
新築住宅へ入居したあとに、床鳴り、壁紙の浮き、水漏れ、ドアの開閉不良などを見つけると、「施工不良ではないか」「どこへ連絡すればよいのか」と不安になるでしょう。
新築だからといって、入居後に不具合がまったく発生しないとは限りません。
設備の初期故障、建具の調整不足、施工内容との相違、材料の変化など、原因はさまざまです。住宅会社へ連絡すれば簡単な調整で改善するものもあれば、構造や防水に関係する専門的な調査が必要なケースもあります。
重要なのは、不具合を見つけたときに自分で補修したり、別業者へすぐ依頼したりせず、まず契約した住宅会社へ記録が残る方法で連絡することです。
不具合の状態を変えてしまうと、原因の特定が難しくなり、住宅会社、設備メーカー、保険法人のどこが対応すべきか判断しにくくなる可能性があります。
この記事では、新築住宅の不具合を見つけたときの連絡先、保証修理の依頼方法、写真・動画の残し方、原因調査と補修の進め方、住宅会社が対応しない場合や倒産した場合の対処法を解説します。
この記事のポイント
- 最初は契約した住宅会社へ連絡する
- 緊急性がある不具合は被害拡大を防ぐ
- 不具合の場所・発生日・条件を記録する
- 電話だけでなくメールでも連絡する
- 原因を確認してから補修方法を決める
- 保証対象と費用負担を書面で確認する
- 補修前後の写真を保存する
- 住宅会社が対応しない場合は期限を決めて書面で求める
結論|記録してから住宅会社へ連絡
新築住宅で不具合を見つけたら、次の順番で対応してください。
- 人や建物への危険がないか確認する
- 被害が広がらない範囲で応急対応する
- 不具合を写真や動画で記録する
- 契約書・保証書を確認する
- 住宅会社へ書面でも連絡する
- 現地調査を依頼する
- 原因と保証対象を確認する
- 補修方法と期限を決める
- 補修後に再確認する
- すべての記録を保存する
一般的な補修は、住宅会社への連絡、原因調査、補修方法の提案、見積もり、補修工事、完了確認という順番で進みます。原因が特定されないまま表面だけを直すと、同じ症状が再発する可能性があるため、調査結果と補修方法の説明を受けることが重要です。
不具合を見つけたときは、次の情報を一つの表へまとめましょう。
| 確認項目 | 記録する内容 |
|---|---|
| 場所 | 部屋・壁面・設備名 |
| 発見日 | 初めて気づいた日 |
| 症状 | 音、傷、水漏れ、動作不良など |
| 発生条件 | 雨天時、使用後、気温低下時など |
| 頻度 | 毎回、時々、特定の季節 |
| 証拠 | 写真、動画、測定記録 |
| 連絡履歴 | 連絡日、担当者、回答 |
| 対応予定 | 調査日、補修日、再確認日 |
「不具合があります」だけではなく、いつ・どこで・どのように発生するかを具体的に伝えましょう。
最初に連絡する相手

不具合の種類によって窓口は異なりますが、基本的には注文住宅を契約した住宅会社へ最初に連絡します。
住宅会社
住宅会社へ連絡する代表的な不具合は次のとおりです。
- 床鳴り
- 壁紙の浮きや剥がれ
- ドアの開閉不良
- 窓の作動不良
- 水漏れ
- 排水不良
- 外壁や基礎のひび割れ
- 雨漏り
- 断熱材や施工に関する疑問
- 図面と現場の相違
- 外構の沈下
- コンセント位置の間違い
- 換気設備の施工不良が疑われる状態
営業担当者へ連絡してもよいですが、引き渡し後はアフターサービス窓口や保証担当部署が正式な窓口になっている場合があります。
確認する連絡先は次のとおりです。
- アフターサービス窓口
- 保証修理窓口
- 建築した支店
- 現場監督
- 設計担当者
- 本社相談窓口
- 24時間緊急窓口
営業担当者個人の携帯電話だけに連絡すると、異動や退職によって履歴が残らない可能性があります。
会社のメールアドレスや問い合わせフォームにも同じ内容を送ってください。
設備メーカー
次のような住宅設備自体の故障は、設備メーカーが対応する場合があります。
- 食器洗い乾燥機のエラー
- 給湯器の故障
- トイレの機能不良
- IHクッキングヒーターの故障
- 浴室乾燥機の故障
- 電気錠の故障
- 太陽光発電設備のエラー
- 蓄電池の動作不良
ただし、製品の故障なのか、設置・配管・配線など施工上の問題なのかは、最初から判断できないことがあります。
住宅会社へ先に連絡し、メーカーへ直接連絡するべきか確認すると責任関係を整理しやすくなります。
メーカーへ連絡する場合は、次の情報を準備してください。
- メーカー名
- 商品名
- 型番
- 製造番号
- 保証書
- 引渡日
- エラー番号
- 発生状況
- 設置した住宅会社
引っ越し業者・家具業者
入居直後に床や壁の傷を見つけた場合、住宅会社の施工時ではなく、引っ越しや家具搬入時に付いた可能性もあります。
確認する資料は次のとおりです。
- 引き渡し直後の写真
- 引っ越し前の写真
- 搬入後の写真
- 引っ越し業者の作業記録
- 傷を見つけた時刻
原因が分からない状態で一方の会社だけを責めず、写真をもとに事実を整理してください。
緊急性を判断する
すべての不具合を同じ優先順位で扱うべきではありません。
安全や建物への被害に関わるものは、定期点検まで待たず、すぐに住宅会社の緊急窓口へ連絡してください。
すぐ連絡したい不具合
- 大量の水漏れ
- 天井や壁からの雨漏り
- 焦げた臭いや煙
- コンセントや設備の異常な発熱
- ガス臭
- 外壁材や屋根材の落下
- 手すりや階段のぐらつき
- 窓ガラスの大きな割れ
- 天井材の落下のおそれ
- 建物の大きな傾き
- 基礎や壁の急激に広がるひび割れ
人命や火災などの危険がある場合は、住宅会社への連絡だけでなく、消防、電力会社、ガス会社など適切な緊急窓口へ連絡してください。
応急対応の考え方
被害の拡大を防ぐために必要な対応は行いますが、原因箇所を大きく変更しないよう注意します。
例えば水漏れであれば、住宅会社から説明を受けた範囲で元栓を閉め、濡れた家財を移動し、状態を写真や動画で記録します。
壁や床を自分で剥がしたり、接着剤やシーリング材で塞いだりすると、原因調査が難しくなる可能性があります。
応急対応を行った場合は、次の内容を記録してください。
- 対応した時刻
- 行った作業
- 作業前の写真
- 作業後の写真
- 使用した材料
- 住宅会社から受けた指示
不具合を記録する方法

全体写真と接近写真を撮る
写真は、場所が分かる全体写真と、不具合の状態が分かる接近写真の両方を撮ります。
例えば壁紙の浮きなら、次の2枚を撮影します。
- 部屋全体のなかで位置が分かる写真
- 浮きや隙間が分かる接近写真
ひび割れの場合は、定規やスケールを一緒に写すと大きさを比較しやすくなります。
ただし、施主による簡易測定だけで構造上の危険性を判断してはいけません。
動画を撮る
次のような不具合は動画が有効です。
- 床鳴り
- 建具の異音
- 換気扇の異音
- ドアが自然に動く
- 排水の逆流
- 雨水の流れ
- 設備のエラー
- 電動シャッターの動作不良
動画では、最初に場所を撮影し、その後に症状が発生する様子を記録します。
発生条件を記録する
住宅会社の点検時に症状が再現しないことがあります。
次の条件を記録しておきましょう。
- 雨量
- 風向き
- 室温
- 湿度
- 時間帯
- 設備の使用状況
- 発生する回数
- 季節
- 家具や荷物の状態
例:
強い南風を伴う雨の日だけ、2階寝室の南側窓枠から水滴が出ます。通常の雨では発生しません。
このように伝えると、原因調査の範囲を絞りやすくなります。
ファイル名を整理する
写真や動画のファイル名を、日付・場所・症状で統一します。
例:
2026-08-05_1階洗面室_洗面台下水漏れ_全体
2026-08-05_1階洗面室_給水管接続部_接近
2026-08-05_2階寝室_床鳴り_動画
住宅会社へ送るときは、指摘一覧の番号と写真番号を一致させてください。
契約書と保証書を確認する
住宅会社へ連絡する前後に、次の書類を確認します。
- 工事請負契約書
- 工事請負契約約款
- 住宅会社の保証書
- アフターサービス規準
- 最終図面
- 仕様書
- 変更契約書
- 施主検査記録
- 定期点検報告書
- 保険付保証明書
- 設備メーカー保証書
住宅会社の独自保証
住宅会社の独自保証では、部位ごとに保証期間が異なることがあります。
例として確認したい部位は次のとおりです。
- 内装
- 建具
- 給排水
- 電気設備
- 外壁
- 防水
- 防蟻
- 住宅設備
- 外構
壁紙や室内ドアなどが、構造部分と同じ期間保証されるとは限りません。
保証書の対象部位、期間、免責事項を確認してください。
法律に基づく10年間の責任
新築住宅では、構造耐力上主要な部分と雨水の浸入を防止する部分について、住宅事業者が引き渡しから10年間の責任を負います。
対象となる代表的な部分は次のとおりです。
- 基礎
- 柱
- 梁
- 耐力壁
- 床版
- 屋根版
- 屋根
- 外壁
- 開口部の防水部分
住宅事業者は、この責任を履行するため、住宅瑕疵担保責任保険への加入または保証金の供託による資力確保措置を行います。
ただし、住宅全体の傷や設備故障がすべて10年間無償で直る制度ではありません。
壁紙、建具、住宅設備、通常の経年変化などは、住宅会社の独自保証やメーカー保証で判断されることがあります。
保証期間内に連絡した記録
保証期限が近い場合は、期限前に不具合を通知した記録を残すことが重要です。
住まいるダイヤルは、住宅会社が補修依頼へ対応しない場合、回答期限を区切って書面で依頼し、保証期間内に補修を求めたことが分かるよう、内容証明郵便など記録が残る方法を利用することも有効だと案内しています。
電話をしただけで終わらせず、同じ内容をメールでも送ってください。
住宅会社への伝え方
連絡内容は、感情的な表現より事実を優先します。
最初の連絡文
2026年8月5日、1階洗面室の洗面台下で水漏れを確認しました。洗面台を使用したあと、給水管の接続部付近から水滴が発生し、収納底面が濡れています。写真を添付しますので、原因調査と現地確認をお願いします。被害拡大を防ぐために必要な応急対応もご指示ください。
床鳴りの場合
2階主寝室の南側を歩いたときに床鳴りが発生します。7月中旬頃から気づき、現在はほぼ毎回発生しています。位置を図面へ記載し、動画も添付しました。原因と保証対象の可否、現地確認可能日をご連絡ください。
雨漏りの場合
8月5日の強い雨の際、2階寝室南側窓の上部から水滴を確認しました。発生時刻は午後4時頃で、南風を伴う雨でした。室内写真と屋外から撮影した写真を添付します。防水に関係する可能性があるため、早急な現地確認と応急対応をお願いします。
連絡文に入れる項目
- 契約者名
- 住宅の住所
- 引渡日
- 不具合の場所
- 発見日
- 症状
- 発生条件
- 写真・動画
- 求める対応
- 回答希望日
「早く直してください」だけでなく、現地確認日や回答日を具体的に求めます。
現地調査で確認すること
住宅会社が現地へ来たら、症状を見てもらうだけで終わらせず、次の内容を確認してください。
原因
- 施工が原因か
- 製品が原因か
- 使用方法が原因か
- 経年変化か
- 外部からの影響か
- 詳細な調査が必要か
- 構造や防水へ影響するか
不具合の原因が分からない場合は、「とりあえず埋める」「調整だけする」といった表面処理だけでよいのか確認しましょう。
調査範囲
- 目視だけか
- 床下を確認するか
- 小屋裏を確認するか
- 壁や天井を開けるか
- 水分計などを使用するか
- 設備メーカーが確認するか
- 第三者調査が必要か
壁や床を開ける調査では、復旧方法と費用負担も確認してください。
保証対象
住宅会社へ次の質問をします。
- どの保証が適用されますか
- 無償補修ですか
- 調査費はかかりますか
- 出張費はかかりますか
- 保証対象外なら理由は何ですか
- 保証書のどの条項に該当しますか
保証対象外と説明された場合は、口頭だけでなく書面で理由をもらいます。
補修方法を決める
一般的な補修の流れは次のとおりです。
- 原因調査
- 原因の説明
- 補修方法の提案
- 費用負担の決定
- 補修日程の決定
- 補修工事
- 完了確認
- 再発時の対応確認
住まいるダイヤルも、原因を特定したうえで再発を防ぐ補修方法の提案を受け、工事内容と費用を確認し、工事後に不具合が解消したか確認する流れを案内しています。
補修前に確認する項目
- 不具合の原因
- 補修する範囲
- 使用する材料
- 工事方法
- 作業日数
- 家具の移動
- 養生
- 生活への影響
- 費用負担
- 補修後の保証
- 再発した場合の対応
表面補修でよいか確認する
例えば壁紙のひび割れでも、壁紙だけの問題なのか、下地や構造の動きが原因なのかによって補修方法が異なります。
水漏れでも、接続部分の締め直しで済むのか、配管や防水部分の確認が必要なのかを判断しなければなりません。
次のように質問してください。
表面だけを補修する方法ですか。それとも原因となっている下地や配管も確認しますか。
補修の見た目も確認する
部分的な補修では、周囲と色や質感が合わない場合があります。
- 壁紙の部分張り替え
- 床の部分補修
- 外壁塗装
- タイル交換
- 木部補修
補修前に、どの程度跡が残る可能性があるか確認してください。
補修工事を記録する
補修当日は、可能な範囲で作業前、作業中、作業後を記録します。
記録する内容
- 作業日
- 作業会社
- 担当者
- 補修場所
- 作業内容
- 使用材料
- 交換した部品
- 作業中の写真
- 完成写真
- 今後の保証
壁や床を開ける工事では、内部の状態が分かる写真を住宅会社へ依頼してください。
補修後には、次の書類を受け取ります。
- 作業報告書
- 補修完了書
- 交換部品の明細
- メーカー修理報告書
- 新しい保証書
- 再点検予定
補修後に再確認する

補修が終わったら、その場で見た目を確認するだけでなく、実際に使用して症状が解消したか確認してください。
再確認する項目
- 水漏れが止まったか
- 床鳴りがなくなったか
- ドアが正常に動くか
- 設備のエラーが出ないか
- 排水できるか
- 新しい傷がないか
- 周囲の仕上げに問題がないか
- 清掃が完了しているか
雨の日だけ発生する不具合は、補修直後に確認できない場合があります。
次に同じ条件が発生したときに確認し、再発した場合の連絡先を決めておきましょう。
完了確認を急がない
症状が解消したか確認できていない状態で、「補修完了」とする書面へ署名しないよう注意してください。
確認に時間が必要な場合は、次のように記載してもらいます。
補修工事は完了したが、降雨時の再発確認が必要なため、最終確認は次回の雨天後に行う。
よくある不具合と確認方法
床鳴り
確認する内容は次のとおりです。
- 発生場所
- 歩く方向
- 発生頻度
- 季節
- 室温・湿度
- 家具の有無
- 床暖房の使用
床鳴りは仕上げ材、下地、構造など複数の原因が考えられます。
音がする場所へマスキングテープなどで印を付け、動画を撮影してください。
壁紙の隙間・浮き
- 壁と天井の境目
- 窓周辺
- ドア周辺
- 継ぎ目
- 下地のひび割れ
- 湿気
- 漏水跡
壁紙だけを直せばよいのか、下地の確認が必要なのか聞いてください。
ドア・引き戸
- 枠に当たる
- 自然に開閉する
- 鍵がかからない
- 異音がする
- 床へ擦れる
- ソフトクローズが動かない
建具の調整で改善する場合がありますが、住宅全体の傾きが疑われる症状が複数箇所にある場合は、原因調査を依頼します。
水漏れ
- 給水管
- 排水管
- 水栓
- 洗面台下
- キッチン下
- トイレ周辺
- 洗濯機
- 給湯器
水漏れは放置せず、濡れた範囲と発生条件を記録します。
収納底板や床材へ水が染みている場合は、乾燥や交換の必要性も確認してください。
排水の臭い
- 排水口
- 封水
- 接続部
- 排水管
- 換気
- 洗濯機排水
- 長期間使っていない設備
一時的な臭いなのか、排水設備の施工や接続に問題があるのかを確認します。
市販品を大量に流す前に住宅会社へ相談してください。
雨漏り
- 天井
- 壁
- 窓周辺
- バルコニー
- 小屋裏
- 外壁貫通部
- 屋根
雨漏りは住宅瑕疵担保責任保険の対象となる防水部分に関係する可能性があります。
雨が降った日時、雨量、風向き、濡れた場所を記録し、早急に住宅会社へ連絡します。
基礎のひび割れ
- 位置
- 長さ
- 幅
- 深さ
- 本数
- 変化
- 室内の傾きや建具不良
同じ場所を定期的に撮影し、ひび割れが広がっていないか確認してください。
施主による見た目だけで構造上の問題を断定せず、必要に応じて専門家による調査を依頼します。
外構の沈下・水たまり
- 駐車場
- アプローチ
- 建物周辺
- 雨水桝
- フェンス
- ブロック
- 室外機周辺
外構が建物本体と別契約の場合は、契約先を確認してください。
建物を施工した住宅会社ではなく、外構会社の保証対象になる場合があります。
自分で直さない方がよいケース
次のような不具合は、自分で分解や補修を行わず、住宅会社へ連絡してください。
- 雨漏り
- 壁や天井の内部からの水漏れ
- 電気設備の異常
- 基礎や構造のひび割れ
- 外壁材の落下
- 給排水管の不具合
- 防水部分
- 太陽光発電や蓄電池
- ガス設備
- 保証対象か判断できない不具合
別業者へ先に補修を依頼すると、不具合の原因、費用負担、保証の継続について争いになる可能性があります。
緊急の応急対応を除き、住宅会社や保険法人の現地確認を受けてから進めましょう。
住宅会社が対応しない場合
電話やメールを送っても返事がない場合は、対応方法を段階的に変えます。
1.担当部署を変える
次の順番で連絡します。
- 営業担当者
- アフターサービス担当
- 現場監督
- 支店長
- 本社相談窓口
- 代表者・正式窓口
営業担当者だけが情報を止めている可能性もあります。
会社として不具合を認識しているか確認してください。
2.回答期限を決める
書面には、具体的な回答期限を記載します。
例:
2026年8月5日に連絡した洗面台下の水漏れについて、現在まで現地確認日の回答がありません。被害が拡大する可能性があるため、8月10日までに調査日と応急対応をご回答ください。
回答期限は、不具合の緊急性を考慮して設定します。
3.書面を郵送する
メールでも反応がない場合は、記録が残る郵送方法を利用します。
- 書留郵便
- 配達証明郵便
- 内容証明郵便
内容証明郵便は、不具合の内容と補修を求めた日を記録として残す方法の一つです。
住まいるダイヤルも、保証期間内に補修を依頼した記録を残すため、内容証明郵便などの書面を利用することが有効と案内しています。
4.第三者へ相談する
住宅会社との話し合いが進まない場合は、次の相談先を検討します。
- 住まいるダイヤル
- 建築士
- ホームインスペクター
- 弁護士
- 消費生活センター
- 瑕疵保険法人
- 住宅紛争審査会
第三者へ相談するときは、次の資料を準備してください。
- 工事請負契約書
- 契約約款
- 保証書
- 最終図面
- 不具合一覧
- 写真・動画
- 住宅会社とのメール
- 点検報告書
- 補修見積書
- 保険付保証明書
第三者調査を依頼する目安
次のような場合は、住宅会社以外の建築士などへ調査を依頼することも検討できます。
- 原因説明が何度も変わる
- 同じ不具合が再発する
- 複数箇所に傾きやひび割れがある
- 雨漏りの原因が分からない
- 住宅会社が調査を拒否する
- 提案された補修方法に不安がある
- 構造や防水への影響が疑われる
- 住宅会社との信頼関係が崩れている
第三者へ依頼する前に、次の点を確認してください。
- 調査範囲
- 調査費用
- 使用する機器
- 報告書の有無
- 原因まで判断できるか
- 補修方法を提案できるか
- 住宅会社との協議へ同行できるか
簡易的な目視調査と、壁や床を開ける詳細調査では費用や範囲が異なります。
住宅紛争審査会を利用する
建設住宅性能評価書が交付された評価住宅や、住宅瑕疵担保履行法に基づく保険付き住宅では、全国の弁護士会に設けられた住宅紛争審査会による、あっせん・調停・仲裁を利用できる場合があります。
住宅紛争審査会では、弁護士や建築士などが専門的かつ中立的な立場で紛争解決に関与します。申請手数料は原則1万円で、一部の保険付き住宅では異なる場合があります。
利用を検討するときは、手元の次の書類を確認してください。
- 建設住宅性能評価書
- 保険付保証明書
- 住宅会社との契約書
- 不具合の記録
- 交渉履歴
すべての住宅が対象になるわけではないため、住まいるダイヤルへ確認してください。
住宅会社が倒産した場合
住宅会社が倒産している場合、会社独自のアフターサービスや内装保証を受けられなくなる可能性があります。
最初に次の書類を確認します。
- 保険付保証明書
- 住宅会社の保証書
- 設備メーカー保証書
- 地盤保証書
- 防蟻保証書
瑕疵保険を確認する
住宅瑕疵担保責任保険が付された住宅で、構造耐力上主要な部分または雨水の浸入を防止する部分に対象となる不具合がある場合は、引き渡しから10年以内であれば、住宅取得者が保険法人へ補修費用を直接請求できる可能性があります。
保険付保証明書には、加入している保険法人が記載されています。
保険法人へ連絡する際は、次の内容を準備します。
- 保険付保証明書
- 住宅の住所
- 引渡日
- 不具合の場所
- 写真・動画
- 住宅会社の倒産状況
- 調査報告書
- 補修見積書
設備や内装は別に確認する
住宅瑕疵担保責任保険の主な対象は、構造耐力上主要な部分と雨水の浸入を防止する部分です。
キッチン、給湯器、壁紙、建具などが、すべて同じ保険で補修されるわけではありません。設備自体の不具合はメーカー保証を確認してください。
原因調査が必要なこともある
床鳴りやひび割れなどは、表面の仕上げだけの問題なのか、基本構造部分に関係する不具合なのか、調査しなければ判断できない場合があります。
住まいるダイヤルの相談事例でも、床鳴りが構造部分と無関係とは言い切れない場合があるため、第三者の調査を検討するよう案内されています。
やってはいけない対応
不具合を放置する
小さな水漏れや雨漏りを放置すると、仕上げ材や下地へ影響する可能性があります。
保証期限の問題もあるため、気づいた時点で連絡してください。
電話だけで終わらせる
電話では連絡日や内容が残りにくいため、通話後に確認メールを送ります。
例:
本日お電話でお伝えした不具合について、確認のため写真と内容をお送りします。
原因を決めつける
床鳴りがあるから「基礎が傾いている」、壁紙に隙間があるから「欠陥住宅だ」とは限りません。
住宅会社へ調査を依頼し、必要に応じて第三者の意見を聞きます。
職人へ直接依頼する
住宅会社を通さず、過去に現場で作業した職人へ直接補修を依頼すると、保証や費用負担が不明確になります。
正式な窓口を通してください。
補修方法を確認せず承認する
「直しておきます」と言われても、何をどのように直すのか確認します。
表面補修だけで再発しないか、補修後の保証があるかを聞きましょう。
補修前の写真を消す
補修が終わっても、原因や再発時の確認に必要になるため、写真・動画・メールを保存します。
不具合対応チェックリスト
発見時
□ 人や建物への危険を確認した
□ 被害拡大を防ぐ対応をした
□ 発見日を記録した
□ 場所を記録した
□ 全体写真を撮った
□ 接近写真を撮った
□ 動画を撮った
□ 発生条件を記録した
連絡前
□ 契約書を確認した
□ 保証書を確認した
□ 保証期間を確認した
□ 最終図面を確認した
□ 過去の点検記録を確認した
□ 住宅会社の正式窓口を確認した
住宅会社への連絡
□ 電話だけでなくメールも送った
□ 住所と引渡日を記載した
□ 不具合の場所を記載した
□ 写真・動画を添付した
□ 現地調査を依頼した
□ 回答希望日を伝えた
□ 連絡履歴を保存した
現地調査
□ 原因を確認した
□ 調査範囲を確認した
□ 保証対象か確認した
□ 費用負担を確認した
□ 補修方法を確認した
□ 補修期限を確認した
□ 書面で回答を受け取った
補修工事
□ 作業内容を確認した
□ 養生を確認した
□ 作業前の写真を撮った
□ 作業中の写真を受け取った
□ 使用材料を確認した
□ 作業後の写真を撮った
□ 不具合が解消したか確認した
□ 補修報告書を受け取った
対応されない場合
□ アフターサービス窓口へ連絡した
□ 支店長・本社へ連絡した
□ 回答期限を書面で伝えた
□ 配達記録が残る方法で送った
□ 保険付保証明書を確認した
□ 住まいるダイヤルへ相談した
□ 第三者調査を検討した
□ 住宅紛争審査会の対象か確認した
よくある質問
新築の不具合は最初に誰へ連絡しますか?
基本的には、注文住宅を契約した住宅会社のアフターサービス窓口へ連絡します。
設備の製品故障に見えても、施工や接続が原因の可能性があるため、最初に住宅会社へ相談すると窓口を整理しやすくなります。
営業担当者へ連絡すれば大丈夫ですか?
営業担当者へ連絡しても構いませんが、アフターサービス部署や本社窓口にも記録を残してください。
担当者の異動や退職によって、連絡内容が会社へ共有されていない可能性があるためです。
小さな不具合でも連絡してよいですか?
気になる状態は連絡して構いません。
ただし、無償補修になるかどうかは、不具合の原因、保証期間、保証対象部位によって判断されます。
点検まで待つべきか、すぐ現地確認が必要かを住宅会社へ確認してください。
保証期間を過ぎたら有料ですか?
住宅会社独自の保証期間が過ぎていても、法律上の責任や別の保証が問題になる場合があります。
一方で、通常の経年劣化や手入れ不足などは有償になる可能性があります。
自己判断せず、契約書と保証書を確認し、必要に応じて専門家へ相談してください。
雨漏りは10年保証ですか?
新築住宅では、雨水の浸入を防止する部分について、住宅事業者が引き渡しから10年間の責任を負います。
ただし、すべての水濡れが対象になるとは限らず、原因調査が必要です。自然災害や第三者の工事などが関係する場合は、住宅会社の保証、瑕疵保険、火災保険などのどれが対応するか確認してください。
壁紙の隙間は無償で直せますか?
住宅会社の保証期間や、隙間が生じた原因によって異なります。
壁紙だけの変化なのか、下地や建物の動きが関係しているのか確認してください。
補修方法に納得できない場合は?
補修の目的、範囲、使用材料、再発防止、仕上がりについて説明を求めます。
説明が不十分な場合は、補修前に第三者の建築士へ相談する方法があります。
住宅会社が返信しません
担当者だけでなく、アフターサービス部署、支店長、本社窓口へ連絡してください。
それでも対応がない場合は、回答期限を記載した書面を送り、保証期間内に依頼した記録を残します。住まいるダイヤルへの相談も検討してください。
別の業者へ修理を頼んでもよいですか?
住宅会社が対応できない場合には、別業者へ依頼することもあります。
ただし、先に補修すると原因確認、保証、保険金請求、費用負担へ影響する可能性があります。
緊急対応を除き、住宅会社、保険法人、専門家へ確認してから依頼してください。
住宅会社が倒産していたらどうしますか?
保険付保証明書を確認し、記載された住宅瑕疵担保責任保険法人へ連絡してください。
構造耐力上主要な部分や雨水の浸入を防止する部分の対象となる不具合で、保険期間内なら、住宅取得者が保険金を直接請求できる可能性があります。
第三者調査はいくらかかりますか?
調査内容、建物規模、調査機器、壁や床を開けるかどうかによって異なります。
依頼前に調査範囲、報告書の内容、追加費用、交通費などを確認してください。
補修工事の記録は必要ですか?
必要です。
補修前後の写真、作業報告書、交換部品、費用、補修後の保証などを保存してください。
同じ不具合が再発したときや、将来住宅を売却するときの確認資料になります。
まとめ|不具合は書面で管理する
新築住宅で不具合を見つけたときは、慌てて自分で修理せず、まず契約した住宅会社へ連絡してください。
重要なポイントを整理します。
- 危険性と緊急性を確認する
- 被害拡大を防ぐ
- 写真と動画を残す
- 発生日と発生条件を記録する
- 契約書と保証書を確認する
- 住宅会社の正式窓口へ連絡する
- 電話だけでなくメールを送る
- 原因調査を依頼する
- 保証対象と費用負担を確認する
- 補修方法と期限を書面化する
- 補修前後の写真を保存する
- 補修後に症状が直ったか確認する
- 対応がなければ本社へ連絡する
- 保証期限前に書面で依頼する
- 必要に応じて第三者へ相談する
- 倒産時は瑕疵保険の書類を確認する
最も避けたいのは、不具合を口頭で伝えただけで、住宅会社からの連絡を待ち続けることです。
住宅会社へ連絡するときは、次の5点を必ず伝えてください。
- 不具合の場所
- 発見した日
- 発生する条件
- 写真・動画
- 回答してほしい期限
また、補修工事を受け入れる前には、原因と補修方法を確認します。
原因を調べずに表面だけを直すと、同じ不具合が再発する可能性があります。
住宅会社とのやり取り、調査結果、補修記録は住宅を所有している間、長期的に保管しておきましょう。
※保証対象、補修義務、費用負担、損害賠償などの判断は、契約書、保証書、不具合の原因、経過年数によって異なります。重大な不具合や住宅会社との争いがある場合は、自己判断で補修や支払いを進めず、住まいるダイヤル、建築士、弁護士などへ相談してください。
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