家づくりQ&A

注文住宅の引き渡しが遅れたら?工期遅延・家賃・違約金の対処法

本記事はプロモーション(PR広告)を含みます。

注文住宅の完成が近づき、引っ越しや賃貸住宅の退去手続きまで済ませたところで、住宅会社から「予定どおり引き渡せません」と連絡されたら困ってしまいます。

「仮住まいの家賃は誰が払うの?」「引っ越しのキャンセル料は請求できる?」「工期が遅れたら違約金をもらえる?」など、気になることも多いでしょう。

注文住宅の引き渡しが遅れた場合、まず確認したいのは遅延した日数だけではなく、誰に原因があるのか、契約書や約款で工期遅延をどのように定めているのかです。

住まいるダイヤルでは、施工業者側に原因がある引渡し遅延について、仮住まいの家賃など、本来予定どおり引き渡されていれば発生しなかった損害を請求できる場合があると案内しています。

この記事では、注文住宅の引き渡しが遅れたときに最初に確認すること、工期延長の原因、家賃・引っ越し費用・つなぎ融資への影響、遅延損害金、住宅会社との交渉、相談先まで詳しく解説します。

この記事のポイント

  • 引き渡しが遅れたら原因を最初に確認する
  • 工事完成日と建物引渡日は分けて確認する
  • 口頭説明だけでなく新しい予定日を書面でもらう
  • 契約書・約款の工期延長条項を確認する
  • 遅延のすべてが住宅会社の責任とは限らない
  • 施工業者側の責任なら損害賠償の問題になる場合がある
  • 仮住まい家賃などの領収書を保存する
  • 引っ越し・住宅ローン・火災保険なども変更する
  • 完成を急いで未完成のまま引き渡しを受けない
  • 解決しない場合は専門相談窓口を利用する

結論|引渡日と遅延理由を書面で確認する

住宅会社から「工事が遅れています」と言われたら、まず次の5点を確認してください。

  1. 当初の契約上の引渡日はいつか
  2. なぜ遅れているのか
  3. 現時点の完成予定日はいつか
  4. 新しい引渡予定日はいつか
  5. 遅延による追加費用を誰が負担するのか

特に重要なのが、完成予定日と引渡予定日を混同しないことです。

住宅がほぼ完成していても、

  • 完了検査
  • 施主検査
  • 是正工事
  • 残工事
  • 書類準備

などが終わらなければ、すぐ引き渡せるとは限りません。

サイト内の第104記事でも、工事完成と引き渡しは別の段階として整理しています。

住宅会社から、

「あと1週間くらいです」

と口頭で説明されるだけではなく、

「新しい完成予定日は○月○日、引渡予定日は○月○日です」

という形で書面やメールに残してもらいましょう。

引き渡しが遅れたら最初にすること

慌てて損害賠償や契約解除の話から始めるより、事実関係を整理します。

契約書の引渡日を確認する

最初に工事請負契約書を確認してください。

確認する項目は、

  • 着工日
  • 完成日
  • 引渡日
  • 工期
  • 工期変更
  • 工期延長
  • 遅延損害金
  • 損害賠償
  • 不可抗力
  • 契約解除

などです。

第93記事でも、建築請負契約では着工・完成・引渡しの日付や、工期遅延時の取り扱いを確認することが重要としています。

【関連記事:注文住宅の建築請負契約で確認すること|契約書・見積書・約款の注意点

約款も確認する

工事請負契約書だけでなく、セットになっている約款も確認します。

住宅会社によっては、工期延長について、

  • 天災
  • 悪天候
  • 資材調達
  • 行政手続き
  • 施主による設計変更
  • 施主都合による工事中断

などを定めています。

遅れたという結果だけで住宅会社側の責任を決めるのではなく、契約内容と実際の原因を照らし合わせる必要があります。

これまでの変更履歴を確認する

契約後に間取り・設備・仕様を何度も変更している場合は、その変更が工期へ影響している可能性があります。

例えば、

  • 窓を変更した
  • キッチンを変更した
  • 造作家具を追加した
  • 外壁材を変更した
  • 間取りを変更した

などです。

変更時に、

「この変更によって完成予定日が2週間延びます」

と説明されていたか確認しましょう。

【関連記事:注文住宅の間取りはいつまで変更できる?契約後の変更費用と注意点

引き渡しが遅れる主な原因

工期遅延の原因は一つではありません。

住宅会社側の工程管理

例えば、

  • 職人の手配ができない
  • 発注を忘れていた
  • 工事工程の管理が不十分
  • 施工ミスのやり直し
  • 社内調整の遅れ

などです。

住まいるダイヤルには、施工会社が「人手不足で下請業者が見つからなかった」ことを理由に大幅に引き渡しが遅れた相談事例があります。この事例では、単に人手不足というだけでは正当な遅延理由とはならず、施工業者側に責任があるとされています。

施工ミスによるやり直し

工事中に、

  • 図面と違う
  • 設備位置が違う
  • 施工不良が見つかった
  • 検査で不具合を指摘された

などの理由で是正工事が必要になると、完成が遅れる場合があります。

【関連記事:注文住宅で図面と違う工事を発見?施工ミスの対処法と確認手順

施主側の変更

施主が契約後に大きな変更を依頼した場合は、工期が延びることがあります。

追加工事や仕様変更について、

  • 変更内容
  • 追加費用
  • 工期への影響

を確認してください。

天候

基礎・上棟・外装など、屋外作業は天候の影響を受ける場合があります。

ただし、

「雨が降ったので全部仕方ありません」

という説明だけではなく、

  • 何日工事できなかったのか
  • 工程全体へどの程度影響したのか
  • 工期延長条項に該当するのか

を確認しましょう。

災害など不可抗力

地震・台風など、住宅会社側では避けられない事情によって工事が遅れる場合があります。

住まいるダイヤルの震災による工期遅延事例でも、まず契約約款の不可抗力に関する規定を確認するよう案内されています。

資材・設備の納期

キッチン、給湯器、窓、建材などの納期が延びるケースもあります。

ただし、

「メーカー都合なので仕方ありません」

だけで終わらせず、

  • いつ発注したか
  • 当初納期はいつか
  • 遅延が判明したのはいつか
  • 代替品は検討できないか

を確認しましょう。

遅延原因は書面でもらう

工期遅延でトラブルになりやすいのが、

「最初の説明と後からの説明が違う」

ケースです。

例えば、

最初
「職人が足りません」

後から
「施主変更が多かったからです」

というように説明が変わる場合があります。

住宅会社へ、

工期遅延の原因、現在の工程、新しい完成予定日、新しい引渡予定日について書面で回答してください。

と依頼します。

メールでも構いません。

大切なのは記録を残すことです。

現在の工事進捗も確認する

「あと1か月です」と聞いただけでは、本当に1か月で完成するのか判断しにくいでしょう。

住宅会社へ現在の工程を確認します。

例えば、

  • 外壁完了
  • 内装工事中
  • 設備工事待ち
  • クロス工事待ち
  • 外構工事中
  • 完了検査前
  • 施主検査前

などです。

そのうえで、

残っている工程と、それぞれの完了予定日を教えてください。

と確認します。

新しい工程表をもらう

引渡予定日が変わったら、可能であれば修正工程表をもらいましょう。

確認するのは、

項目 確認内容
内装完成 ○月○日
設備取付 ○月○日
完了検査 ○月○日
施主検査 ○月○日
是正工事 ○月○日
引き渡し ○月○日

という形です。

「○月中には」という曖昧な回答より具体的です。

引き渡しが遅れると増える費用

工期遅延で問題になるのは、住宅完成だけではありません。

家計にも影響します。

仮住まいの家賃

代表的なのが仮住まいの家賃です。

住まいるダイヤルでは、施工業者側に原因がある引渡し遅延の場合、契約どおりに引き渡されていれば発生しなかった追加家賃について、施工業者へ請求できる場合があると案内しています。

ただし、最終的な負担関係は原因や契約内容、実際に発生した損害などによって異なります。

駐車場代

仮住まいと一緒に借りている月極駐車場を延長する場合があります。

領収書や契約書を保存してください。

引っ越し変更費

引渡日に合わせて引っ越しを予約していた場合、

  • 日程変更料
  • キャンセル料
  • 繁忙期との差額

などが発生する可能性があります。

荷物の保管料

一度賃貸住宅を退去してしまった場合、家具・家電をトランクルームなどへ保管する費用が発生することがあります。

ホテル・仮宿泊費

退去日を変更できなければ、短期間ホテルやウィークリーマンションを利用するケースもあります。

つなぎ融資の利息

注文住宅では、住宅ローン実行前に土地代や着工金・中間金をつなぎ融資で支払っている場合があります。

引き渡しが遅れると融資期間が変わる可能性があるため、金融機関へ確認してください。

第104記事でも、引き渡し延期によって住宅ローン・つなぎ融資などへ影響する可能性があることを整理しています。

火災保険

保険開始日を引渡日に合わせている場合、変更が必要になる可能性があります。

保険会社や代理店へ確認します。

領収書を必ず保存する

工期遅延によって追加費用が発生したら、必ず証拠を残します。

保存したいものは、

  • 賃貸契約書
  • 家賃領収書
  • 駐車場領収書
  • 引っ越し変更料
  • ホテル代
  • トランクルーム代
  • つなぎ融資明細
  • その他追加費用

です。

スマートフォンで撮影し、紙とデータの両方を保存すると安心です。

違約金は必ずもらえる?

工期が遅れれば、自動的に一定額の違約金をもらえるとは限りません。

まず確認するのは契約書・約款です。

住宅会社によって、

  • 遅延損害金
  • 違約金
  • 損害賠償

などの規定が異なります。

住まいるダイヤルでも、引渡し遅延について契約書に遅延損害金の定めがある場合は、その条項を確認するよう案内しています。

したがって、

「1日遅れたら必ず○万円」

という全国共通のルールがあるわけではありません。

自分の契約書を確認してください。

契約書に遅延損害金の記載がない場合

契約書に具体的な遅延損害金の条項が見当たらないからといって、必ず何も請求できないとは限りません。

住まいるダイヤルの相談事例では、施工業者側に原因がある引渡し遅延について、契約書どおりに引き渡されていれば発生しなかった家賃などの損害について、民法415条による損害賠償請求を検討できると案内しています。

ただし、

  • 施工業者に責任があるか
  • 損害との因果関係
  • 損害額
  • 契約条項

などによって判断が変わります。

金額が大きい場合は弁護士などへ相談してください。

家賃は全額請求できる?

必ず全額が認められるとは言い切れません。

住まいるダイヤルでは、施工業者に原因がある遅延で、予定どおり入居できていれば発生しなかった追加家賃などについて請求できる場合があるとしています。

ただし、例えば、

  • 当初から必要だった家賃
  • 遅延によって追加で発生した家賃

は分けて考える必要があります。

例えば当初の引渡予定日が6月30日、新しい引渡日が7月31日なら、主に問題になるのは遅延によって増えた期間の費用です。

正確な範囲は契約内容や事情によって異なるため、争いがある場合は専門家へ確認してください。

施主側にも原因がある場合

工期が遅れた原因がすべて住宅会社側とは限りません。

例えば施主が、

  • 大幅な間取り変更を依頼した
  • 設備を何度も変更した
  • 仕様決定が大幅に遅れた
  • 工事を一時中断してほしいと依頼した

などの場合です。

住まいるダイヤルでは、反対に住宅取得者側に遅延原因がある場合、施工業者に損害が発生すれば施主側が責任を負うことも原則として考えられると説明しています。

そのため、責任を決める前に双方の経緯を整理してください。

天災なら住宅会社の責任にならない?

地震・台風など不可抗力が原因の場合は、施工会社の責任と単純には判断できません。

住まいるダイヤルの震災に関する相談事例でも、震災による工期遅延について、まず契約約款に定められた不可抗力条項を確認するよう案内しています。

つまり、

遅れた=施工会社の責任

ではなく、

なぜ遅れたのか

が重要です。

人手不足なら仕方ない?

「職人不足なので遅れました」と言われるケースもあります。

しかし、住まいるダイヤルの相談事例では、「人手不足で下請業者が見つからない」という事情だけでは引渡し遅延の正当な理由にはならないとされています。

少なくとも、

いつから人手不足が分かっていたのか
工程管理で回避できなかったのか
なぜ施主への連絡が遅れたのか

を確認しましょう。

資材不足ならどうする?

資材や設備の納期遅延は事情によって判断が変わります。

確認するのは、

  1. 発注日はいつか
  2. 当初納期はいつか
  3. 納期遅延が判明した日はいつか
  4. 住宅会社から連絡を受けた日はいつか
  5. 代替品は検討できるか
  6. 契約約款上どのような扱いか

です。

「メーカーのせいだから住宅会社に責任はない」と最初から決めつける必要はありません。

反対に、すべて住宅会社の責任とも言い切れません。

契約と経緯を確認してください。

完成を急がせすぎない

引き渡しが遅れると、

「とにかく予定日に間に合わせてください」

と言いたくなるでしょう。

しかし、工期短縮を強く求めた結果、

  • 施工が雑になる
  • 十分な検査ができない
  • 補修が終わっていない
  • 清掃が不十分
  • 未完成部分が残る

状態で引き渡されては本末転倒です。

予定日より、完成状態を優先してください。

未完成のまま引き渡しを受けない

引渡日が迫ると、

「細かい工事は入居後にやりますので、とりあえず引き渡しだけお願いします」

と提案されることがあります。

軽微な補修を後日に行うケース自体はあります。

しかし、

  • 給排水が使えない
  • 住宅設備が未設置
  • 契約と違う部分がある
  • 安全性に疑問がある
  • 補修箇所が多数残る
  • 完了時期が決まっていない

ような場合は、そのまま引き渡しを受けるか慎重に判断してください。

第104記事でも、重大な未完成工事や契約との相違が残る状態では、引き渡しを受ける前に住宅会社と対応を協議することをおすすめしています。

【関連記事:注文住宅の引き渡しで確認すること|必要書類・鍵・最終金チェックリスト

施主検査を省略しない

工期が遅れたからといって、

「時間がないので施主検査を短縮しましょう」

という対応は避けたいところです。

施主検査では、

  • 図面との相違
  • 汚れ
  • 建具
  • 設備
  • 給排水
  • 電気
  • 外構

などを確認します。

【関連記事:注文住宅の施主検査で確認すること|引き渡し前チェックリスト

引き渡し遅延と施工品質確認は別問題として考えましょう。

是正工事の期限を決める

施主検査で不具合が見つかった場合は、

不具合 対応 完了予定
クロス傷 張り替え ○月○日
建具調整 再調整 ○月○日
設備不良 部品交換 ○月○日

という形で整理します。

「引渡日までにできるものはやります」

ではなく、具体的な期限を確認してください。

引っ越しは早めに変更する

引渡日が変わりそうなら、引っ越し会社へ早めに相談します。

確認することは、

  • 日程変更
  • キャンセル料
  • 繁忙期料金
  • 荷物預かり
  • 再予約

です。

住宅会社から「たぶん間に合います」と言われた段階でも、引っ越し業者の変更条件だけは確認しておくと安心です。

賃貸住宅の退去日を確認する

現在賃貸住宅に住んでいる場合は、大家・管理会社へ相談します。

確認するのは、

  • 退去日の延期
  • 契約延長
  • 日割り家賃
  • 更新料
  • 再契約
  • 駐車場

などです。

退去済みになると仮住まいが必要になるため、引渡日が確定するまでは余裕を持ったスケジュールにしておく方が安全です。

住宅ローンの銀行にも連絡する

引き渡し延期によって、

  • 融資実行日
  • 金銭消費貸借契約
  • つなぎ融資
  • 金利
  • 登記手続き

などへ影響する可能性があります。

住宅会社任せにせず、金融機関へ直接確認しましょう。

補助金・税制の期限も確認する

利用している制度によっては、完成・引き渡し・入居などの時期が要件や手続きに関係する場合があります。

制度は年度ごとに条件が変わる可能性があるため、工期遅延が判明した時点で最新の公式条件を確認してください。

住宅会社にも、

引き渡し延期によって利用予定の補助金や税制に影響がないか確認してください。

と依頼しておきましょう。

住宅会社との交渉手順

工期遅延が起きたら、感情的なやり取りだけにならないよう順番に整理します。

1.事実を確認する

  • 契約上の引渡日
  • 現在の工事進捗
  • 遅延原因
  • 新しい予定日

を確認します。

2.契約書を確認する

  • 工期延長
  • 遅延損害金
  • 損害賠償
  • 不可抗力
  • 契約解除

を確認します。

3.追加費用を整理する

遅延によって発生した費用を一覧にします。

4.領収書を保存する

実際に支払った金額を証明できるようにします。

5.住宅会社へ書面で請求する

施工業者側に責任があると考えられる場合は、契約条項と実際の損害を整理して協議します。

6.解決しなければ専門家へ相談する

金額が大きい場合や責任の所在で争いがある場合は、第三者へ相談してください。

住宅会社への伝え方

例えば次のように伝えます。

工事請負契約書では建物引渡日が○月○日となっていますが、○月○日に引き渡し延期の連絡を受けました。遅延理由、現在の工程、新しい完成予定日・引渡予定日を書面で回答してください。また、延期によって追加で発生する仮住まい家賃や引っ越し変更費などについて、契約約款に基づく取り扱いをご説明ください。

ポイントは、

「違約金を払ってください」だけで始めないこと

です。

まず、

  • 原因
  • 責任
  • 契約
  • 損害

を整理します。

口約束だけで終わらせない

住宅会社から、

「家賃はこちらで負担します」

と言われても、口頭だけで終わらせない方が安全です。

確認するのは、

  • 対象期間
  • 対象費用
  • 上限金額
  • 支払方法
  • 必要書類
  • 支払時期

です。

メールや合意書など記録に残る方法で確認してください。

「サービスで対応します」に注意

住宅会社が、

「違約金という形にはできませんが、エアコンをサービスします」

などの提案をする場合があります。

受け入れるかどうかは自由ですが、

実際に発生した損害とサービスの価値を分けて考える

ことが重要です。

仮住まい家賃が20万円増えているのに、不明確なオプション値引きだけで納得してよいのか、冷静に比較してください。

遅延を理由に契約解除できる?

引渡しが遅れたからといって、どのようなケースでも直ちに無条件で契約解除できるわけではありません。

遅延期間、原因、契約内容、履行状況などによって判断が変わります。

第112記事でも、注文住宅の請負契約の解除は、契約条項や進捗、損害などを確認する必要があり、「キャンセル=無料」とは限らないことを整理しています。

【関連記事:注文住宅は契約後にキャンセルできる?解約金・申込金と注意点

重大な遅延で契約解除まで検討する場合は、自己判断で通知する前に弁護士などへ相談してください。

工務店の経営状態も確認する

工期遅延の理由が、

  • 職人へ支払いできていない
  • 資材が入ってこない
  • 現場が長期間止まっている
  • 担当者と連絡が取れない
  • 複数現場が止まっている

などの場合は、単なるスケジュール遅延ではなく経営問題の可能性も確認する必要があります。

【関連記事:もしも建築中に工務店が倒産したら?注文住宅を完成させるための対処法

倒産の兆候が疑われる場合は、予定している支払いを自己判断で進めず、住宅会社・金融機関・専門家へ確認してください。

追加支払いを急かされた場合

「工期が遅れて資金が必要なので、中間金を早く払ってほしい」

などと言われた場合は注意してください。

契約書上の支払条件と実際の工事進捗を確認します。

工期遅延を理由に、契約にない前倒し支払いへすぐ応じる必要があるとは限りません。

特に経営不安が疑われる場合は慎重に対応しましょう。

工期遅延チェックリスト

契約関係

  • 工事請負契約書を確認した

  • 当初の完成日を確認した

  • 当初の引渡日を確認した

  • 約款を確認した

  • 工期延長条項を確認した

  • 遅延損害金条項を確認した

  • 不可抗力条項を確認した

  • 契約解除条項を確認した

遅延原因

  • 遅延理由を確認した

  • 住宅会社側の理由か確認した

  • 施主変更の影響を確認した

  • 天候の影響を確認した

  • 資材納期を確認した

  • 工程管理の問題を確認した

  • 施工ミスの有無を確認した

新しい予定

  • 新しい完成日を確認した

  • 新しい引渡日を確認した

  • 修正工程表を受け取った

  • 残工事を確認した

  • 完了検査日を確認した

  • 施主検査日を確認した

  • 是正工事期間を確認した

追加費用

  • 仮住まい家賃を計算した

  • 駐車場代を確認した

  • 引っ越し変更費を確認した

  • 荷物保管料を確認した

  • ホテル代を確認した

  • つなぎ融資を確認した

  • 領収書を保存した

各種手続き

  • 賃貸住宅の管理会社へ連絡した

  • 引っ越し会社へ連絡した

  • 金融機関へ連絡した

  • 火災保険を確認した

  • 登記日程を確認した

  • 利用予定の補助制度を確認した

住宅会社との協議

  • 遅延理由を書面でもらった

  • 新しい引渡日を書面でもらった

  • 費用負担を確認した

  • 合意内容を記録した

  • 担当者とのメールを保存した

よくある質問

注文住宅の引き渡しが1か月遅れたら違約金をもらえますか?

遅れた期間だけで自動的に違約金が決まるわけではありません。

契約書や約款の遅延損害金条項、遅延原因などを確認してください。住まいるダイヤルでも、契約書に遅延損害金の定めがあれば、その内容をまず確認するよう案内しています。

仮住まいの家賃は住宅会社に請求できますか?

施工業者側に引渡し遅延の原因がある場合、予定どおり引き渡されていれば発生しなかった追加家賃について請求できる場合があります。

実際の負担範囲は契約内容や事情によって異なります。

引っ越しのキャンセル料も請求できますか?

遅延との因果関係や契約内容などを確認する必要があります。

領収書や引っ越し会社との契約書を保存し、住宅会社へ具体的な金額を提示してください。

金額が大きい場合や住宅会社が争う場合は専門家へ相談しましょう。

人手不足で遅れた場合は仕方ありませんか?

必ずしもそうとは限りません。

住まいるダイヤルの相談事例では、「人手不足で下請業者が見つからない」というだけでは引渡し遅延の正当な理由にはならないとされています。

台風や地震で遅れた場合は?

不可抗力に当たるか、契約約款でどのように扱われているかを確認してください。

住まいるダイヤルでも、震災による工期遅延ではまず不可抗力に関する契約条項を確認するよう案内しています。

雨で工事が遅れた場合は?

天候による工期延長を約款でどのように定めているか確認してください。

何日作業できず、実際にどの工程へ影響したのかも住宅会社へ説明してもらいましょう。

施主の仕様変更で遅れた場合は?

施主側の変更が工期に影響した場合は、住宅会社だけに責任があるとは限りません。

変更時の打ち合わせ記録や工期変更の説明を確認してください。

資材不足で遅れた場合は?

発注日、当初納期、遅延が判明した時点、代替品の有無などを確認してください。

契約約款も確認し、住宅会社側の責任か不可抗力に近い事情かを個別に判断する必要があります。

工期が遅れたら住宅ローンも変更になりますか?

融資実行日やつなぎ融資などへ影響する可能性があります。

引渡日変更が分かった時点で金融機関へ連絡してください。

火災保険はどうすればいいですか?

保険開始日を引渡日に合わせている場合は変更が必要になる可能性があります。

保険会社・代理店へ確認してください。

引渡しを急ぐため施主検査を省いてもよいですか?

おすすめできません。

工期が遅れていても、完成状態の確認は別問題です。

施主検査を行い、不具合・未完成工事を確認してから引き渡しへ進みましょう。

未完成でも一度引き渡してもらった方がいいですか?

重大な未完成工事や設備不良などが残る場合は慎重に判断してください。

第104記事でも、未完成工事や契約との相違が多く残る状態では、引き渡しを受ける前に住宅会社と対応を協議することをおすすめしています。

工期遅延を理由に契約解除できますか?

遅延しただけで常に無条件解除できるわけではありません。

契約条項、遅延期間、原因、工事進捗などによって判断が異なります。

契約解除まで検討する場合は弁護士などへ相談してください。

遅延損害金より実際の家賃が高い場合は?

契約書に損害額や違約金について定めがある場合、その条項が重要になります。

住まいるダイヤルの相談事例でも、契約上の違約金の定めがある場合、損害賠償の範囲に影響することが示されています。

具体的な請求額で争いがある場合は弁護士へ相談してください。

住宅会社と話し合いがまとまりません

契約書、約款、工程表、メール、領収書などを整理してください。

住まいるダイヤルなど住宅専門の相談窓口や弁護士へ相談する方法があります。工事遅延や損害賠償について住宅紛争処理を利用できるケースもあります。

まとめ|工期遅延は原因・契約・損害を分けて確認する

注文住宅の引き渡しが予定より遅れると、住宅完成だけでなく、

  • 仮住まい
  • 引っ越し
  • 住宅ローン
  • 駐車場
  • 家具保管
  • 火災保険

など多くの予定に影響します。

だからこそ、住宅会社から、

「少し遅れます」

と言われただけで終わらせないことが大切です。

確認するポイントを整理します。

  • 契約上の引渡日を確認する
  • 完成日と引渡日を分けて考える
  • 遅延理由を確認する
  • 新しい引渡日を確認する
  • 修正工程表をもらう
  • 契約書・約款を確認する
  • 工期延長条項を確認する
  • 遅延損害金条項を確認する
  • 不可抗力条項を確認する
  • 施主変更の影響を確認する
  • 仮住まい家賃を記録する
  • 引っ越し変更料を記録する
  • 領収書を保存する
  • 金融機関へ連絡する
  • 火災保険を確認する
  • 完成を急いで検査を省略しない
  • 未完成のまま安易に引き渡しを受けない
  • 合意内容は書面に残す
  • 解決しなければ専門家へ相談する

住まいるダイヤルでは、施工業者側に原因がある引渡し遅延について、契約どおりに引き渡されていれば生じなかった仮住まい家賃などが損害として問題になる場合があるとしています。

一方で、施主による変更や不可抗力などが工期遅延に関係する場合もあるため、

「遅れたから住宅会社が全部払う」

と最初から決めつけるのも適切ではありません。

住宅会社へ確認したいのは次の5点です。

  1. なぜ引き渡しが遅れたのですか
  2. 新しい完成日・引渡日はいつですか
  3. 契約約款では今回の遅延をどう扱いますか
  4. 追加で発生した費用はどう負担しますか
  5. 今後さらに遅れる可能性はありますか

注文住宅の工期遅延で最も重要なのは、原因・契約内容・追加損害・新しい工程をそれぞれ書面で整理することです。

引っ越しなどの予定を変更しなければならない場合は早めに動き、発生した費用の領収書を保存して、住宅会社と具体的に協議してください。

※工期遅延時の損害賠償、遅延損害金、契約解除などは、工事請負契約書・約款、遅延原因、工事進捗、実際に生じた損害などによって結論が異なります。請求額が大きい場合や住宅会社と責任関係について争いがある場合は、住まいるダイヤルや弁護士などの専門家へ相談してください。

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