
注文住宅の工事が始まり、いよいよ柱や梁が組み上がる時期になると、「上棟式はどうしますか?」と住宅会社から聞かれることがあります。
そこで迷いやすいのが、「上棟式は必ずやらないといけないの?」「大工さんへご祝儀は必要?」「昼食や差し入れはどこまで準備すればよい?」という問題です。
地鎮祭についてはイメージできても、上棟式については初めて聞いたという方もいるでしょう。
上棟祭は、建物の骨格となる柱を立て、棟木を上げる際に行われてきた建築にまつわる祭儀です。神社本庁でも、地鎮祭、上棟祭、竣工祭を建築に関係する代表的な祭りとして紹介しています。
一方、現在の注文住宅では、正式な神事を行う家庭、簡単な挨拶だけ行う家庭、特別な行事を行わない家庭などさまざまです。
この記事では、注文住宅の上棟式をやる・やらない判断方法、費用、ご祝儀、差し入れ、昼食、当日の流れ、上棟時に確認したい住宅工事のポイントまで詳しく解説します。
この記事のポイント
- 上棟式は建築確認などの法定手続きとは別
- やるかどうかは家族と住宅会社で相談する
- 正式な上棟祭と簡易的な上棟イベントは異なる
- ご祝儀や昼食は住宅会社へ事前確認する
- 職人へ個別に渡してよいか確認する
- 差し入れは無理に豪華にしなくてよい
- 上棟日は現場へ入る前に安全確認する
- 上棟時の中間金がある場合は契約書を確認する
結論|上棟式は必須ではない
上棟式を行うかどうかは、住宅会社や家族の考え方、地域の慣習によって決めればよいでしょう。
上棟祭そのものは、建物の骨格の柱を立て終え、棟木を上げる際に行われる建築にまつわる祭儀です。
一方、住宅建築で法律上必要となる建築確認や完了検査などとは別のものです。国土交通省が案内する建築基準法上の手続きでは、工事着手前の建築確認や工事完了後の完了検査などが定められています。
そのため、
上棟式を行わなければ住宅を建てられない、というものではありません。
迷った場合は、次の3つから選ぶと考えやすくなります。
正式な上棟祭を行う
神職へ依頼し、神事として行う方法です。
地域の慣習を大切にしたい家庭や、家づくりの節目として正式に祈願したい家庭に向いています。
簡易的に行う
神職を呼ばず、
- 施主から挨拶
- 工事関係者へのお礼
- 記念撮影
- 飲み物などの差し入れ
だけを行う方法です。
現在の戸建住宅では、このように簡素な形で上棟の節目を迎えることもできます。
特別な行事を行わない
通常どおり工事を進めてもらいます。
家族の日程が合わない、費用を抑えたい、特別な儀式を必要と考えていない場合には、この方法でも構いません。
大切なのは「上棟式をする・しない」より、住宅会社と事前に認識を合わせておくことです。
上棟とは?

上棟とは、住宅の柱や梁などの骨組みを組み上げ、建物の最上部となる棟木を上げる工程を指して使われます。
神社本庁でも、建物の骨格となる柱を立て終えたあと、棟木を上げるときに行われる祭りを「上棟祭」と説明しています。
木造住宅では、
- 建て方
- 棟上げ
- 建前
などと呼ばれることもあります。
ただし、住宅会社や工法によって「上棟」の扱いや工程は異なります。
上棟と上棟式は別
ここは混同しやすいポイントです。
上棟
住宅工事の工程
上棟式・上棟祭
上棟の節目に行う行事・祭儀
つまり、上棟式をしなくても、住宅工事としての上棟は行われます。
地鎮祭との違い
地鎮祭と上棟式は、行う時期と目的が異なります。
| 項目 | 地鎮祭 | 上棟祭 |
|---|---|---|
| 時期 | 工事開始前 | 骨組み完成時期 |
| 主な目的 | 土地を清め工事安全を祈願 | 上棟を祝い工事安全等を祈願 |
| 場所 | 建築予定地 | 建築中の建物 |
| 神職 | 呼ぶことが多い | 地域・形式による |
| 現場状況 | 着工前 | 建物骨組み完成頃 |
神社本庁でも、工事開始前の「地鎮祭」、棟木を上げる際の「上棟祭」、完成後の「竣工祭」をそれぞれ異なる建築祭儀として紹介しています。
【関連記事:注文住宅の地鎮祭はやらないとダメ?費用・服装・流れを解説】
上棟式をやらなくても失礼ではない?
上棟式を行うかどうかは、まず住宅会社へ確認してください。
住宅会社によって、
- 上棟式を行うことが多い
- 簡易式が中心
- 基本的に行わない
- 希望する施主だけ実施
など対応が異なるからです。
大工さんへ失礼にならない?
「上棟式をしないと大工さんに失礼なのでは」と心配する必要はありません。
ただし、地域や工務店によって慣習が異なります。
迷った場合は現場監督へ、
上棟式は行わない予定ですが、御社では施主が用意するものや慣例はありますか。
と確認するのが確実です。
住宅会社から「特に必要ありません」と言われた場合は、無理にご祝儀や食事を準備する必要はありません。
上棟式をするメリット
家づくりの節目になる
基礎だけだった土地に、一気に住宅の形が現れます。
図面上で見ていた家が立体になるため、上棟は家づくりのなかでも大きな節目です。
家族で参加すれば、
- 柱
- 梁
- 屋根
- 建物の高さ
- 部屋の位置
などを実際に確認できます。
工事関係者へ挨拶できる

上棟日には通常より多くの職人が現場へ入る場合があります。
普段現場で作業している大工や現場監督へ、施主として挨拶できる機会になります。
ただし、上棟日に参加した職人全員が、その後も完成まで担当するとは限りません。
記念を残せる
- 家族写真
- 建物全景
- 柱
- 梁
- 棟札
- 工事中の内部
などを撮影しておけば、完成後には見られない住宅構造の記録になります。
安全上入れない場所もあるため、撮影前に現場監督へ確認してください。
上棟式をしないメリット
費用を抑えられる
上棟式を実施すると、
- 神職への謝礼等
- 飲食
- 手土産
- ご祝儀
- 記念品
などを準備する場合があります。
内容を簡略化すれば費用を抑えられます。
準備の負担が少ない
上棟日は住宅会社や職人の工事スケジュールが中心です。
施主側が本格的な上棟式を行う場合は、
- 家族の日程
- 神職
- 食事
- 飲み物
- 手土産
などの準備が増えます。
仕事や育児で忙しい場合は、挨拶と記念撮影だけでもよいでしょう。
上棟式の費用はいくら?
上棟式には全国一律の料金があるわけではありません。
実施内容によって大きく変わります。
主な費用項目は次のとおりです。
- 神職関係の費用
- 飲み物
- 昼食
- 手土産
- ご祝儀
- 餅まき等を行う場合の費用
まず住宅会社へ、
上棟式を行う場合、施主が準備するものと費用項目を教えてください。
と確認してください。
正式な神事の場合
神職へ上棟祭を依頼する場合は、依頼先の神社へ、
- 初穂料・玉串料等
- お供え物
- 祭壇
- 日程
- 準備物
を直接確認します。
神社や地域によって祭儀の内容が異なるため、一律の金額で判断しないようにしてください。
簡易的な上棟の場合
神職を呼ばないなら、
- 飲み物
- 個包装のお菓子
- 手土産
- 必要に応じた食事
程度で済ませることもできます。
住宅会社から「何も不要です」と案内された場合は、その方針に従って問題ありません。
ご祝儀は必要?
上棟式について特に検索されるのが「大工さんへのご祝儀」です。
結論としては、
住宅会社へ確認してから決める
のが最も安全です。
会社によっては、
- 個人的な金銭受け取りを禁止
- 受け取りを辞退
- ご祝儀不要
- 地域の慣習として受け取る
など対応が異なる可能性があります。
勝手に人数分を用意しない
上棟日には、一日だけ応援で参加する職人がいる場合があります。
事前に、
- 当日の参加人数
- 棟梁
- 現場監督
- 住宅会社担当者
- ご祝儀の慣習
を確認してください。
金額を無理に決めない
インターネット上にはさまざまな「ご祝儀相場」がありますが、全国共通の決まりではありません。
地域、住宅会社、上棟式の形式によって違います。
住宅会社から「不要です」と言われたのに、相場情報だけを見て無理に渡す必要はありません。
感謝は金銭だけではない
ご祝儀を渡さなくても、
安全第一でよろしくお願いします。完成を楽しみにしています。
と直接挨拶するだけでも、施主の気持ちは伝えられます。
昼食は用意する?
以前からの上棟では、施主が職人へ食事を振る舞う慣習がある地域もあります。
しかし現在の住宅建築では、住宅会社によって対応が異なります。
まず、
上棟日に昼食を施主が用意する必要はありますか。
と現場監督へ聞いてください。
用意する場合
弁当などを準備するなら、
- 人数
- 昼休憩時間
- アレルギー等
- 飲食場所
- ゴミの扱い
を確認します。
用意しない場合
住宅会社から「各自で昼食を用意します」と言われたら、無理に弁当を準備する必要はありません。
予約済みの弁当が余らないよう、早めに確認してください。
差し入れは必要?
差し入れも必須ではありません。
用意したい場合は、現場で扱いやすいものがおすすめです。
飲み物
季節に応じて、
- 水
- お茶
- スポーツドリンク
- コーヒー
などを用意できます。
ただし、飲み物を住宅会社側で準備している場合もあります。
お菓子
- 個包装
- 常温保存可能
- 手を汚しにくい
ものが扱いやすいでしょう。
大量に準備する必要はありません。
夏場
夏の上棟では気温が高くなることがあります。
飲料を準備する場合は、住宅会社へ保管場所を確認してください。
冬場
冬なら温かい飲み物も考えられますが、作業中の受け渡しや容器処理が負担にならないものを選びます。
手土産は必要?
上棟の記念として、作業終了後に手土産を渡す家庭もあります。
例としては、
- お菓子
- 飲料
- タオル
などがあります。
ただし、こちらも住宅会社によって方針が違います。
ご祝儀と同じく、まず現場監督へ確認してください。
「何も用意しないのは失礼」と考え、無理に豪華な品を準備する必要はありません。
お酒は渡してもよい?
昔ながらの上棟式では酒を用いることがありますが、工事現場へ個人的にアルコール飲料を持参する場合は注意してください。
職人は車で現場へ来ている可能性があります。
当日に飲酒することがないよう、住宅会社の方針を確認してください。
手土産として酒類を考えている場合も、事前確認した方が安心です。
上棟式には誰が参加する?
施主側では、
- 建築主
- 配偶者
- 子ども
- 両親
などが考えられます。
住宅会社側では、
- 現場監督
- 大工
- 営業担当
- 設計担当
などが参加する場合があります。
正式な神事なら神職も加わります。
参加者は住宅会社や地域によって違うため、事前に確認してください。
子どもを連れて行ってもよい?
家族の家なので、子どもと一緒に上棟の様子を見たい家庭も多いでしょう。
ただし、上棟日は通常の完成見学会とは違い、住宅が建築途中です。
現場には、
- 工具
- 資材
- 段差
- 開口部
- 高所
- 工事車両
などがあります。
必ず現場監督の指示に従い、許可された場所だけで見学してください。
小さな子どもから目を離さないことも重要です。
上棟式の服装は?
正式な神事を行う場合は、依頼する神社や住宅会社へ服装を確認してください。
簡易的な上棟見学なら、清潔感に加えて安全性を重視します。
選びやすい服装
- 動きやすいパンツ
- 汚れても困らない服
- 運動靴など歩きやすい靴
- 季節に合った服
避けたい服装
- ハイヒール
- サンダル
- 裾の長い服
- 動きにくい服
ヘルメットが必要な現場では、住宅会社の指示に従います。
上棟当日の流れ
正式な上棟祭では地域や神社によって祭儀が異なります。神社本庁でも、建築にまつわる祭りの名称・形式には地域差があると案内しています。
一般的な注文住宅で、簡易的な上棟イベントを行う場合は次のような流れが考えられます。
1.建て方工事
柱や梁などを組み上げます。
2.施主が現場へ到着
工事を邪魔しない時間を住宅会社から指定してもらいます。
朝から一日中いる必要はありません。
3.工事状況を見学
安全な場所から住宅の骨組みを確認します。
4.上棟
棟木が上がり、建物の骨格が形になります。
5.上棟式・挨拶
実施する場合は、住宅会社の案内に沿って進めます。
6.記念撮影
家族と住宅会社、工事関係者などで撮影する場合があります。
7.差し入れ・手土産
住宅会社へ確認したうえで渡します。
餅まきは必要?
地域によっては、上棟時に餅や菓子などをまく慣習があります。
神社本庁が紹介する上棟祭の事例にも、伝統的な祭儀の一環として散餅散銭や菓子まきが行われた例があります。
ただし、一般的な新築住宅で餅まきを必ず行う必要はありません。
実施する場合は、
- 敷地の広さ
- 道路
- 近隣住宅
- 安全性
- 人数
などを考え、住宅会社へ相談してください。
無断で近隣住民を集めないようにしましょう。
上棟日に確認したいこと

上棟式の有無とは別に、上棟は住宅工事の重要な節目です。
可能なら次の内容を確認してください。
建物全体
□ 建物配置
□ 建物の大きさ
□ 1階・2階の位置関係
□ 屋根形状
□ 軒の出
柱・梁
□ 柱の配置
□ 大きな梁
□ 吹き抜け
□ 階段位置
構造上の良し悪しを施主が判断する必要はありません。
疑問があれば、
この柱は何のための柱ですか。
など現場監督へ質問してください。
窓位置
骨組みの状態でも、窓開口の位置が分かる場合があります。
- LDK
- キッチン
- 洗面
- 寝室
- 子ども部屋
などを図面と照らし合わせます。
間取り
実際に建物が立つと、
「思っていたより狭い」
「窓が高く感じる」
など、図面だけでは分からなかった感覚が出ることがあります。
ただし、上棟段階で間取りを変更すると構造や工期、費用へ大きな影響が出る可能性があります。
気になる点を見つけても、その場で職人へ変更を指示しないでください。
必ず住宅会社の担当者を通します。
【関連記事:注文住宅の間取りはいつまで変更できる?契約後の変更費用と注意点】
上棟時の雨は大丈夫?
上棟前後に雨が予想されると、
「木材が濡れて大丈夫なの?」
と心配になる方も多いでしょう。
雨天時の扱いは、
- 工法
- 建材
- 雨量
- 工程
- 養生方法
によって異なります。
施主が「少しくらいなら大丈夫」「一度濡れたら全部交換」と自己判断しないでください。
住宅会社へ次の内容を確認します。
- 雨天でも上棟する予定か
- どの段階で延期するか
- 木材をどう養生するか
- 濡れた場合の乾燥確認
- 断熱材を施工する時期
特に断熱材などが著しく濡れた場合は、材料や工法に応じた確認が必要です。住まいるダイヤルにも、上棟時期の工事で断熱材が雨に濡れたケースについて、材料の状態を確認して対応する相談事例があります。
雨天で上棟延期になったら?
天候や強風などにより、安全確保のため上棟日が変更されることがあります。
その場合は、上棟式も変更するのか住宅会社へ確認します。
正式な神事を予定している場合は、神社の日程変更も必要になる可能性があります。
住宅工事では式典より現場の安全が優先されます。
「縁起の良い日に決めたから」という理由だけで、危険な天候のなか作業を求めないようにしましょう。
上棟日に職人へ直接指示しない
上棟日に住宅内部を見て、
「ここの窓を少し動かしてほしい」
「収納を広げてほしい」
と考えることがあるかもしれません。
しかし、職人へ直接変更をお願いするのは避けてください。
変更は、
- 住宅会社へ相談
- 設計・構造への影響確認
- 追加費用確認
- 工期確認
- 変更図面作成
- 正式承認
という順番で進めます。
現場での口頭指示は、追加費用や施工ミスの原因になります。
上棟時の中間金を確認する
工事請負契約によっては、上棟時を工事代金の支払時期として設定している場合があります。
国土交通省が住宅建設工事の支払いについて示した資料でも、注文住宅では契約時、着工時、上棟時、中間時、完成時など、工事完成前に複数回に分けて支払う契約例が示されています。
重要なのは、契約書どおりの時期・金額になっているかです。
確認するもの
- 工事請負契約書
- 支払予定表
- 請求書
- 住宅ローン融資予定
- つなぎ融資
急な支払い変更に注意
住宅会社から、
上棟したので予定より多く支払ってほしい。
と言われた場合は、契約書を確認します。
前々回の記事でも解説したとおり、住宅会社の経営リスクを考えるうえでは、工事の進み具合と大きく離れた過度な前払いには注意が必要です。国土交通省も、個人の注文住宅ではできるだけ工事出来高に応じた支払いとなるよう注意を促しています。
【関連記事:もしも建築中に工務店が倒産したら?注文住宅を完成させるための対処法】
上棟式を行わない場合の伝え方
住宅会社から上棟式について聞かれたら、難しく考える必要はありません。
家族で相談した結果、正式な上棟式は行わず、当日は可能であれば工事を見学して、皆さんへご挨拶だけさせていただきたいと考えています。施主側で準備した方がよいものがあれば教えてください。
これで十分です。
住宅会社が「何も必要ありません」と回答した場合は、無理に準備しなくてもよいでしょう。
上棟式をする場合の確認事項
住宅会社へ次の内容を聞いておきます。
日程
□ 上棟予定日
□ 予備日
□ 雨天時の対応
□ 施主が到着する時間
□ 終了予定時間
参加者
□ 大工の人数
□ 棟梁
□ 現場監督
□ 営業担当
□ 設計担当
□ 神職
準備
□ 神事を行うか
□ 神社を誰が手配するか
□ ご祝儀の慣例
□ 昼食が必要か
□ 飲み物が必要か
□ 手土産が必要か
□ 餅まきを行うか
支払い
□ 上棟金の有無
□ 支払額
□ 支払期限
□ 振込先
□ つなぎ融資
上棟当日の持ち物
上棟式の内容に応じて準備します。
基本的には、
- スマートフォン・カメラ
- 図面
- 飲み物
- タオル
- 季節に合った服装
などがあれば便利です。
神事を行う場合は、
- 初穂料・玉串料等
- お供え物
などについて神社と住宅会社へ確認してください。
ご祝儀や手土産は、必要と確認してから準備します。
上棟後に確認すること
上棟式が終わったら、家づくりはまだ途中です。
むしろ、ここから見えなくなる部分の工事が増えていきます。
今後の工程
- 屋根
- 防水
- 窓
- 外壁
- 配線
- 配管
- 断熱
- 内装
などの予定を確認します。
現場見学方法
住宅会社へ、
今後現場を見学するときは、何日前までに連絡すればよいですか。
と聞いておきましょう。
無断で現場へ入らないことが重要です。
工事中の確認
上棟後は、
- 構造
- 防水
- 断熱
- 電気配線
- 配管
など、完成すると見えなくなる部分の施工が進みます。
施主が施工品質を判定する必要はありませんが、現場見学や工事監理・検査について確認する良い時期です。
【関連記事:注文住宅の工事中に確認すること|現場見学・検査チェックリスト】
上棟式チェックリスト
実施前
□ 上棟式をするか家族で決めた
□ 住宅会社へ伝えた
□ 正式な神事か簡易式か決めた
□ 上棟予定日を確認した
□ 雨天予備日を確認した
□ 参加者を確認した
お金
□ 上棟式費用を確認した
□ 神職関係費用を確認した
□ ご祝儀が必要か確認した
□ 昼食代を確認した
□ 手土産を確認した
□ 上棟時の中間金を確認した
飲食
□ 昼食が必要か確認した
□ 職人数を確認した
□ 飲み物を確認した
□ お菓子を確認した
□ ゴミ処理を確認した
当日
□ 現場監督へ到着を伝えた
□ 安全な見学場所を確認した
□ 子どもから目を離していない
□ 無断で建物へ入っていない
□ 写真撮影の許可を確認した
□ 職人へ直接工事変更を頼んでいない
上棟後
□ 工事工程を確認した
□ 今後の現場見学方法を確認した
□ 支払い予定を確認した
□ 防水工程を確認した
□ 断熱工事時期を確認した
□ 電気配線確認日を確認した
よくある質問
上棟式は必ずやらないといけませんか?
上棟祭は、棟木を上げる際に行われてきた建築にまつわる祭儀ですが、建築確認など法律上の建築手続きとは別です。
実施するかどうかは、家族、地域の慣習、住宅会社と相談して決めましょう。
上棟式をしないと大工さんに失礼ですか?
住宅会社によって慣習が異なります。
「上棟式を行わない予定ですが、施主側で何か準備する慣習はありますか」と現場監督へ確認してください。
何も必要ないと言われた場合は、挨拶だけでも構いません。
大工さんへのご祝儀は必要ですか?
住宅会社へ確認してください。
会社によって金銭の受け取りに関する方針や地域の慣習が異なります。
インターネット上の相場だけで人数分を準備しない方が安全です。
棟梁だけご祝儀を多くしますか?
ご祝儀を渡す慣習がある場合でも、金額や渡し方は地域・会社によって異なります。
誰へ渡すのかも含めて住宅会社へ確認しましょう。
上棟日に昼食は必要ですか?
住宅会社によって異なります。
各自で昼食を用意する会社もあるため、勝手に人数分を注文せず、事前確認してください。
差し入れは何がよいですか?
住宅会社が受け取り可能であれば、飲み物や個包装のお菓子など、作業の邪魔にならないものが扱いやすいでしょう。
豪華にする必要はありません。
上棟日は一日中いた方がよいですか?
必要ありません。
作業中は安全管理が優先されるため、住宅会社から見学可能な時間を聞き、その時間に訪問する方法があります。
子どもを連れて行ってもよいですか?
住宅会社の許可があれば見学できますが、建築途中の現場には工具・資材・段差・高所があります。
必ず現場監督の指示に従ってください。
雨なら上棟は延期しますか?
雨量、風、工法、現場状況などによって住宅会社が判断します。
施主から作業を強行するよう求めず、安全を最優先にしてください。
木材が雨に濡れても大丈夫ですか?
木材の種類、濡れ方、乾燥状態、施工工程によって確認が必要です。
特に断熱材など別の材料まで著しく濡れた場合は、状態を住宅会社へ確認してください。施主だけで使用可否を判断しないことが重要です。
上棟日に間取り変更をお願いできますか?
変更可能な場合もありますが、上棟後は構造体が組み上がっているため、大きな変更は費用・構造・工期へ影響します。
その場で職人へ依頼せず、住宅会社の設計担当へ相談してください。
上棟時に住宅ローンの支払いがありますか?
工事請負契約によっては、上棟時を中間金などの支払時期としている場合があります。国土交通省の資料でも、注文住宅の支払時期の例として上棟時が挙げられています。
実際の金額と時期は、自分の工事請負契約書を確認してください。
地鎮祭をしなかった場合でも上棟式だけできますか?
できます。
地鎮祭と上棟祭はそれぞれ別の祭儀です。
上棟祭だけ希望する場合は、住宅会社や近隣の神社へ相談してください。
まとめ|上棟式より安全と確認を優先する
注文住宅の上棟式は、住宅の骨組みが立ち上がる大きな節目に行われる行事です。
神社本庁では、建物の骨格となる柱を立て終え、棟木を上げるときに行う祭りを「上棟祭」としています。
一方で、建築確認や完了検査などの法定手続きとは別なので、家族の考え方に応じて、正式な上棟祭、簡易的な挨拶、実施しない方法から選べます。
重要なポイントを整理します。
- 上棟と上棟式は別
- 上棟式をするか家族で決める
- 地域・住宅会社の慣習を確認する
- ご祝儀は住宅会社へ確認してから準備する
- 昼食も勝手に人数分用意しない
- 差し入れは無理に豪華にしない
- 正式な神事なら神社へ必要事項を確認する
- 雨天時は安全を優先する
- 建築中の現場へ無断で入らない
- 職人へ直接変更を依頼しない
- 上棟時の中間金を契約書で確認する
- 工事出来高に対して過度な前払いになっていないか確認する
- 上棟後の工事工程を確認する
特に、ご祝儀や差し入れについては「インターネットで○万円と書いてあったから」と決める必要はありません。
住宅会社へ、
- 上棟式を行う家庭は多いですか
- ご祝儀を渡す慣習はありますか
- 昼食や差し入れは必要ですか
- 当日は何人参加しますか
- 施主は何時頃行けばよいですか
と聞けば、必要な準備を整理できます。
上棟は家づくりの大切な記念日ですが、住宅はまだ工事途中です。
式典の豪華さよりも、安全に工事が進み、図面どおりの住宅が完成することの方が重要です。
上棟を家族の記念として楽しみながら、その後の防水・断熱・配線などの工事についても住宅会社と確認していきましょう。
※上棟祭の形式、ご祝儀、食事、差し入れなどの慣習は、地域、住宅会社、工務店によって異なります。また、上棟予定日は天候や工事状況により変更される場合があります。準備を始める前に住宅会社と神社へ確認してください。
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