住宅ローン・お金

頭金なしで注文住宅は建てられる?住宅ローンと諸費用の注意点

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注文住宅を建てたいと思っても、

「頭金をほとんど用意できていない」

「貯金はあるけれど、全部を頭金に使いたくない」

「頭金なしでも住宅ローンを組める?」

と悩む方は少なくありません。

現在は、金融機関や商品によっては住宅価格の全額を住宅ローンで借りる、いわゆる頭金なし・フルローンを検討できる場合があります。三菱UFJ銀行も、頭金ゼロで住宅ローンを借りることは可能と案内しています。

さらに金融機関によっては、住宅取得時の一部諸費用まで住宅ローンへ含められる場合があります。例えばPayPay銀行では、住宅ローンの事務手数料、登記関連費用、火災保険料、解体費用、引っ越し費用など、一定の諸費用を借入金額に含められるとしています。

ただし、

「頭金なしで借りられる」ことと「頭金なしで借りる方がよい」ことは別問題です。

借入額を増やせば、

  • 毎月返済額
  • 利息負担
  • 審査
  • 売却時の残債
  • 家計の余裕

にも影響します。

一方、貯金をすべて頭金へ入れてしまえば、引っ越し・家具・家電・追加工事や予想外の出費に対応できなくなる可能性があります。

この記事では、注文住宅を頭金なしで建てられるケース、フルローンのメリット・デメリット、諸費用、自己資金を残す考え方、住宅ローン審査、フラット35の融資率まで詳しく解説します。

この記事のポイント

  • 頭金なしでも住宅ローンを利用できる場合がある
  • 頭金なし=必ず審査に通るわけではない
  • フルローン対応は金融機関によって異なる
  • 諸費用まで借りられる金融機関もある
  • 頭金と諸費用は分けて考える
  • 借入額が増えれば返済額も増える
  • 金融機関によって融資率で金利条件が変わる場合がある
  • フラット35では融資率9割以下・9割超で条件が異なる
  • 頭金を入れすぎて貯金をゼロにしない
  • 引っ越し・家具・家電費を残しておく
  • 注文住宅では契約後の追加費用にも備える
  • 土地代・建築費・諸費用を一体で考える
  • つなぎ融資など完成前資金も確認する
  • 「借りられる額」より「返せる額」で決める
  • 頭金あり・なし両方をシミュレーションする

結論|頭金なしは可能でも「貯金ゼロ」で建てるのは慎重に

最初に結論です。

頭金なしで注文住宅を建てられる可能性はあります。

金融機関によっては住宅価格全額の借入に対応しており、さらに一定の諸費用を住宅ローンへ含められる商品もあります。

しかし、

頭金0円

貯金ほぼ0円

の状態は別です。

注文住宅では住宅ローン以外にも、

  • 契約時の支払い
  • 引っ越し
  • 家具
  • 家電
  • カーテン
  • 外構
  • 追加工事
  • 仮住まい
  • 登記
  • 保険
  • 税金

などのお金が必要になる可能性があります。

そのためおすすめなのは、

「頭金をいくら入れるか」より先に「住宅取得後も手元にいくら残すか」を決めること

です。

三井住友銀行も、頭金を多く入れれば借入額を減らせる一方、頭金を入れすぎると急な出費へ対応する資金が減るため、諸費用や当面の生活費を確保してから頭金を決めるよう案内しています。

【関連記事:住宅ローン初心者ガイド|借入可能額と無理のない返済額の考え方

住宅ローンの頭金とは?

頭金とは、住宅購入・建築費用のうち、住宅ローンを借りずに自己資金で支払う部分です。

例えば、

注文住宅総額
4,000万円

頭金
500万円

住宅ローン
3,500万円

なら、500万円が頭金です。

三井住友銀行も、頭金を住宅ローン借入前に住宅購入費用の一部として支払う資金と説明しています。

頭金と諸費用は違う

ここは混同しやすいポイントです。

頭金

建物・土地代そのものへ充てる自己資金

諸費用

住宅取得に付随して必要になる費用

です。

諸費用には例えば、

  • 登記関連費用
  • 住宅ローン事務手数料
  • 仲介手数料
  • 火災・地震保険
  • 税金
  • 引っ越し費用

などがあります。

金融機関によって住宅ローンへ含められる範囲は違います。

例えばPayPay銀行では、一定の登記費用、事務手数料、火災・地震保険料、解体費用、引っ越し費用などを借入対象として案内しています。

頭金ゼロと自己資金ゼロも違う

もう一つ重要な違いがあります。

頭金ゼロ

建物・土地価格を住宅ローンで借りる

自己資金ゼロ

頭金だけでなく、諸費用等もほぼ現金を出さない

という状態です。

頭金0円でも、

  • 諸費用300万円
  • 家具・家電100万円
  • 生活予備費200万円

を現金として保有している家庭なら、資金計画には余裕があります。

一方、

住宅ローンでほぼ全部借りる

貯金10万円

では、入居後の急な出費へ対応しにくくなります。

頭金なしでも住宅ローンは組める?

金融機関・商品・審査結果によりますが、可能な場合があります。

三菱UFJ銀行は住宅ローンの解説で、頭金ゼロのフルローンで借り入れることも可能としています。

ただし、

頭金なしなら誰でも物件価格100%を借りられるという意味ではありません。

実際の借入可能額は、

  • 年収
  • 勤務状況
  • 他の借入
  • 年齢
  • 返済期間
  • 物件
  • 金融機関の審査

などによって変わります。

【関連記事:住宅ローンの事前審査はいつ受ける?流れ・必要書類・落ちる原因

フルローンとは?

一般的にフルローンとは、

住宅価格のほぼ全額を住宅ローンで借りること

を指します。

例えば、

土地+建物
5,000万円

頭金
0円

住宅ローン
5,000万円

という形です。

ただし「フルローン」という言葉の定義や借入対象範囲は金融機関・商品によって異なります。

オーバーローンとの違い

住宅価格を超えて、

住宅価格

諸費用

まで借りることを「オーバーローン」などと呼ぶことがあります。

例えば、

土地・建物
5,000万円

諸費用
300万円

住宅ローン
5,300万円

というイメージです。

ただし正式な商品名称ではない場合もあるため、金融機関には、

住宅価格以外の諸費用をどこまで借入金額へ含められますか?

と確認する方が確実です。

頭金なしのメリット

手元資金を残せる

最大のメリットです。

例えば貯金500万円がある場合、

A案

500万円全額を頭金

手元資金0円

B案

頭金0円

手元資金500万円

では、入居後の家計余力が大きく違います。

三井住友銀行も、頭金を支払わないメリットとして、資金を手元へ残し、急な出費へ対応しやすくなることを挙げています。

引っ越し費用に使える

新築完成後には、

  • 引っ越し
  • 不用品処分
  • 家具搬入

などが必要です。

特に家族での引っ越しではまとまった支出になる場合があります。

家具・家電を買える

新居に合わせて、

  • 冷蔵庫
  • 洗濯機
  • エアコン
  • ダイニングテーブル
  • ベッド
  • カーテン

などを購入する可能性があります。

注文住宅では建物だけ完成しても生活できるとは限りません。

外構費に備えられる

建物契約後に、

「駐車場をもっと施工したい」

「目隠しフェンスが必要」

など外構費が増えることがあります。

頭金へ全額投入せず現金を残していれば対応しやすくなります。

予想外の追加費用へ対応できる

注文住宅では打ち合わせ中に、

  • キッチン変更
  • コンセント追加
  • 造作収納
  • 照明
  • 外構
  • 地盤対応

などで費用が増えることがあります。

【関連記事:注文住宅の契約後に追加費用が増える理由|予算超過を防ぐ方法

頭金なしのデメリット

借入額が増える

当然ですが、頭金を入れないほど住宅ローン借入額は増えます。

例えば、

総額4,000万円

頭金500万円

借入3,500万円

頭金0円

借入4,000万円

です。

同じ金利・返済期間なら、4,000万円借りる方が毎月返済・総利息は増えます。

毎月返済額が増える

例えば同じ35年返済なら、借入額が500万円増えれば月返済額も増えます。

住宅ローンは長期間続くため、

「今払える」

だけではなく、

  • 教育費
  • 修繕
  • 老後

まで考えることが重要です。

【関連記事:住宅ローンで後悔する人の特徴|借りすぎを防ぐチェックポイント

利息総額が増える

頭金として支払った部分には住宅ローン利息はかかりません。

そのため頭金を入れて借入元金を減らせば、条件が同じなら利息負担も減ります。

三井住友銀行も、頭金によって借入額を減らすことで毎月返済額や総支払額を抑えやすくなると説明しています。

審査への影響を考える必要がある

頭金なしの場合、借入希望額が大きくなります。

その結果、

  • 年収に対する返済額
  • 他の借入
  • 希望借入額

との関係が変わります。

フルローンに対応する商品でも、希望額まで必ず借りられるわけではありません。

融資率で条件が変わる場合がある

これは金融機関によって異なります。

例えばフラット35では、

借入額÷住宅建設費・購入価額

によって融資率を算出し、「9割以下」と「9割超」で借入金利が異なります。

さらにフラット35では、融資率が9割を超える場合、返済の確実性等をより慎重に審査すると案内しています。

これはフラット35の条件であり、すべての住宅ローンへ共通するルールではありません。

頭金10%を入れる意味は?

フラット35を例にすると、融資率9割以下と9割超で条件が分かれます。

例えば住宅建設費等が4,000万円なら、

借入3,600万円
=融資率90%

となります。

自己資金400万円以上を建設費等へ充てれば、融資率9割以下になる可能性があります。

ただし、

  • 土地
  • 建物
  • 対象費用

の計算方法は制度条件があります。

必ず取扱金融機関へ確認してください。

頭金20%は必要?

必須ではありません。

金融機関の解説では、頭金の目安として物件価格の2割程度を紹介する例もありますが、実際に必要な額は家庭ごとに異なります。三菱UFJ銀行も一般的な目安として2割程度を挙げつつ、頭金ゼロの借入も可能と説明しています。

つまり、

「必ず20%準備しなければ家を建てられない」わけではありません。

頭金をたくさん入れれば正解?

これも違います。

例えば、

貯金700万円

頭金650万円

手元50万円

となれば、住宅ローンは減ります。

しかしその直後に、

  • エアコン50万円
  • 引っ越し20万円
  • 家具50万円
  • 外構追加80万円

が必要になったら現金が足りません。

三井住友銀行も、住宅購入では頭金以外に諸費用・引っ越し・家具購入などが発生するため、当面の生活費も確保したうえで頭金を決めるよう案内しています。

まず手元に残すお金を決める

おすすめの順番は、

1.生活予備資金を残す

2.入居までの現金支出を確保する

3.残った資金から頭金を検討する

です。

「頭金を先に最大化する」のではなく、

残してはいけないお金を先に分ける

ことが重要です。

生活予備費

住宅購入とは関係なく、

  • 病気
  • 車修理
  • 家電故障
  • 収入減

などへ備える資金です。

必要額は家族構成・収入安定性などによって異なります。

引っ越し・家具家電費

別枠で用意します。

注文住宅の建築費に含まれていないものを一覧化してください。

入居後の税金等

住宅取得後にも税金などが発生する可能性があります。

住宅会社から、

「建物価格は○万円です」

と言われた金額だけで予算を判断しないようにしましょう。

注文住宅は建売より頭金計画が複雑になりやすい

注文住宅では、

土地

建物契約

着工

中間金

完成

という流れがあります。

住宅ローンの本融資が完成時の場合、完成前資金について別途準備が必要になる可能性があります。

【関連記事:つなぎ融資とは?注文住宅で必要になるケースと注意点

頭金に使った現金が完成前にも必要になることがある

例えば、

貯金800万円

土地契約時
100万円

建築契約時
100万円

家具等
100万円

予備資金
200万円

なら、頭金へ使える資金は単純に800万円ではありません。

支払い予定表を作る

次のように整理してください。

時期 支払い 現金・融資
土地契約 ○万円 自己資金
土地決済 ○万円 住宅ローン等
建築契約 ○万円 自己資金等
着工 ○万円 自己資金・融資
中間 ○万円 融資
引き渡し ○万円 本融資
入居 家具・引っ越し 自己資金

この表を作ってから頭金を決めます。

諸費用まで住宅ローンで借りられる?

金融機関によります。

例えばPayPay銀行では、新規借入時に、

  • 住宅ローン事務手数料
  • 仲介手数料
  • 登記関連費用
  • 火災・地震保険料
  • 解体費用
  • 引っ越し費用

など一定の費用を借入金額に含められます。

また同銀行は、諸費用を上乗せして借りること自体は可能と案内しています。

どの銀行でも諸費用を借りられるわけではない

ここは重要です。

金融機関によって、

  • 借入可能な費用
  • 上限
  • 審査
  • 金利
  • 必要書類

が異なります。

住宅会社の担当者から、

「諸費用も全部ローンにできます」

と言われても、最終的には利用予定金融機関へ確認してください。

家具・家電も住宅ローンに入る?

金融機関・商品によります。

住宅取得に関連する一部費用を認める金融機関もありますが、

冷蔵庫
ソファ
テレビ

など何でも住宅ローン対象になるとは限りません。

借入対象外なら現金が必要です。

外構費は?

こちらも金融機関・契約条件等によります。

建物工事と一体の見積もりなのか、別業者へ後から発注するのかによっても扱いが異なる場合があります。

【関連記事:注文住宅の見積書の見方|本体工事・付帯工事・別途工事の違い

解体費は?

古家付き土地などでは解体費が必要になります。

金融機関によっては住宅ローンの借入対象に含められることがあります。

例えばPayPay銀行では、新規住宅ローンで一定の解体費用を借入可能な諸費用として案内しています。

ただしすべての金融機関で同じではありません。

頭金なしの返済額を比較する

例えば、

住宅総額4,000万円
35年返済

とします。

A案

頭金0円
借入4,000万円

B案

頭金400万円
借入3,600万円

C案

頭金800万円
借入3,200万円

と分けて、

  • 毎月返済額
  • 総返済額
  • 手元資金

を比較します。

金利条件は金融機関ごとに異なるため、実際のシミュレーションは利用予定銀行の最新金利で行ってください。

毎月返済だけで判断しない

返済期間を長くすれば月額は下げられます。

しかし、

月返済が安い

負担が少ない

とは限りません。

総利息や完済年齢も確認してください。

「借りられる額」と「返せる額」は違う

住宅ローン審査で4,500万円借りられると言われても、

自分たちが無理なく返せる金額が4,000万円なら、

4,000万円以内で資金計画を作るべきです。

三井住友銀行も、住宅購入可能額を考える際には最大借入額ではなく、毎月無理なく返済できる金額から借入額を考えるよう案内しています。

【関連記事:住宅ローンで後悔する人の特徴|借りすぎを防ぐチェックポイント

他のローンがある場合

住宅ローンの返済能力を見るときは、住宅ローンだけではなく他の借入も関係します。

例えば、

  • 自動車ローン
  • 教育ローン
  • カードローン

などです。

住宅金融支援機構の財形住宅融資でも、総返済負担率の計算では住宅ローン以外の自動車ローン、教育ローン、カードローンなど継続する借入を含めています。

実際の住宅ローン審査基準は商品ごとに異なるため、他の借入があるなら事前審査で正確に申告してください。

車のローンを先に返した方がいい?

一律には言えません。

貯金を使って車ローンを完済すると、

  • 他の借入が減る

一方、

  • 手元現金が減る

ことになります。

住宅ローン申込み前に利用予定金融機関へ相談するのがおすすめです。

ペアローンなら頭金なしでも安心?

そうとは限りません。

ペアローンによって借入可能額が増えても、

夫婦2人の収入を長期間前提にした返済計画になります。

出産・育児・退職・転職等まで考えてください。

【関連記事:ペアローンはやめた方がいい?共働き夫婦の住宅ローンで後悔しない考え方

頭金を夫婦どちらが出すかも確認

夫婦で住宅を取得するときは、

  • 出資額
  • 借入額
  • 持分

などの関係にも注意が必要です。

贈与税や持分など税務上の問題が生じる可能性もあるため、まとまった資金を夫婦間で移動する場合は税務署や税理士等へ確認してください。

住宅ローン控除があるから頭金なしの方が得?

単純には言えません。

住宅ローン控除には、

  • 控除対象となる借入
  • 住宅要件
  • 入居時期
  • 所得
  • 年末残高

などの条件があります。

さらに借入額を増やせば、その分利息負担も増えます。

住宅ローン控除だけを理由に必要以上に借金を増やす判断は避けましょう。

【関連記事:住宅ローン控除はいつまで?注文住宅で損しない条件と注意点

諸費用を借りた分もすべて住宅ローン控除?

必ずしも住宅ローンとして借りた金額全部がそのまま控除対象になるとは限りません。

国税庁は住宅ローン控除の対象となる住宅ローン等について、住宅の新築・取得等に直接関連する一定の債務を定めています。

個別の借入内容については金融機関・税務署・税理士等へ確認してください。

頭金なしが向いている可能性がある家庭

例えば次のような場合です。

  • 安定した返済余力がある
  • 生活予備資金を優先したい
  • 教育費など近い将来の支出がある
  • 頭金を入れると現金がほぼなくなる
  • 金融機関の商品条件を確認済み
  • 頭金なしでも返済比率に余裕がある

慎重に考えたい家庭

次の場合は頭金なしにこだわらず、建築予算自体を見直すことも検討してください。

  • 貯金がほぼない
  • 毎月家計が赤字
  • 住宅ローン返済が家賃より大幅に増える
  • 車・カードローン等が多い
  • ボーナスがないと返済できない
  • 住宅取得後の生活費を計算していない
  • 予算上限まで借りる前提になっている

頭金なしで家を建てる前のチェックリスト

自己資金

  • 現在の預貯金額を確認した
  • 生活予備費を分けた
  • 頭金へ使える金額を確認した
  • 貯金全部を使う計画ではない

注文住宅費用

  • 土地代を確認した
  • 建物本体価格を確認した
  • 付帯工事費を確認した
  • 外構費を確認した
  • オプション費用を確認した
  • 地盤関連費を確認した

入居費用

  • 引っ越し費を確認した
  • 家具費を確認した
  • 家電費を確認した
  • カーテン等を確認した
  • 入居後の予備費を残した

住宅ローン

  • フルローン可能か確認した
  • 最大借入額だけで判断していない
  • 毎月返済額を確認した
  • 総返済額を確認した
  • 完済時年齢を確認した
  • 金利条件を確認した

諸費用

  • 住宅ローン事務手数料
  • 登記費用
  • 保険料
  • 仲介手数料等
  • 税金等

を確認した

諸費用ローン

  • 何が借入対象か確認した
  • 金利条件を確認した
  • 審査条件を確認した
  • 借りすぎにならないか確認した

完成前資金

  • 土地決済を確認した
  • 着工金を確認した
  • 中間金を確認した
  • つなぎ融資の必要性を確認した
  • 分割融資を確認した

頭金を決める5ステップ

ステップ1|現在の貯金を確認する

例として、

貯金700万円

とします。

ステップ2|残す生活予備資金を決める

例えば、

300万円残す

とします。

残り400万円です。

ステップ3|引っ越し・家具等を引く

例えば、

引っ越し・家具家電
150万円

なら、

残り250万円です。

ステップ4|住宅取得時の現金支出を確認する

諸費用等で、

150万円必要

なら、

残り100万円です。

ステップ5|残った範囲で頭金を検討する

この例なら、

「貯金700万円だから頭金700万円」

ではなく、

安全に頭金へ使える候補は100万円程度

という考え方になります。

実際の必要額は各家庭で異なります。

頭金なし・ありの比較表

項目 頭金なし 頭金あり
手元資金 残しやすい 減る
住宅ローン借入額 多い 少ない
毎月返済額 増えやすい 抑えやすい
利息負担 増えやすい 抑えやすい
入居後の現金余力 確保しやすい 頭金額による
金利条件 商品による 商品によって有利になる場合
審査 借入額が大きくなる 借入額を減らせる
売却時残債 多くなりやすい 少なくなりやすい

売却の可能性も考える

住宅は必ずしも一生住み続けるとは限りません。

例えば、

  • 転勤
  • 離婚
  • 親との同居
  • 収入減

などで売却する可能性があります。

借入残高が住宅売却価格を上回ると、売却代金だけでは住宅ローンを完済できない場合があります。

頭金なしの場合は借入元金が大きいため、この点も考えてください。

土地価格が高い場合も慎重に

土地と建物を合わせて予算上限まで借りると、

建築途中の追加工事へ対応できなくなる可能性があります。

【関連記事:土地の予算はいくらにする?土地と建物の理想的な配分を解説

住宅会社へ聞きたい7つの質問

1.最終的な総額はいくらですか?

建物本体価格だけではなく、付帯工事・オプション等まで確認します。

2.現金で必要になる費用はいくらですか?

ローンに含められない費用を確認します。

3.契約時にいくら必要ですか?

自己資金が必要になる可能性があります。

4.着工・中間金はいくらですか?

完成前資金を確認します。

5.外構費は総額へ含まれていますか?

別途になっていないか確認します。

6.入居までに追加費用が発生しやすい項目は?

過去の実例も聞きます。

7.頭金なしの場合でも支払スケジュール上問題ありませんか?

金融機関の融資方法と照合します。

金融機関へ聞きたい10の質問

1.頭金0円でも申し込めますか?

商品条件を確認します。

2.物件・建築価格の何%まで借りられますか?

上限を確認します。

3.頭金額によって金利条件は変わりますか?

重要です。

4.諸費用を住宅ローンへ含められますか?

対象費用を一覧でもらいます。

5.登記費用は借りられますか?

個別に確認します。

6.火災保険等は借りられますか?

商品条件を確認します。

7.引っ越し費用は借りられますか?

対象外の銀行もあります。

8.土地・着工金・中間金にはどう対応しますか?

注文住宅では重要です。

9.頭金0円と頭金10%で返済額・金利を比較できますか?

両方を試算します。

10.無理のない借入額はいくらと考えればよいですか?

最大借入額とは分けて相談します。

よくある質問

頭金なしでも注文住宅は建てられますか?

金融機関の審査・商品条件によっては可能です。

三菱UFJ銀行も頭金ゼロの住宅ローン借入が可能と説明しています。

頭金0円なら貯金も0円で大丈夫?

おすすめできません。

住宅取得後には引っ越し・家具・家電・税金・予想外の追加費用などが発生する可能性があるためです。

頭金はいくら必要?

全国共通の必須額はありません。

収入、借入額、金利条件、貯金、今後の支出から決めます。

頭金20%必要ですか?

必須ではありません。

金融機関では一般的な目安として2割程度を紹介する例がありますが、頭金なしで利用できる住宅ローンもあります。

頭金10%入れるメリットは?

借入額を減らせます。

また商品によっては融資率で金利条件が変わります。

フラット35では融資率9割以下・9割超で借入金利が異なります。

フルローンとは?

一般的には住宅価格の全額近くを住宅ローンで借りることです。

金融機関によって借入対象範囲は異なります。

諸費用も借りられますか?

金融機関によります。

PayPay銀行のように、一定の諸費用を住宅ローンへ含められる金融機関もあります。

引っ越し代も借りられる?

商品によります。

例えばPayPay銀行では一定の引っ越し費用を住宅取得関連費用として借入対象にしています。

解体費も住宅ローンで借りられる?

金融機関によります。

借入対象として認める金融機関もあります。

外構費は住宅ローンへ入れられる?

金融機関・工事契約等によります。

住宅会社と銀行の両方へ確認してください。

頭金なしだと金利が高くなりますか?

金融機関・商品によります。

フラット35では融資率9割以下・9割超で金利が異なります。

民間金融機関でも商品条件は異なるため、頭金あり・なし両方で見積もりを取ってください。

頭金なしだと審査に落ちますか?

頭金なしだけを理由に必ず落ちるとは言えません。

ただし借入希望額が増えるため、返済能力等との関係を審査されます。

頭金を多く入れた方が得?

必ずしもそうではありません。

借入額・利息は減らせますが、手元資金も減ります。

生活予備費や入居費用を残してください。

貯金はいくら残すべき?

家族構成・収入安定性・生活費などによって違うため一律には言えません。

住宅取得後に発生する支出と生活予備資金を先に計算してください。

住宅ローン控除があるならフルローンの方がお得?

一律には言えません。

住宅ローン控除だけでなく、支払利息・借入条件・控除要件などを総合的に確認してください。

頭金なしでもつなぎ融資は必要?

住宅ローン本融資の実行時期と、土地代・着工金・中間金の支払時期によります。

自己資金が少ない家庭ほど、完成前資金の確認は特に重要です。

【関連記事:つなぎ融資とは?注文住宅で必要になるケースと注意点

事前審査は頭金を決めてから?

希望する自己資金と借入希望額をある程度整理して受けると分かりやすくなります。

頭金額を変更する場合は金融機関へ確認してください。

頭金なしで借りるならどの銀行がいい?

一律に決められません。

  • 金利
  • 融資率
  • 諸費用借入
  • 注文住宅の分割融資
  • つなぎ融資
  • 団信
  • 手数料

まで比較してください。

まとめ|頭金0円より「手元資金をいくら残すか」が重要

注文住宅は、金融機関・審査条件によっては頭金なしでも建てられる可能性があります。

実際に金融機関では、頭金ゼロのフルローンを利用できる場合があると案内しています。

さらに金融機関によっては、

  • 住宅ローン事務手数料
  • 仲介手数料
  • 登記関連費用
  • 火災保険料
  • 解体費
  • 引っ越し費

など一定の諸費用を住宅ローンへ含められる場合もあります。

しかし、

借りられるなら全部借りればいい

とは限りません。

頭金なしには、

  • 手元資金を残せる
  • 急な出費へ対応しやすい
  • 家具・家電資金を確保できる

というメリットがあります。

一方、

  • 借入額が増える
  • 毎月返済が増える
  • 利息負担が増える
  • 融資率によって条件が変わる場合がある
  • 売却時に残債が多くなりやすい

という注意点があります。

特にフラット35では、融資率9割以下と9割超で借入金利が異なり、9割超の場合には返済の確実性等をより慎重に審査するとしています。

したがって、頭金は、

「いくら払えるか」ではなく「いくら払っても生活が安全か」

で決めてください。

おすすめの順番は、

  1. 現在の預貯金を確認する
  2. 生活予備資金を残す
  3. 引っ越し・家具家電費を確保する
  4. 諸費用を確認する
  5. 注文住宅完成前の支払いを確認する
  6. 残った自己資金から頭金を検討する
  7. 頭金0円・10%・20%など複数案を住宅ローンシミュレーションする

です。

三井住友銀行も、住宅購入では頭金以外に諸費用・引っ越し・家具購入などの出費があるため、当面の生活費を確保してから頭金額を決めることを推奨しています。

注文住宅で避けたいのは、

「頭金を500万円入れるのが普通らしいから、貯金500万円を全部使う」

という決め方です。

反対に、

「頭金0円でも借りられるから予算上限まで借りる」

のも慎重に考える必要があります。

最も重要なのは、

住宅ローンを借りた後も、家族が無理なく生活を続けられることです。

住宅会社には「完成・入居まで現金で必要な総額」を確認し、金融機関には「頭金あり・なし両方の返済額と総費用」を試算してもらいましょう。

その2つを比較して、自分たちにとって安全な頭金を決めることが、注文住宅の資金計画で後悔しないポイントです。

※頭金なし・フルローン・諸費用込み住宅ローンの利用可否、借入上限、金利、融資率、審査基準、対象となる諸費用は金融機関・住宅ローン商品によって異なります。住宅会社の見積額だけで判断せず、入居までに現金で必要となる費用と生活予備資金を確保したうえで、利用予定の金融機関へ最新の商品条件を確認してください。

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