住宅ローン・お金

ペアローンはやめた方がいい?共働き夫婦の住宅ローンで後悔しない考え方

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共働き夫婦で注文住宅を検討していると、住宅会社や金融機関から「ペアローンなら借入額を増やせます」と提案されることがあります。

「夫婦で借りれば希望の土地が買える」
「住宅ローン控除を2人で使えるなら得なのでは?」
「共働きだから返済も問題なさそう」
「一人の年収では足りないけれど、二人なら予算を上げられる」

このように考える人は多いでしょう。

しかし、ペアローンは慎重に判断すべき住宅ローンの組み方です。

結論から言うと、ペアローン自体が悪いわけではありません。

ただし、借入額を増やすためだけに使うなら危険です。

ペアローンは、夫婦それぞれが住宅ローンを契約するため、借入可能額が増えやすい一方で、出産・育休・時短勤務・転職・病気・離婚・団信・持分・税金などのリスクも増えます。

国土交通省も、住宅価格や住宅ローン金利の上昇を背景に、35年を超える超長期ローンやペアローンの利用者が増えているとし、住宅ローン返済が将来の家計負担になり得るため、金利リスクなどを理解する重要性を案内しています。

この記事では、ペアローンの仕組み、メリット・デメリット、収入合算との違い、向いている人、やめた方がいい人、契約前のチェックポイントを初心者向けに解説します。

この記事でわかること

  • ペアローンの基本的な仕組み
  • 収入合算・連帯債務・連帯保証との違い
  • ペアローンのメリット
  • ペアローンで後悔しやすい理由
  • 団信・住宅ローン控除・持分の注意点
  • 共働き夫婦が借りすぎを防ぐ考え方
  • ペアローンを組む前のチェックポイント

結論|ペアローンは借入額を増やす目的なら危険

ペアローンは、共働き夫婦にとって有効な選択肢になる場合があります。

ただし、それは「夫婦それぞれに安定収入があり、将来の収入減にも備えられる場合」です。

危険なのは、次のような使い方です。

  • 一人では借りられない金額を、二人で無理に借りる
  • 希望の土地を買うために予算上限を引き上げる
  • 育休や時短勤務による収入減を考えていない
  • 片方の収入がなくなった場合を試算していない
  • 団信の保障範囲を理解していない
  • 住宅ローン控除のメリットだけを見ている
  • 離婚や売却時のリスクを考えていない
  • 諸費用が2本分かかる可能性を見落としている

はっきり言えば、ペアローンは「買える家を広げる便利な制度」ではありません。

夫婦2人の将来収入を担保にして、借入リスクを増やす仕組みでもあります。

だからこそ、ペアローンを使うなら、借入額を増やす前に「収入が減っても家計を守れるか」を確認する必要があります。

ペアローンとは

ペアローンとは、1つの住宅を購入・建築するために、夫婦など2人がそれぞれ別々に住宅ローンを契約する方法です。

たとえば、住宅取得費用が5,000万円の場合、夫が3,000万円、妻が2,000万円をそれぞれ借りるような形です。

住宅金融支援機構の【フラット35】ペアローンでは、2つの融資それぞれについて返済口座を設定し、2つの融資の合計借入額は住宅の建設費または購入価額以下とされています。また、2つの融資それぞれについて別々に団体信用生命保険の加入申込みが必要と案内されています。

一般的なペアローンの特徴は、次のとおりです。

項目 内容
契約数 夫婦それぞれが別々に契約する
債務者 夫婦それぞれが自分のローンの債務者になる
団信 それぞれのローンに対して加入するのが基本
住宅ローン控除 条件を満たせば夫婦それぞれが対象になり得る
所有権 借入額や負担割合に応じて共有持分を設定するのが一般的
注意点 収入減、離婚、団信、諸費用、持分に注意が必要

ポイントは、夫婦2人で1本のローンを借りるのではなく、2人がそれぞれローンを背負うということです。

収入合算・連帯債務・連帯保証との違い

ペアローンと混同しやすいものに、収入合算、連帯債務、連帯保証があります。

違いを整理すると、次のようになります。

種類 ローン契約 主な特徴
ペアローン 2本 夫婦それぞれが別々に借りる
連帯債務 1本 夫婦など複数人が同じ債務を負う
連帯保証 1本 主債務者が返済できない場合に保証人が返済義務を負う
収入合算 1本が多い 主債務者の収入に配偶者などの収入を加えて審査する

ペアローンは、夫婦それぞれがローン契約者になります。

一方、収入合算では、主に1人が債務者となり、配偶者の収入を審査に加える形が一般的です。

連帯債務では、1本の住宅ローンに対して夫婦などがともに返済義務を負います。

どれが良いかは、借入額、収入、団信、住宅ローン控除、持分、将来の働き方によって変わります。

「借入可能額が一番増えるから」という理由だけで選んではいけません。

ペアローンのメリット

借入可能額を増やしやすい

ペアローンの最大のメリットは、夫婦それぞれの収入をもとに審査を受けるため、単独ローンより借入可能額を増やしやすいことです。

たとえば、夫だけでは4,000万円までしか借りられない場合でも、妻にも安定収入があれば、夫婦合計でより大きな借入が可能になる場合があります。

これにより、次のような選択肢が広がることがあります。

  • 希望エリアの土地を検討しやすくなる
  • 建物性能や設備に予算を回しやすくなる
  • 土地と建物の総予算を確保しやすくなる
  • 自己資金を手元に残しやすくなる

ただし、ここで勘違いしてはいけません。

借入可能額が増えることは、家計の安全性が増えることではありません。

むしろ、返済責任が夫婦2人に広がるため、リスクも増えます。

関連記事:住宅ローン初心者ガイド|借入可能額と無理のない返済額の考え方

住宅ローン控除を夫婦それぞれ使える可能性がある

ペアローンでは、夫婦それぞれが住宅ローンを契約するため、条件を満たせば、それぞれが住宅ローン控除の対象になる可能性があります。

ただし、住宅ローン控除は、借入額、所得、床面積、住宅性能、入居時期、持分などの条件によって変わります。

国税庁は、連帯債務で共有家屋を取得した場合、住宅借入金等特別控除の対象となる借入金額は、当事者間の負担割合や持分により変わると説明しています。また、夫婦間で一方が他方の持分取得分を負担する形になると、贈与として扱われる可能性にも触れています。

つまり、「夫婦でローンを組めば控除が増えて得」と単純に考えるのは危険です。

持分、負担割合、実際の返済者、控除条件を整理し、必要に応じて税理士や住宅ローンに詳しい担当者へ確認してください。

団信をそれぞれ付けられる場合がある

ペアローンでは、夫婦それぞれのローンに団体信用生命保険を付けられる場合があります。

団信に加入していれば、契約者に万一のことがあった場合、その人のローン残高が保険金で返済される仕組みです。

ただし、ここが重要です。

ペアローンでは、片方に万一のことがあっても、もう片方のローンは残るのが基本です。

【フラット35】ペアローンでも、団信に加入している人に万一のことがあった場合、その人の債務は保険金で返済されますが、もう一方は自分の債務について返済を継続する必要があると案内されています。

たとえば、夫3,000万円、妻2,000万円のペアローンで、夫に万一のことがあった場合、夫のローンは団信で完済されても、妻の2,000万円は残る可能性があります。

「団信があるから安心」と考えるのではなく、誰のローンが、どこまで消えるのかを確認してください。

金利タイプや返済期間を分けられる場合がある

ペアローンでは、夫婦それぞれのローンで金利タイプや返済期間を分けられる場合があります。

住宅金融支援機構の【フラット35】ペアローンでも、それぞれの融資について異なる借入期間や返済方法を設定できると案内されています。

たとえば、次のような組み方です。

  • 夫は固定金利、妻は変動金利
  • 夫は35年返済、妻は25年返済
  • 夫は元利均等返済、妻は元金均等返済
  • 一方だけ繰り上げ返済を優先する

ただし、複雑な組み方にすれば良いわけではありません。

管理が複雑になるほど、返済計画・団信・控除・繰り上げ返済・売却時の整理も難しくなります。

ペアローンのデメリット

借りすぎにつながりやすい

ペアローンで最も危険なのは、借入可能額が増えることで、予算感覚が緩むことです。

夫婦それぞれの年収を使えば、単独ローンより高い金額を借りられる場合があります。

その結果、次のような判断をしやすくなります。

  • もう少し高い土地でも買える
  • 建物グレードを上げられる
  • 外構もまとめて豪華にできる
  • 太陽光や蓄電池も入れられる
  • オプションを増やしても大丈夫

しかし、返済は契約後に何十年も続きます。

家を建てた直後は共働きで問題なくても、出産・育休・時短勤務・転職・病気・介護などで収入が変われば、一気に家計が苦しくなる可能性があります。

ペアローンは、借入可能額を増やす道具ではなく、夫婦で返済責任を分け合う仕組みです。

この理解がないなら、使うべきではありません。

関連記事:住宅ローンで後悔する人の特徴|借りすぎを防ぐチェックポイント

片方の収入が減ると家計が崩れやすい

ペアローンは、共働きが続くことを前提にしやすい住宅ローンです。

しかし、共働きが今後も同じ収入で続く保証はありません。

特に注意すべき変化は次のとおりです。

  • 出産
  • 育休
  • 時短勤務
  • 転職
  • 退職
  • 病気
  • メンタル不調
  • 親の介護
  • 子どもの進学
  • 夫婦どちらかの収入減

子どもが生まれる前の共働き収入を前提に、最大限のペアローンを組むのは危険です。

育休中や時短勤務中は、世帯収入が下がる可能性があります。

さらに、保育料、教育費、車、医療費、日用品、外食費なども増えやすくなります。

「今払える」では足りません。

収入が下がったときにも払えるかを確認してください。

団信の保障範囲を誤解しやすい

ペアローンでは、夫婦それぞれが団信に加入できる場合があります。

一見すると安心に見えます。

しかし、基本的には、それぞれの団信はそれぞれのローンに対応します。

つまり、夫に万一のことがあれば夫のローンは消えても、妻のローンは残る可能性があります。

妻に万一のことがあれば妻のローンは消えても、夫のローンは残る可能性があります。

この点を理解せず、「夫婦どちらかに万一のことがあれば住宅ローン全部がなくなる」と誤解すると危険です。

一部にはペア連生団信のような商品もありますが、利用条件、金利上乗せ、対象ローン、保障範囲は金融機関や商品によって異なります。

契約前に、次のことを確認してください。

  • 夫に万一のことがあった場合、いくら残るか
  • 妻に万一のことがあった場合、いくら残るか
  • 病気や就業不能時の保障はあるか
  • がん団信や三大疾病団信の対象は誰か
  • 団信に加入できない場合はどうなるか
  • 生命保険で補う必要があるか

団信は「加入したか」ではなく、「何が起きたときに、どのローンが、いくら消えるか」で判断してください。

諸費用が増える場合がある

ペアローンでは、住宅ローン契約が2本になるため、諸費用が増える場合があります。

確認すべき費用は次のとおりです。

  • 融資事務手数料
  • 保証料
  • 印紙税
  • 登記費用
  • 抵当権設定費用
  • 団信の上乗せ費用
  • 繰り上げ返済手数料
  • 口座管理に関する手間

【フラット35】ペアローンでも、借入対象となる住宅と敷地全体に対して、2つの融資それぞれに抵当権を設定すること、抵当権設定費用は利用者負担であることが案内されています。

つまり、金利や借入可能額だけで比較してはいけません。

ペアローンを使う場合は、単独ローン・収入合算・連帯債務と比べて、初期費用と総返済額がどう変わるかを確認してください。

離婚・売却時に複雑になりやすい

ペアローンでは、夫婦それぞれが住宅ローンを契約し、住宅の所有権も共有になることが一般的です。

そのため、離婚や売却の際に整理が複雑になりやすいです。

具体的には、次の問題が起こり得ます。

  • どちらが住み続けるか
  • 住宅ローンを誰が払うか
  • 名義変更できるか
  • 片方のローンだけ外せるか
  • 売却してローンを完済できるか
  • 売却価格がローン残高を下回るか
  • 持分割合と実際の負担割合がずれていないか

住宅ローンは、離婚すれば自動的に消えるものではありません。

また、片方が家を出ても、ローン契約上の返済義務が残る場合があります。

家を建てる前から離婚を前提に考える必要はありません。

しかし、ペアローンは夫婦関係だけでなく、法的・金融的な契約です。

最悪のケースを考えずに契約するのは危険です。

持分と返済負担がずれると税務上の問題が出る可能性がある

ペアローンでは、住宅の所有権を夫婦で共有することが一般的です。

このとき、借入額や自己資金の負担割合に応じて持分を決める必要があります。

たとえば、夫が3,000万円、妻が2,000万円を負担するなら、単純には夫3/5、妻2/5のような考え方になります。

しかし、実際には頭金、親からの援助、諸費用負担、借入割合などが絡みます。

国税庁は、連帯債務で共有家屋を取得した場合、負担割合と持分の関係によって住宅ローン控除の対象となる借入金額が変わること、また一方が他方の持分取得分を負担する場合には贈与として扱われる可能性があることを示しています。

ペアローンでも、持分と実際の負担割合が大きくずれると、税務上の確認が必要になる場合があります。

自己判断で持分を決めず、不動産会社、金融機関、司法書士、必要に応じて税理士へ確認しましょう。

ペアローンが向いている人

ペアローンが向いているのは、次の条件を満たす人です。

  • 夫婦ともに安定した収入がある
  • 今後も共働きを続ける見込みが高い
  • 出産・育休・時短勤務後の収入を試算している
  • 片方の収入が減っても返済できる余裕がある
  • 団信の保障範囲を理解している
  • 持分と負担割合を整理できている
  • 住宅ローン控除の条件を確認している
  • 諸費用が増えても総額で納得できる
  • 離婚・売却時のリスクも理解している
  • 借入額を増やす目的だけで使わない

ペアローンは、夫婦ともに長期的な返済責任を理解し、家計に余白を残せる場合に選択肢になります。

逆に言えば、どちらか一方でも将来の働き方に不安があるなら、慎重に判断すべきです。

ペアローンをやめた方がいい人

次に当てはまるなら、ペアローンは避けた方が安全です。

  • 借入額を増やすためだけに使いたい
  • 単独ローンでは予算が足りない
  • 夫婦どちらかが退職する可能性が高い
  • 出産・育休・時短勤務後の収入を考えていない
  • 片方の収入が止まると返済できない
  • 貯金が少ない
  • 生活防衛資金を残せない
  • ボーナス返済に頼る
  • 団信の仕組みを理解していない
  • 持分や税金の確認が面倒だと感じる
  • 住宅会社に言われるまま予算を上げている

厳しく言えば、ペアローンでなければ買えない家は、そもそも予算オーバーの可能性があります。

本当に必要なのは、ローンを工夫して予算を増やすことではありません。

家族の暮らしを守れる範囲に、土地・建物・外構・諸費用を収めることです。

ペアローンを組む前に確認すること

片方の収入だけでどこまで返せるか

まず確認すべきなのは、片方の収入が下がった場合の家計です。

完全に片方の収入だけで全額返済できなくても、次のようなケースを試算してください。

  • 育休中の収入
  • 時短勤務中の収入
  • 転職で年収が下がった場合
  • 病気で数か月働けない場合
  • ボーナスが減った場合
  • 片方が退職した場合

この試算をせずにペアローンを組むのは危険です。

共働きの現在だけを見て判断してはいけません。

子どもが生まれた後の家計

子どもがいる、または将来子どもを考えているなら、教育費と働き方の変化を入れてください。

特に、次の支出を確認しましょう。

  • 出産費用
  • 育休中の収入減
  • 保育料
  • 時短勤務による収入減
  • 子どもの医療費・日用品
  • 習い事
  • 学費
  • 車の買い替え
  • 住まいの修繕費

子どもがいない時期の共働き収入は、家計が最も強く見えやすい時期です。

その時期を基準に最大ローンを組むと、子育て期に苦しくなります。

団信で残るローン額

ペアローンでは、夫婦それぞれの団信がどこまでカバーするかを確認してください。

確認すべき質問は次のとおりです。

  • 夫が死亡したら、妻のローンは残るか
  • 妻が死亡したら、夫のローンは残るか
  • 病気で働けなくなった場合はどうなるか
  • がん団信や三大疾病団信はどちらに付けるか
  • 団信に加入できない場合はどうするか
  • 生命保険で補う必要があるか

団信の理解が曖昧なままペアローンを組むのは危険です。

必ず具体的な金額で確認しましょう。

住宅ローン控除と持分

住宅ローン控除を期待するなら、持分と負担割合を確認してください。

確認すべき項目は次のとおりです。

  • 夫婦それぞれの借入額
  • 夫婦それぞれの自己資金
  • 親からの援助の有無
  • 建物と土地の持分
  • 住宅ローン控除の対象額
  • 所得税・住民税から控除しきれるか
  • 持分と返済負担がずれていないか

住宅ローン控除は、使えるならメリットがあります。

しかし、控除額を増やすために借入額を増やすのは本末転倒です。

控除はあくまで補助的な制度です。

返済計画そのものが安全であることが先です。

諸費用と総返済額

ペアローンでは、単独ローンより諸費用が増える場合があります。

契約前に、次の費用を比較してください。

  • 単独ローンの場合の費用
  • 収入合算の場合の費用
  • ペアローンの場合の費用
  • 保証料
  • 事務手数料
  • 登記費用
  • 団信費用
  • 繰り上げ返済時の手数料
  • 総返済額

「住宅ローン控除が増えるから得」と思っても、諸費用や金利、団信費用を含めると、必ずしも有利とは限りません。

総額で判断してください。

ペアローンで後悔しやすいパターン

住宅会社に勧められて予算を上げた

住宅会社にとって、予算が上がれば提案できる土地や建物の幅が広がります。

そのため、ペアローンを提案されることがあります。

しかし、住宅会社が責任を持つのは家を建てるところまでです。

その後の返済は、あなたの家計が背負います。

営業担当者の「このくらいなら皆さん借りています」という言葉を基準にしてはいけません。

育休後の収入を考えていなかった

共働き時代の世帯年収を基準に借りたものの、出産後に育休・時短勤務で収入が下がり、返済が重くなるパターンです。

これは現実的に多い失敗です。

子どもを考えているなら、育休中と時短勤務中の収入で試算してください。

団信で全部消えると思っていた

ペアローンでは、片方に万一のことがあっても、もう片方のローンは残る可能性があります。

この認識がないまま契約すると、万一のときに残された家族の負担が大きくなります。

離婚時に整理できなくなった

夫婦でローンを組み、家も共有名義にすると、離婚時にローン・持分・居住者・売却を整理する必要があります。

家を売ってローンが完済できればまだよいですが、売却価格がローン残高を下回ると、さらに難しくなります。

住宅ローン控除だけを見て判断した

住宅ローン控除を夫婦それぞれ使える可能性はあります。

しかし、控除のメリットだけでペアローンを選ぶのは危険です。

借入額、金利、諸費用、団信、持分、将来の収入減まで含めて判断してください。

ペアローン前のチェックリスト

家計

□ 夫婦それぞれの手取り収入を把握した
□ 片方の収入が下がった場合を試算した
□ 育休・時短勤務時の収入を確認した
□ 教育費を見込んだ
□ 固定資産税を見込んだ
□ 修繕費を積み立てられる
□ 車の維持費・買い替え費を考えた
□ 生活防衛資金を残した

ローン

□ ペアローン以外の選択肢も比較した
□ 単独ローンで借りる場合も試算した
□ 収入合算・連帯債務・連帯保証との違いを確認した
□ 夫婦それぞれの借入額を確認した
□ 金利タイプを確認した
□ 返済期間を確認した
□ 完済時年齢を確認した
□ ボーナス返済に頼っていない

団信・保障

□ 夫に万一のことがあった場合の残債を確認した
□ 妻に万一のことがあった場合の残債を確認した
□ 病気や就業不能時の保障を確認した
□ 団信に加入できない場合の対応を確認した
□ 生命保険で補う必要があるか確認した

税金・名義

□ 夫婦それぞれの持分を確認した
□ 借入額と持分が整合している
□ 自己資金の負担割合を整理した
□ 親からの援助の扱いを確認した
□ 住宅ローン控除の対象額を確認した
□ 贈与扱いになる可能性を確認した

将来リスク

□ 離婚時の整理が難しいことを理解した
□ 売却時にローンが残る可能性を考えた
□ 片方が退職した場合を考えた
□ 金利上昇時の返済額を試算した
□ 住宅ローン控除がなくても返済できる
□ 予算を上げるためだけに使っていない

ペアローンに関するよくある質問

Q1. ペアローンはやめた方がいいですか?

一律にやめた方がいいとは言えません。

ただし、借入額を増やすためだけに使うなら危険です。

夫婦それぞれに安定収入があり、収入減・団信・持分・離婚・税金のリスクを理解したうえで、無理のない借入額に抑えるなら選択肢になります。

Q2. ペアローンと収入合算はどちらがいいですか?

家庭によって異なります。

ペアローンは夫婦それぞれがローンを契約します。

収入合算は、主債務者の収入に配偶者などの収入を加えて審査する方法です。

団信、住宅ローン控除、諸費用、将来の働き方で判断してください。

Q3. ペアローンなら住宅ローン控除は2人で使えますか?

条件を満たせば、夫婦それぞれが住宅ローン控除を使える可能性があります。

ただし、所得、借入額、持分、住宅性能、入居時期などによって変わります。

控除額だけでなく、借入額と返済負担を先に確認してください。

Q4. 片方が死亡したら住宅ローンは全部なくなりますか?

通常は、死亡した人のローンだけが団信で返済され、もう一方のローンは残る可能性があります。

商品によってはペア連生団信などもありますが、条件や費用が異なります。

契約前に、どちらに何が起きたら、どのローンがいくら残るのかを確認してください。

Q5. 妻が育休に入る予定でもペアローンは組めますか?

組めるかどうかは金融機関の審査次第です。

ただし、組めることと返せることは別です。

育休中、時短勤務中、復職後の収入で返済できるかを必ず試算してください。

Q6. ペアローンで離婚したらどうなりますか?

離婚しても住宅ローン契約は自動的に消えません。

どちらが住むか、誰が返済するか、売却するか、名義をどうするかを整理する必要があります。

ローン残高が売却価格を上回る場合は、さらに難しくなります。

まとめ|ペアローンは「借りる力」ではなく「返す力」で判断する

ペアローンは、共働き夫婦にとって便利な選択肢になることがあります。

しかし、使い方を間違えると、住宅ローンの借りすぎにつながります。

最後に、重要ポイントをまとめます。

  • ペアローンは夫婦それぞれが別々にローンを契約する
  • 借入可能額を増やしやすいが、リスクも増える
  • 片方の収入が減った場合を必ず試算する
  • 育休・時短勤務・転職・病気を考慮する
  • 団信でどのローンが消えるか確認する
  • 住宅ローン控除だけで判断しない
  • 持分と返済負担の整合性を確認する
  • 諸費用が増える可能性を見る
  • 離婚・売却時に複雑になりやすい
  • ペアローンでなければ買えない家は予算オーバーの可能性がある

ペアローンは、家を買うための裏技ではありません。

夫婦2人の将来収入を前提にした、長期の返済契約です。

本当に見るべきなのは、「いくら借りられるか」ではなく、「どんな状況になっても家計を守れるか」です。

ペアローンを検討する場合は、単独ローン、収入合算、連帯債務、連帯保証も比較し、土地・建物・外構・諸費用・将来の収入変化まで含めた資金計画を作ってから判断しましょう。

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