
注文住宅の工事中に、突然工務店や住宅会社と連絡が取れなくなったら、「この家は完成するのか」「支払ったお金は戻るのか」「別の会社へ工事を頼んでもよいのか」と大きな不安を感じるでしょう。
住宅会社の倒産は頻繁に起こるものではありませんが、万が一起きた場合には、慌てて別の工務店へ工事を依頼したり、現場にある材料を持ち出したりするのは避ける必要があります。
工事の進捗状況、支払済み金額、住宅完成保証への加入、住宅ローン、材料の所有関係、破産手続きなどを確認しながら進めなければならないためです。
また、「住宅瑕疵担保責任保険に入っているから、住宅会社が倒産しても必ず家を完成させてもらえる」と考えるのも注意が必要です。
住宅完成前の倒産に備える「住宅完成保証」と、引き渡し後に構造や雨漏りなどの瑕疵へ備える「住宅瑕疵担保責任保険」は、目的が異なります。
この記事では、注文住宅の建築中に工務店・住宅会社が倒産した場合に最初に行うこと、住宅完成保証の確認方法、支払済み工事代金、工事を引き継ぐ会社の探し方、住宅ローン、破産手続きへの対応を解説します。
この記事のポイント
- 住宅会社と連絡が取れなくても倒産と決めつけない
- 追加の工事代金を急いで支払わない
- 契約書と支払履歴を整理する
- 住宅完成保証への加入を確認する
- 瑕疵保険と完成保証の違いを理解する
- 勝手に別業者へ工事を依頼しない
- 工事出来高を第三者に確認してもらう
- 破産管財人や保証会社と連携して工事再開を進める
結論|まず工事と支払いを止めて状況確認

建築中に住宅会社が倒産した可能性がある場合は、次の順番で確認してください。
- 住宅会社の正式な状況を確認する
- 未払い工事代金を急いで支払わない
- 工事請負契約書を確認する
- 支払済み金額を整理する
- 現在の工事進捗を記録する
- 住宅完成保証への加入を確認する
- 住宅ローンの金融機関へ連絡する
- 弁護士・保証会社などへ相談する
- 工事引継ぎ会社を決める
- 追加費用と完成時期を再計算する
特に重要なのは、工事現場や契約関係を自己判断で変更しないことです。
住宅会社が破産手続きへ入った場合、現場にある材料や設備、未払い金、契約の解除などについて、破産管財人との調整が必要になることがあります。
また、住宅完成保証に加入している場合は、保証会社が工事を引き継ぐ住宅会社の調整や、前払金・追加工事費の一部を保証する制度があります。保証内容や上限額は制度ごとに異なります。
建築会社が倒産したときは「早く別会社を探す」より、「契約・保証・支払い・現場の状態を固定する」ことを先に行いましょう。
連絡が取れないだけで倒産とは限らない
営業担当者や現場監督へ電話しても連絡が取れないからといって、すぐ倒産したと判断することはできません。
最初に次の方法で確認します。
- 会社代表電話
- 本社
- 支店
- アフターサービス窓口
- メール
- 会社公式サイト
- 現場監督
- 設計担当者
担当者個人だけでなく、会社の正式な窓口へ連絡してください。
現場が止まっているか確認する
次のような状況が重なっている場合は注意が必要です。
- 数日以上工事が止まっている
- 職人が来なくなった
- 現場監督と連絡が取れない
- 会社の電話がつながらない
- 事務所が閉鎖されている
- 下請業者から未払いの話を聞いた
- 急に前払いを求められた
- 会社ホームページが消えた
ただし、職人不足や材料遅延などで一時的に工事が止まる場合もあります。
確認できない噂だけで判断せず、正式な情報を集めてください。
倒産には複数の状態がある
一般に「倒産」と呼ばれていても、会社が置かれている状況は同じではありません。
例えば、
- 破産
- 民事再生
- 事業停止
- 廃業
- 資金繰り悪化
- 私的整理
などがあります。
破産の場合
裁判所が破産手続開始を決定すると、破産管財人が選任されるケースがあります。
破産管財人は会社の財産を管理し、債権者への配当などを進めます。
施主が住宅会社へ前払いし、工事がその金額まで進んでいない場合などには、施主が住宅会社に対する債権者となる可能性があります。
裁判所から破産債権届出書が届いた場合は、指定された期間内に債権額や根拠資料を提出する必要があります。裁判所も、届出をしなければ配当を受けられない場合があると案内しています。
民事再生の場合
会社がすぐ消滅するのではなく、事業を続けながら再建を目指す場合があります。
その場合、建築工事を継続できる可能性もあります。
「倒産したら必ず工事契約がすぐ終了する」と決めつけず、弁護士や住宅会社側の正式な案内を確認してください。
最初に集める書類
住宅会社が倒産した場合は、手元の資料をすべて整理します。
契約関係
- 工事請負契約書
- 工事請負契約約款
- 変更契約書
- 追加工事契約書
- 見積書
- 最終図面
- 仕様書
- 工程表
支払い関係
- 契約金の振込記録
- 着工金
- 中間金
- 上棟金
- 追加工事代金
- 領収書
- 住宅ローン融資記録
保証関係
- 住宅完成保証書
- 保証契約書
- 住宅瑕疵保険関係書類
- 地盤保証
- その他保証書
工事記録
- 現場写真
- 工事中の動画
- 工程表
- 現場監督からの報告
- メール
- 打ち合わせ記録
書類が不足している場合でも、残っているものを時系列に並べてください。
【関連記事:工務店の倒産リスクを見抜くには?契約前に確認する保証と経営状況】
支払いは一度止めて確認する
倒産の可能性がある状況で、
「予定どおり中間金を振り込んでください」
と連絡が来ても、状況が確認できないまま支払うのは避けてください。
ただし、施主の判断だけで契約上の支払いを長期間止めてよいという意味ではありません。
まず次の点を確認します。
- 会社は営業を続けているか
- 工事はどこまで完成しているか
- 支払期限
- 請求額
- 工事出来高
- 住宅ローンの融資状況
法律関係が複雑になっている場合は、支払い前に弁護士や保証会社などへ相談してください。
工事出来高と支払額を比べる
倒産時に大きな問題になるのが、実際に完成した工事以上のお金を先払いしている場合です。
例えば、
契約金額 3,000万円
支払済み 2,000万円
実際の工事出来高 1,400万円相当
なら、単純な金額比較では600万円分を先払いしている状態になります。
ただし、正確な工事出来高は施主が外観だけで判断するのは困難です。
建築士など第三者へ現場を確認してもらうことも検討してください。
住宅完成保証を確認する
建築途中の住宅会社倒産で特に重要なのが、住宅完成保証です。
住宅完成保証は、制度に加入している住宅会社が建築途中で倒産などにより工事を続けられなくなった場合に、住宅完成を支援する仕組みです。
例えば住宅あんしん保証の住宅完成保証制度では、対象の登録事業者が倒産した場合、保証証書の範囲内で、
- 支払済み前払金
- 工事引継ぎで増加した費用
などを保証し、住宅完成を支援する仕組みとなっています。
保証書を探す
次の書類を確認してください。
- 住宅完成保証証書
- 完成保証制度加入証
- 保証契約書
「住宅会社が完成保証制度へ登録している」というだけでは、自分の住宅が保証契約の対象になっているとは限りません。
必ず自分の建築工事について発行された保証書を確認してください。
保証会社へ直接連絡する
保証書が見つかったら、住宅会社ではなく保証会社へ直接連絡します。
伝える内容は次のとおりです。
- 契約者名
- 建築場所
- 住宅会社名
- 契約日
- 現在の進捗
- 支払済み金額
- 住宅会社と連絡が取れない状況
保証会社から、その後の手続きや工事引継ぎについて指示を受けます。
瑕疵保険は完成保証ではない
ここは非常に重要です。
住宅瑕疵担保責任保険と住宅完成保証は、目的が異なります。
| 制度 | 主な目的 |
|---|---|
| 住宅完成保証 | 建築途中の倒産リスク |
| 住宅瑕疵担保責任保険 | 引き渡し後の構造・防水等の瑕疵 |
| 地盤保証 | 地盤に起因する不同沈下等 |
瑕疵保険の対象
新築住宅の住宅瑕疵担保責任保険は、主として、
- 構造耐力上主要な部分
- 雨水の浸入を防止する部分
の瑕疵に対する10年間の責任を支える制度です。
住宅会社が倒産して補修できない場合、保険付き住宅で対象となる瑕疵があれば、住宅取得者が保険法人へ直接保険金を請求できる仕組みがあります。
建築途中では考え方が違う
住宅瑕疵担保責任保険は、通常、完成した新築住宅を引き渡した後の瑕疵に備える制度です。
保険証券や保険付保証明書は、建物完成後に引渡日が決定し、事業者が保険法人へ発行申請する流れです。
そのため、
工務店が建築途中で倒産したから、瑕疵保険で残りの住宅を完成させてもらえる
とは考えないでください。
建築途中の完成リスクに対応するのは、住宅完成保証など別の仕組みです。
完成保証がない場合はどうする?
住宅完成保証へ加入していなかった場合でも、家が絶対に完成できないという意味ではありません。
ただし、施主自身が、
- 現在の工事状態
- 契約関係
- 支払い状況
- 工事を引き継ぐ会社
を整理して進める必要があります。
最初に専門家へ相談する

倒産が正式に確認された場合は、早めに専門家へ相談してください。
候補は次のとおりです。
- 弁護士
- 建築士
- 住まいるダイヤル
- 住宅ローン金融機関
住まいるダイヤルでは、住宅供給事業者の倒産など、不測の事態で被害を受ける消費者への相談や情報提供を行っています。
工事引継ぎ会社を探す
工事を途中から引き継いでくれる住宅会社を探します。
ただし、途中からの工事は、新築を最初から建築する場合とは条件が異なります。
新しい会社は、
- 既存工事の品質
- 構造
- 防水
- 使用材料
- 設計
- 建築確認
- 工事責任
などを確認しなければなりません。
そのため、通常より工事費が高くなる場合があります。
なぜ引継ぎ工事は高くなる?
倒産後の工事引継ぎでは、単純に「残った工事分だけ払えばよい」とは限りません。
現場調査
新しい住宅会社は、前の会社が行った工事を確認する必要があります。
やり直し
施工状態に問題があれば、一度壊して施工し直す可能性があります。
材料の再調達
元の会社が発注していた材料をそのまま使用できない場合があります。
保証リスク
新しい会社は、自社が施工していない部分まで含めて住宅を引き継ぐリスクがあります。
そのため、
- 調査費
- 管理費
- 保証関連費
- 追加施工費
が増える可能性があります。
住宅完成保証は、このような工事引継ぎ時の増加費用の一部を保証する制度として利用されます。
現場にある材料を勝手に持ち出さない
住宅会社が倒産すると、
「自分のお金で買った材料だから自分のものだ」
と思うかもしれません。
しかし、材料の所有権が誰にあるかは、
- 契約内容
- 支払い状況
- 材料の状態
- 引き渡し条件
などによって判断が必要になります。
破産手続きが始まっている場合は、破産財団との関係が問題になることもあります。
施主判断で材料を持ち出したり売却したりせず、弁護士や破産管財人へ確認してください。
現場を勝手に変更しない
次のような行動にも注意してください。
- 別の職人を現場へ入れる
- 鍵を交換する
- 建材を移動する
- 設備を持ち出す
- 壁や床を施工する
- 現場を解体する
倒産直後は契約や現場所有物の関係が整理されていない可能性があります。
まず現場を写真や動画で記録し、その後の対応を確認してください。
現場の写真を残す
倒産が疑われた時点で、可能な範囲で住宅の状態を記録します。
外部
- 建物全体
- 基礎
- 外壁
- 屋根
- 窓
- 足場
- 搬入材料
内部
- 柱・梁
- 断熱材
- 配線
- 配管
- 床
- 壁
- 設備
ただし、施工中の現場へ無断で入るのは危険です。
現場管理者や関係者の許可、安全確保を確認したうえで撮影してください。
日付を残す
写真ファイル名は、
2026-08-08_工事停止時_外観
2026-08-08_1階LDK_施工状況
2026-08-08_基礎周辺
のように整理します。
後から工事出来高や引継ぎ範囲を確認するときに役立ちます。
建築確認を確認する
住宅会社が倒産して工事会社が変わる場合、建築確認関係の手続きについても確認が必要です。
チェックする書類は、
- 確認済証
- 確認申請書副本
- 設計図
- 構造図
- 工事監理関係書類
などです。
施工者や工事監理者などが変更になる場合に必要な手続きは、建築場所や変更内容によって異なるため、設計者や確認検査機関へ確認してください。
書類が住宅会社の事務所にしかない場合は、早い段階で破産管財人などへ引き渡し方法を確認します。
住宅ローンの銀行へ連絡する
注文住宅では、
- 土地代
- 着工金
- 中間金
- 完成金
などを住宅ローンやつなぎ融資で支払っている場合があります。
住宅会社が倒産したら、金融機関へ早めに連絡してください。
確認する項目
- 次回融資を止められるか
- すでに実行された融資
- つなぎ融資
- 完成予定日の変更
- 工事会社変更
- 融資契約への影響
- 金利負担
- 追加融資の可能性
住宅会社変更によって建築費が増えても、住宅ローンが自動的に増額されるとは限りません。
追加費用をどのように準備するかも確認してください。
工期遅延による費用を計算する
工務店の倒産では、工事費だけでなく完成時期の遅れも大きな問題になります。
追加で発生する可能性があるものは、
- 仮住まい家賃
- 駐車場
- 引っ越し変更料
- 荷物保管料
- つなぎ融資利息
- 住宅ローン関連費用
- 火災保険変更
- 学校・保育園への影響
です。
工事再開後は、改めて完成予定日を確認し、家計への影響を計算してください。
前払いしすぎていた場合
例えば工事代金の70%を支払っているのに、工事が40%程度しか進んでいなければ、大きな資金不足が生じる可能性があります。
完成保証がない場合、先払いした金額の回収が難しくなることもあります。
住宅会社について破産手続きが開始され、施主が債権者となる場合には、裁判所からの案内に従って破産債権届出を行うことがあります。裁判所は、所定期間内に債権届出をしないと配当を受けられない場合があると案内しています。
返金される金額や時期は、会社の財産や債権者の状況などによって変わります。
下請業者から直接請求されたら?
住宅会社が倒産すると、現場で作業していた職人や下請会社から、
「工務店から代金をもらっていないので、施主から直接払ってほしい」
と言われる可能性があります。
しかし、施主と下請会社が直接契約していない場合など、支払い義務の有無は単純ではありません。
その場で現金を支払ったり、新しい契約書へ署名したりせず、
- 元の請負契約
- 下請契約
- 工事出来高
- 支払状況
を確認してください。
判断が難しい場合は弁護士へ相談します。
引継ぎ会社を選ぶときのポイント

倒産後は、「早く完成させたい」という気持ちから、最初に対応してくれる会社へ依頼したくなります。
しかし、再度住宅会社選びで失敗しないために、最低限次の項目を確認してください。
施工経験
途中から工事を引き継いだ経験があるか確認します。
工法への対応
- 木造軸組
- 2×4
- 鉄骨
- RC
など、現在の建物工法に対応できる会社を選びます。
現場調査
契約前に現在の施工状態を詳しく確認してくれる会社を優先します。
費用
見積書では、
- 未施工工事
- やり直し
- 現場調査
- 管理費
- 保証
を分けてもらいます。
保証
新しい会社が、どの部分まで保証するのか確認してください。
前の会社が施工した部分をすべて保証するとは限りません。
保証範囲を明確にする
工事引継ぎ後に特に重要なのが保証です。
例えば、
- 基礎は旧工務店
- 上棟以降は新工務店
という場合、新しい工務店が基礎部分まで保証するのか確認する必要があります。
書面で、
- 保証対象部分
- 対象外部分
- 保証期間
- 瑕疵保険
- 定期点検
を確認してください。
口頭で「大丈夫です」と言われただけで工事を再開しないことが重要です。
瑕疵保険の手続きも確認する
工事会社を変更して住宅を完成させる場合、住宅瑕疵担保責任保険の契約や検査がどうなるかも確認してください。
保険法人へ、
- 元の事業者
- 倒産状況
- 現在の工事進捗
- 新しい施工会社
- これまでの現場検査
を伝え、必要な手続きを確認します。
完成後に保険が適切に付保されるかは重要なポイントです。
完成後に旧会社の瑕疵が見つかったら?
住宅完成後に、
- 構造
- 雨漏り
などの問題が見つかり、それが倒産した元の会社の施工部分に関係する場合もあります。
住宅瑕疵担保責任保険付き住宅で、保険対象となる瑕疵があり、事業者が倒産して補修できない場合には、住宅取得者が保険法人へ直接保険金を請求できる仕組みがあります。
ただし、
- 壁紙
- 建具
- 設備故障
- 傷
など住宅全体の不具合がすべて瑕疵保険対象になるわけではありません。
【関連記事:新築住宅の不具合は誰に連絡?保証修理の頼み方と対処法】
倒産被害を減らすための支払方法
この記事は倒産後の対処が中心ですが、これから住宅会社と契約する方は、支払方法も確認しておきましょう。
注意したいのは、工事の進捗に比べて極端に大きな前払いを求められるケースです。
一般的な住宅建築では、
- 契約時
- 着工時
- 上棟・中間時
- 完成時
などに分けて支払う契約があります。
ただし、割合は会社によって異なります。
重要なのは、
支払時点の工事出来高と大きく離れていないか
を確認することです。
「今月中に多めに払ってもらえれば値引きする」など、理由が不明確な前払いを求められた場合は慎重に確認してください。
契約前に完成保証を確認する
倒産リスクが心配な場合は、工事請負契約前に次の質問をしてください。
御社が建築途中で事業継続できなくなった場合に備えた住宅完成保証制度はありますか。
さらに、
- 保証会社
- 保証上限
- 前払金保証
- 追加工事費保証
- 工事引継ぎ
- 保証料
を確認します。
完成保証制度は、すべての住宅会社・すべての住宅で自動的に付くものではありません。
利用したい場合は、契約前に確認することが重要です。
【関連記事:工務店の倒産リスクを見抜くには?契約前に確認する保証と経営状況】
倒産時チェックリスト
最初の確認
□ 会社代表電話へ連絡した
□ 本社・支店へ確認した
□ 現場監督へ連絡した
□ 工事が停止しているか確認した
□ 正式な倒産情報を確認した
□ 追加支払いを急いでいない
契約書類
□ 工事請負契約書を準備した
□ 契約約款を準備した
□ 変更契約書を準備した
□ 見積書を準備した
□ 最新図面を準備した
□ 工程表を準備した
支払い
□ 契約金を確認した
□ 着工金を確認した
□ 中間金を確認した
□ 追加工事代を確認した
□ 振込記録を保存した
□ 工事出来高を確認した
保証
□ 住宅完成保証を確認した
□ 保証証書を確認した
□ 保証会社へ連絡した
□ 瑕疵保険との違いを確認した
□ 地盤保証を確認した
現場
□ 工事停止時の写真を残した
□ 搬入済み材料を記録した
□ 設備を記録した
□ 無断で材料を持ち出していない
□ 勝手に別業者を入れていない
住宅ローン
□ 金融機関へ連絡した
□ 次回融資を確認した
□ つなぎ融資を確認した
□ 完成時期変更を伝えた
□ 追加資金を確認した
工事再開
□ 現場調査を依頼した
□ 引継ぎ会社を比較した
□ 追加工事費を確認した
□ 新しい工期を確認した
□ 保証範囲を確認した
□ 瑕疵保険手続きを確認した
□ 変更契約を書面化した
破産手続き
□ 破産管財人を確認した
□ 債権額を整理した
□ 裁判所からの通知を確認した
□ 債権届出期限を確認した
□ 弁護士へ相談した
よくある質問
工務店と突然連絡が取れません。すぐ倒産を疑うべきですか?
担当者個人だけでなく、会社代表番号、本社、支店などへ確認してください。
工事が止まり、会社事務所が閉鎖されているなど複数の状況が確認された場合は、早めに保証会社や専門家へ相談します。
建築中に倒産したら住宅瑕疵保険で完成しますか?
原則として、住宅瑕疵担保責任保険は建築途中の住宅を完成させるための制度ではありません。
主に引き渡し後の構造耐力上主要な部分や雨水の浸入を防止する部分の瑕疵へ備える制度です。建築途中の倒産リスクには住宅完成保証など別の制度があります。
住宅完成保証とは何ですか?
加入している住宅会社が完成前に倒産などで工事継続できなくなった場合に、住宅完成を支援する制度です。
前払金や工事引継ぎによる追加費用などが保証対象になる商品がありますが、保証額や条件は制度によって異なります。
完成保証に入っていなかったら家は完成できませんか?
別の住宅会社へ工事を引き継いでもらい、完成させられる可能性があります。
ただし、追加費用、現場調査、保証、建築確認などを改めて整理する必要があります。
支払った工事代金は戻りますか?
支払済み金額、実際の工事出来高、完成保証の有無、破産会社の財産状況などによって異なります。
破産手続きでは債権届出が必要になる場合があり、必ず全額返金されるとは限りません。
現場の建材は自分のものですか?
自己判断しないでください。
材料の所有関係は契約内容などによって異なり、破産手続きとの関係もあります。
破産管財人や弁護士へ確認してください。
別の工務店をすぐ現場へ入れてもよいですか?
契約関係や現場の状態が整理される前に、勝手に工事を再開するのは避けた方が安全です。
元の工事契約の解除、現場引き渡し、材料、建築確認などを整理してから進めます。
倒産後の追加工事費は誰が払いますか?
完成保証があれば、契約内容に応じて工事引継ぎによる増加費用の一部が保証される場合があります。
保証がない場合は施主負担になる可能性があります。
下請業者から直接支払いを求められました
その場で支払わないでください。
施主に支払い義務があるかは、元請会社と下請会社、施主との契約関係によって異なります。
契約書を確認し、必要に応じて弁護士へ相談してください。
住宅ローンはどうなりますか?
工事停止や施工会社変更によって、今後の融資実行へ影響する可能性があります。
すぐ金融機関へ連絡し、次回支払い、工期変更、施工会社変更について確認してください。
倒産した会社の工事部分は誰が保証しますか?
新しい施工会社が、旧会社の施工部分まで保証するとは限りません。
引継ぎ契約時に保証対象と対象外を明確にしてください。
住宅会社が倒産したあとに雨漏りが見つかったら?
引き渡し済みの保険付き住宅で、対象となる構造・防水部分の瑕疵があり、事業者が倒産して補修できない場合は、保険法人へ直接保険金を請求できる可能性があります。
どこへ相談すればよいですか?
住宅完成保証会社、住宅ローン金融機関、弁護士、建築士などへ相談します。
住宅供給事業者の倒産時には、住まいるダイヤルでも消費者向けの相談対応や情報提供を行っています。
まとめ|保証と契約を先に確認する
注文住宅の建築中に工務店や住宅会社が倒産した場合は、焦って新しい会社へ工事を頼む前に、契約・支払い・保証・現場の状態を整理することが重要です。
ポイントをまとめます。
- まず正式な倒産状況を確認する
- 追加支払いを急がない
- 工事請負契約書と約款を確認する
- 支払済み金額を整理する
- 現在の工事出来高を確認する
- 工事停止時の写真を残す
- 住宅完成保証を確認する
- 瑕疵保険と完成保証を混同しない
- 保証会社へ早めに連絡する
- 現場材料を勝手に持ち出さない
- 別会社へ勝手に工事を依頼しない
- 住宅ローン金融機関へ連絡する
- 工事を引き継ぐ会社を慎重に選ぶ
- 新しい工事費と完成予定を確認する
- 旧会社施工部分の保証を確認する
- 破産債権届出が必要か確認する
特に覚えておきたいのは、
住宅瑕疵担保責任保険=住宅完成保証ではない
という点です。
住宅瑕疵担保責任保険は、主として引き渡し後の構造・防水部分の瑕疵を対象にした制度です。
一方、住宅完成保証は、建築途中で住宅会社が倒産して工事が止まるリスクへ備える制度です。
住宅会社が倒産したときは、次の5点を最優先で確認してください。
- 住宅完成保証へ加入しているか
- 現在の工事出来高はいくらか
- これまでいくら支払ったか
- 誰が工事を引き継ぐのか
- 完成まであといくら必要なのか
倒産直後は、早く家を完成させたいという気持ちが強くなります。
しかし、契約関係や保証を整理しないまま工事を再開すると、後から費用や責任範囲を巡って新たな問題が起こる可能性があります。
まず現状を記録し、保証会社、金融機関、建築士、弁護士など必要な専門家へ相談しながら、一つずつ住宅完成への道筋を整理していきましょう。
※住宅会社の倒産時に必要な対応は、破産・民事再生などの手続き、工事請負契約、支払い状況、住宅完成保証の有無によって大きく異なります。材料の持ち出し、工事契約の解除、支払い、別業者への工事依頼などを自己判断で行わず、保証会社、金融機関、弁護士、建築士などへ確認してください。
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