換えで返済方式を変更できる?
借換先の金融機関が対応していれば、新しい住宅ローンの返済方式を選べる場合があります。
ただし、
- 審査
- 金利
- 諸費用
があるため、返済方式変更だけを目的に借り換える場合でも総額比較が必要です。
【関連記事:住宅ローンの借り換えはいつ?金利差・諸費用と注意点を解説】
途中で元利均等から元金均等へ変更できる?
金融機関・商品によって異なります。
自由に切り替えられるとは限りません。
住宅ローン契約前に、
元利均等から元金均等へ途中変更できますか?
元金均等から元利均等へ変更できますか?
と確認してください。
「後で変更すればいい」と考えない
住宅ローン返済方式は長期間の家計に影響します。
原則として、
契約時に自分に合う方式を選ぶ
ことをおすすめします。
元利均等・元金均等を決める5ステップ
ステップ1|両方の初回返済額を出す
最初に、
元利均等
○万円
元金均等
○万円
を比較します。
ステップ2|10年後の返済額を見る
元金均等では返済額が下がっています。
ステップ3|総利息を見る
返済方式によって利息総額がどれだけ変わるか確認します。
ステップ4|現在の家計へ当てはめる
元金均等の初回返済額でも貯蓄できるか確認します。
ステップ5|金利上昇ケースを確認する
変動金利を選ぶ場合は特に重要です。
比較するときに同じ条件にする
A銀行の、
元利均等
金利0.7%
と、
B銀行の、
元金均等
金利1.2%
を比べても、返済方式だけの差は分かりません。
まず、
- 借入額
- 金利
- 返済期間
を同じにして比較してください。
元利均等・元金均等チェックリスト
返済額
- 元利均等の初回返済額を確認した
- 元金均等の初回返済額を確認した
- 10年後の返済額を確認した
- 20年後の返済額を確認した
- 総返済額を確認した
- 総利息を確認した
家計
- 住宅購入直後も貯金できる
- 教育費を確保できる
- 車費用を確保できる
- 修繕費を積み立てられる
- 生活予備費を残せる
金利
- 変動・固定を確認した
- 5年ルールを確認した
- 125%ルールを確認した
- 金利上昇時の返済額を確認した
将来
- 育休・時短勤務を考えた
- 教育費ピークを考えた
- 定年時の返済額を確認した
- 完済年齢を確認した
- 売却時の残高も考えた
金融機関へ聞きたい10の質問
1.元利均等と元金均等の両方を選べますか?
まず確認します。
2.同じ借入額で初回返済額はいくら違いますか?
数字で比較します。
3.総利息はいくら違いますか?
総額を確認します。
4.10年後の残高はいくら違いますか?
元金の減り方を比較します。
5.変動金利の場合、5年ルールはありますか?
重要です。
6.125%ルールはありますか?
5年ルールとは別に確認します。
7.元金均等の金利上昇時は返済額がどう変わりますか?
具体的に試算してもらいます。
8.途中で返済方式を変更できますか?
条件・手数料を確認します。
9.繰り上げ返済は両方式で利用できますか?
手数料も確認します。
10.35年・40年でも比較できますか?
返済期間も含めて決めます。
よくある質問
元利均等返済とは?
元金と利息を合わせた毎月返済額を基本的に一定にする方法です。三菱UFJ銀行でも同様の定義をしています。
元金均等返済とは?
毎月返済する元金を一定にして、残高に応じた利息を加える返済方法です。
元利均等と元金均等はどちらが得?
同じ借入額・金利・返済期間なら、元金均等返済の方が総支払利息を抑えやすいです。
ただし返済開始当初の月額は高くなります。
毎月返済が安いのはどっち?
返済開始当初は元利均等返済の方が低くなりやすいです。
将来返済額が下がるのは?
元金均等返済です。
ローン残高が減るにつれて利息が減るため、毎月返済額も徐々に下がります。
元金が早く減るのは?
元金均等返済です。
毎月一定額の元金を返すため、元利均等返済より残高を早く減らしやすくなります。
元金均等返済は誰でも選べますか?
金融機関によります。
元金均等返済を取り扱っていない金融機関もあるため確認してください。
変動金利なら元利均等がおすすめ?
一律には言えません。
家計余力や金利上昇時の返済方法を確認してください。
元利均等には5年ルールがありますか?
すべての商品ではありません。
三菱UFJ銀行では変動金利・元利均等返済に5年ルール・125%ルールがあります。
元金均等にも5年ルールがありますか?
三菱UFJ銀行ではありません。みずほ銀行でも元金均等返済は5年・125%ルールの対象外とされています。
金利が上がると元金均等はどうなる?
毎月返す元金は基本的に一定でも、利息が増えるため毎月返済額が上昇する場合があります。
元利均等なら金利が上がっても安心?
5年ルール等によって返済額がすぐに上がらない商品でも、利息割合が増えて元金の減りが遅くなる可能性があります。
【関連記事:住宅ローンの金利が上がったら?5年ルール・125%ルールを解説】
元金均等返済は審査が厳しい?
金融機関の審査基準はそれぞれ異なります。
元金均等返済では当初返済額が高くなるため、返済能力との関係を金融機関へ確認してください。
子育て家庭ならどっち?
教育費など現在の支出が大きい家庭は、当初負担を抑えやすい元利均等返済が合う場合があります。
ただし家庭ごとに異なります。
共働きなら元金均等?
必ずしもそうではありません。
育児休業・時短勤務など収入減少も考えてください。
住宅ローン40年ならどっち?
どちらも商品によって選択できる可能性がありますが、40年では完済年齢・総利息まで確認してください。
【関連記事:住宅ローン40年は後悔する?35年との違い・メリットと注意点】
ボーナス払いとは別ですか?
別です。
元利均等・元金均等は返済額の計算方式で、ボーナス払いは返済タイミングを増額する方法です。
元利均等でも繰り上げ返済できる?
対応する住宅ローンでは可能です。
元金を早く減らしたい場合に繰り上げ返済を利用する方法があります。
【関連記事:住宅ローンの繰り上げ返済はいつする?控除との関係と注意点】
元金均等でも繰り上げ返済できる?
金融機関・商品によります。
利用予定金融機関へ確認してください。
途中で元利均等から元金均等に変えられる?
金融機関・契約によります。
自由に変更できるとは限らないため契約前に確認してください。
途中で借り換えれば変更できますか?
借換先の商品で元金均等返済を選べる場合は可能性がありますが、新しい審査・諸費用が発生します。
【関連記事:住宅ローンの借り換えはいつ?金利差・諸費用と注意点を解説】
まとめ|元利均等・元金均等は「利息」だけでなく家計の時間軸で選ぶ
住宅ローンには代表的に、
元利均等返済
と、
元金均等返済
があります。
元利均等返済は、
元金+利息
↓
毎月返済額を基本的に一定
とする方法です。
毎月の返済額が分かりやすく、家計計画を立てやすいことが大きなメリットです。
一方、元金均等返済は、
毎月一定の元金
+
残高に応じた利息
を返済します。
住宅ローン開始直後は返済額が高くなりますが、元金を早く減らしやすく、同じ借入条件なら総支払利息を少なくしやすい方法です。
大まかに整理すると、
元利均等返済
- 当初返済額を抑えやすい
- 毎月返済が分かりやすい
- 家計管理しやすい
- 元金の減りは比較的遅い
- 総利息は増えやすい
元金均等返済
- 当初返済額が高い
- 毎月返済額は徐々に下がる
- 元金を早く減らしやすい
- 総利息を抑えやすい
- 金利上昇時の返済額変化に注意
という違いがあります。
さらに変動金利では重要な違いがあります。
三菱UFJ銀行では、
変動金利+元利均等返済
→5年ルール・125%ルールあり
元金均等返済
→5年ルール・125%ルールなし
という取扱いです。
ただし、このルールはすべての金融機関に共通するわけではありません。
そのため住宅ローンを選ぶときは、
- 元利均等の初回返済額を見る
- 元金均等の初回返済額を見る
- 10年後の返済額を見る
- 総支払利息を見る
- 10年後の残高を見る
- 金利上昇時の返済額を見る
- 5年・125%ルールを確認する
- 教育費ピーク時の家計を見る
- 定年時の返済額・残高を見る
- 繰り上げ返済も含めて比較する
という順番がおすすめです。
特に避けたいのは、
「元金均等の方が総利息が安いから絶対に元金均等」
と決めることです。
総利息を数十万円・100万円程度抑えられても、住宅購入直後の毎月返済額が高すぎて生活予備費や教育費を準備できなければ、家計全体では安全とは言えません。
反対に、現在の収入に十分余裕があり、
高い返済額
↓
無理なく支払える
のであれば、元金均等返済によって元金を早く減らすメリットを活かせる可能性があります。
最終的には、
「どちらが安いか」ではなく「どちらなら35年・40年と家計を安定して続けられるか」
で選んでください。
※元利均等返済・元金均等返済の取扱い、金利、返済額計算、変動金利の5年ルール・125%ルール、返済方式の途中変更、繰り上げ返済条件は金融機関・住宅ローン商品によって異なります。元金均等返済を取り扱っていない金融機関もあるため、利用予定の金融機関で同一借入額・同一金利・同一返済期間による両方式のシミュレーションを行ってから判断してください。
関連記事:
- 住宅ローンの金利が上がったら?5年ルール・125%ルールを解説
- 住宅ローンの返済比率とは?無理のない返済額と計算方法を解説
- 住宅ローン初心者ガイド|借入可能額と無理のない返済額の考え方
- 変動金利と固定金利どっちがいい?住宅ローン金利タイプの選び方
- 住宅ローン40年は後悔する?35年との違い・メリットと注意点
- 住宅ローンの繰り上げ返済はいつする?控除との関係と注意点
- 住宅ローンのボーナス払いはやめた方がいい?後悔しない返済計画
- 住宅ローンが払えないときは?返済が苦しい場合の対処法と相談先
- 住宅ローンの借り換えはいつ?金利差・諸費用と注意点を解説
- 住宅ローンで後悔する人の特徴|借りすぎを防ぐチェックポイント