
注文住宅の見積もりを受け取り、「標準仕様で十分です」「設備はあとから自由に選べます」と説明されたものの、どこまで契約金額に含まれているのか分からず、不安になっていませんか。
注文住宅の標準仕様とは、住宅会社が商品やプランごとに設定している基本的な建材、設備、性能の範囲です。ただし、全国共通の標準仕様があるわけではありません。同じ「標準仕様」という言葉でも、住宅会社によって断熱性能、窓、外壁、キッチン、収納、コンセント数などが異なります。
契約時の価格が安くても、打ち合わせを進めるうちに希望する設備が標準外だと分かり、オプション費用が積み上がることがあります。
この記事では、注文住宅の標準仕様とオプションの違い、追加費用が増える原因、住宅会社を比較する方法、契約前に確認すべき項目を解説します。
この記事のポイント
- 標準仕様の内容は住宅会社ごとに異なる
- 商品名・型番・数量まで確認する
- 本体価格に含まれない別途工事を把握する
- 性能は「標準」という言葉ではなく数値で比較する
- オプション変更は金額確認後に承認する
結論|総額と完成形で比較する
注文住宅では、標準仕様が充実しているかどうかだけで住宅会社を選んではいけません。
重要なのは、自分たちが希望する住宅を完成させた場合の最終仕様と総額です。
例えば、キッチンの標準グレードが高くても、断熱性能や窓の仕様が希望より低ければ、性能を上げるための追加費用が必要になります。反対に、設備の標準グレードが控えめでも、構造や断熱、外壁などが充実していれば、総額を抑えやすい場合があります。
住宅会社を比較するときは、次の4つに分けてください。
| 区分 | 意味 |
|---|---|
| 標準仕様 | 基本価格に含まれる仕様 |
| オプション | 希望により追加・変更する仕様 |
| 別途工事 | 本体価格に含まれない工事 |
| 施主購入 | 施主が直接購入する商品や費用 |
「標準仕様です」と説明された項目でも、数量やサイズに上限が設定されていることがあります。
例えば、標準仕様の窓でも数を増やせば追加費用が発生し、標準仕様のキッチンでも食器洗い乾燥機や収納を変更すればオプションになる可能性があります。
住まいるダイヤルは、標準仕様を設定している場合、対象範囲とグレードを具体的に説明し、標準外へ変更するときの対応も説明することが重要だとしています。
比較するべきなのは標準仕様の多さではなく、希望する家を建てたときに何が残り、総額がいくらになるかです。
標準仕様とは

注文住宅の標準仕様とは、住宅会社が基本商品や建築プランに含めている建材、設備、性能などのことです。
一般的には、次のような項目について標準仕様が設定されています。
- 建物の構造
- 基礎
- 耐震性能
- 断熱材
- 窓・サッシ
- 外壁
- 屋根
- 床材
- 室内ドア
- キッチン
- 浴室
- 洗面台
- トイレ
- 給湯器
- 換気設備
- コンセント
- 照明
- 収納
- 保証
ただし、すべての住宅会社が同じ範囲を標準仕様にしているわけではありません。
同じ住宅会社でも、商品シリーズや価格帯によって標準仕様が異なる場合があります。
標準仕様は共通規格ではない
「標準」と聞くと、一般的な住宅に必要なものがすべて含まれているように感じます。
しかし、標準仕様は住宅会社が自社の商品ごとに設定するものであり、他社と共通の内容ではありません。
次のような違いが生じます。
| 項目 | A社の標準仕様 | B社の標準仕様 |
| 窓 | 樹脂サッシ | アルミ樹脂複合サッシ |
| ガラス | 複層ガラス | Low-E複層ガラス |
| キッチン | 食洗機付き | 食洗機はオプション |
| トイレ | 各階1台 | 1階のみ |
| 照明 | 一部含む | 全室別途 |
| 収納棚 | 含む | 棚板は追加 |
| 外構 | 含まない | 一部予算取り |
坪単価や本体価格だけを見ても、含まれる内容が違えば正確に比較できません。
標準仕様書を受け取り、商品名、型番、サイズ、数量まで確認する必要があります。
法律上の最低基準とは違う
標準仕様と、建築基準法や建築物省エネ法などで求められる最低基準は別のものです。
2025年4月以降に着工する原則すべての新築住宅では、省エネ基準への適合が義務化されています。
ただし、省エネ基準へ適合していることは、必ずしも高断熱住宅であることを意味しません。省エネ基準は満たすべき基準であり、それを超える性能を求める場合は、断熱等級、UA値、窓仕様、設備効率などを個別に確認する必要があります。
「省エネ基準適合」「高断熱仕様」といった名称だけで判断せず、具体的な数値や評価方法を質問してください。
【関連記事:UA値とは?断熱性能で後悔しない注文住宅の見方】
【関連記事:断熱等級とは?注文住宅で後悔しない選び方】
オプションとの違い
オプションとは、標準仕様から追加または変更する設備や工事です。
代表的なオプションには次のものがあります。
- キッチンのグレードアップ
- 食器洗い乾燥機
- タッチレス水栓
- 浴室乾燥機
- トイレの追加
- 床材の変更
- 外壁材の変更
- 窓の追加
- 電動シャッター
- コンセントの追加
- 造作収納
- 間接照明
- 太陽光発電
- 蓄電池
- 床暖房
- 全館空調
注意したいのは、設備を追加する場合だけがオプションではないことです。
標準商品から別の商品へ変更する場合、標準商品の価格が全額差し引かれるとは限りません。
例えば、標準キッチンから別メーカーの商品へ変更した場合、次の費用が発生する可能性があります。
- 商品差額
- 施工費
- 配管変更費
- 電気工事費
- 設計変更費
- 標準商品のキャンセル費
- 運搬費
- 保証対応費
単純なカタログ価格の差額だけでは判断できません。
別途工事との違い
別途工事とは、建物本体の契約価格に含まれていない工事です。
代表例は次のとおりです。
- 地盤改良
- 古家解体
- 造成
- 擁壁
- 上下水道引き込み
- ガス引き込み
- 外構
- カーテン
- エアコン
- 照明器具
- 太陽光発電
- インターネット配線
- アンテナ工事
- 家具・家電
住宅会社によっては、これらの一部を付帯工事費として見積もりに含めています。
そのため、「外構はオプションですか」と質問するだけでは不十分です。
次のように確認してください。
- 契約金額に含まれているか
- 概算予算として計上されているか
- 住宅会社が工事を請け負うか
- 施主が別業者へ依頼するか
- 工事管理費が発生するか
- 住宅ローンへ組み込めるか
費用が増える10の原因
注文住宅のオプション費用は、一つの高額設備だけで増えるとは限りません。
小さな変更が積み重なり、最終的に大きな予算超過になるケースがあります。
1.契約前に仕様を決めていない
最も大きな原因は、仕様が決まっていない段階で建築請負契約を締結することです。
契約時点では標準仕様で見積もられていても、契約後にショールームを訪れれば、より便利で見栄えのよい設備が目に入ります。
その結果、次のような変更が増えます。
- キッチンの扉材を変更する
- 天板を変更する
- 食洗機を深型にする
- 浴槽や床を変更する
- 洗面台を広くする
- トイレを上位機種にする
- 室内ドアを変更する
仕様を決めずに契約すると、契約金額が実質的な完成価格ではなく、最低限の出発価格になります。
契約前に主要設備のショールームを見学し、自分たちが選ぶ可能性の高い商品を見積もりへ反映させてください。
2.標準商品の型番を見ていない
「大手メーカーのキッチンが標準」「高性能な窓が標準」という説明だけで判断してはいけません。
同じメーカーでも、商品シリーズやグレードによって価格と機能が異なります。
確認する内容は次のとおりです。
- メーカー名
- 商品シリーズ
- 型番
- サイズ
- 色
- 素材
- 付属機能
- 選べる範囲
- 標準数量
型番が決まっていない場合は、少なくとも同等とされる性能や価格帯を確認します。
3.数量制限を見落としている
商品自体が標準でも、数量には上限がある場合があります。
特に確認したい項目は次のとおりです。
- 窓の数
- 室内ドアの数
- クローゼットの数
- 棚板の枚数
- コンセントの数
- スイッチの数
- 照明の数
- 屋外水栓の数
- トイレの台数
- 洗面台の台数
「コンセントは標準仕様」と言われても、標準数を超えれば追加費用が発生します。
間取り図と照らし合わせ、どこに何個含まれているか確認してください。
4.性能向上を後回しにする
断熱、窓、耐震、換気などの性能を契約後に変更すると、材料だけでなく設計や構造計算、申請の変更が必要になる場合があります。
例えば、次の変更です。
- 断熱材の種類や厚さを変更する
- 窓を樹脂サッシへ変更する
- ガラス仕様を変更する
- 耐震等級を上げる
- 制震装置を追加する
- 換気方式を変更する
- 太陽光発電を追加する
住宅性能表示制度を利用すると、住宅の性能を共通の基準で表示し、第三者機関による評価を受けることができます。性能を重視する場合は、希望する等級や評価書の取得を契約前に確認してください。
「標準で十分です」という営業担当者の判断ではなく、自分たちが求める性能を数値で指定する必要があります。
5.外構費を少なく見積もる
建物本体に予算を使いすぎると、外構費が不足します。
外構には次の工事が含まれます。
- 駐車場
- カーポート
- 門柱
- ポスト
- 宅配ボックス
- フェンス
- 境界ブロック
- アプローチ
- ウッドデッキ
- 庭
- 植栽
- 排水
- 照明
見積書に「外構工事100万円」などと予算だけが入っていても、工事内容が決まっていなければ確定価格ではありません。
敷地の広さ、高低差、駐車台数、フェンスの長さを反映した外構見積もりを契約前に取得してください。
6.電気設備が後から増える
間取りの打ち合わせでは、部屋の広さや収納へ意識が向きやすく、電気設備の検討が後回しになりがちです。
後から増えやすい項目は次のとおりです。
- コンセント
- USBコンセント
- LAN配線
- テレビ端子
- 照明
- 人感センサー
- 電動シャッター
- 防犯カメラ配線
- EV充電設備
- 屋外コンセント
- 庭の照明
- エアコン専用回路
一つ当たりの追加額が小さく見えても、家全体で増やすと合計額が膨らみます。
家具・家電の配置まで決めてから、電気図面を確認してください。
7.収納内部を確認していない
図面に「収納」「クローゼット」と書かれていても、内部の棚やハンガーパイプが十分とは限りません。
確認する項目は次のとおりです。
- 棚板の枚数
- 棚の奥行き
- ハンガーパイプ
- 可動棚
- 引き出し
- 布団棚
- パントリー収納
- シューズクローク
- 枕棚
- 造作収納
収納内部をすべて造作すると、追加費用が増えやすくなります。
市販収納を置く場所と、建築時に造作する場所を分けることが重要です。
8.標準外メーカーを選ぶ
住宅会社は、特定メーカーの商品を大量に仕入れることで価格を抑えている場合があります。
標準外メーカーへ変更すると、商品価格だけでなく、仕入れ条件や施工方法、保証対応が変わり、差額が大きくなる可能性があります。
標準外商品を希望する場合は、早い段階で次の点を確認してください。
- 取り扱い可能か
- 追加金額
- 施工費
- 保証範囲
- 修理窓口
- 納期
- 工期への影響
標準外商品が必ずしも割高とは限りませんが、カタログ価格だけで比較するのは危険です。
9.変更履歴を管理していない
打ち合わせのたびに仕様を変更していると、最新の内容が分からなくなります。
次のような食い違いが起こります。
- 図面は変更済みだが見積書が古い
- 見積書は変更済みだが仕様書が古い
- 減額した商品が請求に残っている
- 追加設備が図面に反映されていない
- 営業担当者と現場監督の認識が違う
住まいるダイヤルは、追加変更が発生した場合、内容を書面に残し、見積書を提出して建築主の承認を得てから着手することを勧めています。
変更するたびに、変更前後の仕様、追加・減額、工期への影響を記録してください。
10.減額額を思い込む
標準設備を取りやめても、標準価格相当が全額減額されるとは限りません。
住宅会社が標準設備を割安で仕入れている場合、施主が想像する小売価格より減額額が小さくなることがあります。
例えば、標準洗面台を外して造作洗面へ変更しても、標準洗面台のカタログ価格がそのまま差し引かれるとは限りません。
変更前に次の3点を確認します。
- 標準仕様からの減額
- 変更後の追加費用
- 施工費を含めた最終差額
「標準品を使わないから安くなる」とは限りません。
標準仕様の確認項目

標準仕様書を受け取ったら、項目ごとに内容を確認します。
構造と耐震性能
確認する内容は次のとおりです。
- 木造・鉄骨・鉄筋コンクリート
- 工法
- 基礎の種類
- 構造材
- 接合金物
- 耐震等級
- 構造計算の方法
- 制震装置
- 地盤保証
- 防蟻処理
「耐震住宅」「地震に強い家」といった表現だけでは比較できません。
耐震等級を取得するのか、住宅会社が社内基準で同等と判断するのか、第三者評価を受けるのかを確認してください。
断熱と窓
確認する内容は次のとおりです。
- 断熱等級
- UA値
- 断熱材の種類
- 断熱材の厚さ
- 施工範囲
- サッシの材質
- ガラスの種類
- 窓の性能
- 玄関ドアの断熱性能
- 気密測定の有無
- C値の目標
2025年4月以降の新築住宅は省エネ基準への適合が原則義務化されていますが、基準適合だけで住宅会社間の性能が同じになるわけではありません。
断熱性能を重視するなら、標準仕様で達成できる等級と数値を確認してください。
【関連記事:高気密高断熱住宅とは?注文住宅で後悔しない性能と注意点】
外壁と屋根
確認する内容は次のとおりです。
- 外壁材
- 厚さ
- 塗膜や表面処理
- シーリング
- 保証期間
- 屋根材
- 防水材
- 雨どい
- 軒の出
- メンテナンス周期
- 保証継続条件
初期費用だけでなく、将来の塗装やシーリング補修、交換費用も比較します。
「メンテナンスフリー」という説明だけではなく、保証書やメーカー資料で条件を確認してください。
内装と建具
確認する内容は次のとおりです。
- 床材
- 壁紙
- 天井材
- 巾木
- 室内ドア
- 収納扉
- 階段
- 手すり
- 窓枠
- カウンター
- 選べる色
- 追加料金が発生する範囲
無垢床、塗り壁、ハイドアなどを希望する場合は、標準仕様との差額を早めに確認します。
水回り設備
キッチン、浴室、洗面台、トイレでは、次の項目を確認してください。
- メーカー
- 商品シリーズ
- サイズ
- 扉材
- 天板
- 水栓
- 食洗機
- レンジフード
- 浴槽
- 浴室乾燥機
- 収納
- 鏡
- トイレの台数
- 手洗い器
- 保証
ショールームでは、展示品にオプションが多数含まれていることがあります。
展示品と標準仕様の違いを担当者に確認し、希望商品で見積書を作成してもらいましょう。
電気と照明
確認する内容は次のとおりです。
- コンセント数
- スイッチ数
- 照明器具
- ダウンライト
- センサー照明
- LAN配線
- テレビ配線
- インターホン
- 防犯設備
- 分電盤
- EV充電設備
- 太陽光発電用配線
- 屋外電源
照明については、「配線のみ」「取付費のみ」「器具込み」の違いを確認します。
空調と換気
確認する内容は次のとおりです。
- 換気方式
- 給気口
- 排気口
- 換気設備のメーカー
- フィルター
- メンテナンス方法
- エアコン
- エアコン配管
- 室外機置き場
- 全館空調
- 床暖房
- 保証
エアコン本体が別途でも、配管穴、専用回路、室外機置き場は建築時に決めておく必要があります。
外構と屋外設備
確認する内容は次のとおりです。
- 駐車場
- アプローチ
- 門柱
- ポスト
- 宅配ボックス
- フェンス
- 境界工事
- 屋外水栓
- 立水栓
- 外部照明
- 物干し金物
- 雨水排水
- 植栽
- 整地
建物だけ完成しても、駐車場やアプローチが使えなければ生活を始められません。
外構を別契約にする場合でも、住宅の資金計画へ含めてください。
住宅会社の比較方法
標準仕様を比較するときは、各社のカタログを眺めるだけでは不十分です。
共通の比較表を作成します。
希望条件を統一する
住宅会社ごとに異なる要望を伝えると、見積金額を比較できません。
最低限、次の条件をそろえてください。
- 延床面積
- 階数
- 部屋数
- トイレ数
- キッチンサイズ
- 浴室サイズ
- 断熱等級
- 耐震等級
- 窓仕様
- 外壁材
- 屋根材
- 収納量
- コンセント数
- 外構範囲
同じ間取りを完全に再現する必要はありませんが、希望する性能と設備の水準は統一します。
仕様比較表を作る
次のような表を作成します。
| 比較項目 | A社 | B社 | C社 |
| 耐震等級 | |||
| 断熱等級 | |||
| UA値 | |||
| サッシ | |||
| 外壁 | |||
| 屋根 | |||
| キッチン | |||
| 浴室 | |||
| トイレ | |||
| 照明 | |||
| 外構 | |||
| 保証 | |||
| 標準外費用 |
空欄を営業担当者に埋めてもらうだけでも、説明の曖昧な会社が分かります。
オプション後の総額を出す
標準価格ではなく、希望仕様を反映した見積金額を比較してください。
計算の考え方は次のとおりです。
契約予定総額=標準価格+オプション+付帯工事+別途工事+諸費用
さらに、契約後に決まる項目の予備費も確保します。
見積書の金額が同じでも、未確定項目が多い会社ほど、契約後に費用が増える可能性があります。
優先順位の決め方

予算内ですべての希望を実現できない場合は、変更しにくい部分から優先します。
優先度1|構造と性能
最初に確保したいのは、完成後に変更しにくい項目です。
- 耐震性能
- 断熱性能
- 窓
- 屋根
- 外壁
- 基礎
- 防水
- 配管
- 換気
これらは、完成後に変更すると大規模な工事になりやすいため、契約前に決める必要があります。
優先度2|間取りと配線
次に優先するのは、壁や天井を工事した後では変更しにくい項目です。
- 部屋の配置
- 収納
- 窓位置
- コンセント
- LAN配線
- 照明配線
- 給排水
- エアコン配管
- 下地補強
壁掛けテレビ、手すり、棚、室内物干しなどを予定している場合は、下地も設計段階で指定します。
優先度3|設備機能
キッチンや浴室は重要ですが、必要以上にグレードを上げると予算を圧迫します。
見た目ではなく、実際に使用する機能を優先してください。
- 食洗機を毎日使うか
- 浴室テレビが必要か
- タッチレス水栓が必要か
- 大型洗面台が必要か
- トイレの上位機能を使うか
使用頻度の低い機能は削減候補になります。
優先度4|変更しやすい物
完成後でも比較的変更しやすい項目は、予算不足なら後回しにできます。
- カーテン
- 家具
- 一部照明
- 収納ケース
- 家電
- 植栽
- 装飾品
ただし、後から設置するための電源や下地、設置スペースは建築時に確保しておきます。
契約前のチェックリスト
建築請負契約前に、次の項目を確認してください。
標準仕様
- 標準仕様書を受け取った
- 商品名と型番を確認した
- 選べるメーカーを確認した
- 選べる色を確認した
- 数量上限を確認した
- 標準外となる条件を確認した
- 商品廃番時の対応を確認した
住宅性能
- 耐震等級を確認した
- 構造計算の方法を確認した
- 断熱等級を確認した
- UA値を確認した
- 窓仕様を確認した
- 気密測定の有無を確認した
- 住宅性能評価の取得を確認した
- 長期優良住宅の申請を確認した
見積金額
- 本体工事費を確認した
- 付帯工事費を確認した
- オプション費を確認した
- 別途工事費を確認した
- 外構費を確認した
- 地盤改良の予算を確認した
- 概算項目を確認した
- 施主購入品を確認した
- 諸費用を確認した
追加変更
- オプション価格表を受け取った
- 追加工事の計算方法を確認した
- 標準品を外した際の減額を確認した
- 設計変更料を確認した
- 申請変更料を確認した
- 変更可能期限を確認した
- 発注後のキャンセル料を確認した
- 追加変更を書面化することを確認した
住まいるダイヤルは、追加工事や仕様変更では、理由と金額を確認し、合意内容を書面に残すことが重要だと案内しています。
注意したい営業説明
次の説明を受けた場合は、具体的な書類や金額を確認してください。
「ほとんど標準です」
「ほとんど」に含まれない項目を確認します。
標準仕様書と見積除外項目を提示してもらい、設備の数量やサイズも確認してください。
「あとから自由に選べます」
自由に選べることと、追加費用なしで選べることは別です。
選択可能な商品、追加金額、決定期限を確認します。
「皆さん同じ程度です」
他の施主の平均ではなく、自分たちの希望仕様で見積もりを作成してください。
家族構成、生活習慣、性能への希望が違えば、必要なオプションも異なります。
「契約後に値引きします」
契約後の値引きを前提に契約してはいけません。
値引き条件と最終金額は、契約書または見積書へ反映させてから署名します。
「詳細は現場で決めます」
現場で決める内容が多いと、金額と工期を管理しにくくなります。
少なくとも、未確定項目、決定期限、追加費用の計算方法を書面で確認してください。
契約後に費用が増えたら
契約後に想定以上のオプション費用が提示された場合は、すぐに承認しないでください。
次の順序で確認します。
- 当初の標準仕様書を確認する
- 契約時の見積書を確認する
- 変更内容を確認する
- 追加費用の内訳を確認する
- 減額分を確認する
- 工期への影響を確認する
- 代替案を確認する
- 書面で承認する
変更を希望したのが施主側でも、金額を知らされないまま工事を進めてよいわけではありません。
住まいるダイヤルの相談事例でも、追加工事について手順や費用を説明し、書面に残しておけば認識の違いを防ぎやすかったとされています。
納得できない金額の場合は、次の対応を取ります。
- 詳細な内訳を求める
- 標準仕様へ戻す
- 別の商品を選ぶ
- 工事範囲を減らす
- 第三者へ相談する
- 未承認の工事を止めてもらう
ただし、自己判断で契約代金の支払いを止めると、別の契約トラブルになる可能性があります。契約書と約款を確認し、必要に応じて住まいるダイヤル、消費生活センター、弁護士などへ相談してください。住まいるダイヤルは、国土交通大臣の指定を受けた住宅専門の相談窓口です。
よくある質問
標準仕様だけで家は完成しますか?
住宅会社によって異なります。
建物本体は完成しても、外構、照明、カーテン、エアコン、アンテナ、家具などが別途になる場合があります。
「生活を始められる状態までに必要な総額」を確認してください。
標準仕様書は契約前にもらえますか?
契約前に受け取り、内容を確認するべきです。
標準仕様書を見せてもらえない状態では、契約価格に何が含まれているのか判断できません。
図面、仕様書、見積書の内容を確定し、納得してから契約することが重要です。
オプション費用はいくら用意すべきですか?
一律の金額では決められません。
標準仕様と希望内容の差によって大きく変わるため、契約前に希望設備を反映した見積書を作成してもらってください。
未確定項目については、予備費を確保します。
標準仕様から外すと減額されますか?
減額される場合がありますが、カタログ価格がそのまま差し引かれるとは限りません。
住宅会社の仕入価格、施工費、管理費、保証条件によって減額額は変わります。
変更前に最終差額を書面で確認してください。
施主支給の方が安くなりますか?
商品によっては購入価格を抑えられる可能性がありますが、必ず安くなるとは限りません。
送料、取付費、保管費、破損リスク、納期管理、保証の分担などを確認する必要があります。
施主支給を認めていない住宅会社もあるため、契約前に確認してください。
契約後でも標準仕様に戻せますか?
発注前であれば戻せる場合があります。
ただし、設計変更、発注、施工が進んでいる場合は、キャンセル料や変更費用が発生する可能性があります。
変更可能期限を確認し、早めに申し出てください。
性能も標準仕様に含まれますか?
多くの住宅会社では、構造、断熱、窓、換気なども標準仕様として設定しています。
ただし、「高性能」「高断熱」などの表現だけでは内容を比較できません。
耐震等級、断熱等級、UA値、窓仕様、評価書の取得などを数値と書類で確認してください。
まとめ|名称ではなく中身を見る
注文住宅の標準仕様は、住宅会社や商品によって内容が異なります。
「標準仕様が充実している」「オプションが少ない」といった説明だけで住宅会社を選ぶと、契約後に追加費用が増える可能性があります。
重要な確認ポイントを整理します。
- 標準仕様書を契約前に受け取る
- メーカー・商品名・型番を確認する
- 数量とサイズの上限を確認する
- 標準・オプション・別途工事を分ける
- 耐震・断熱性能は数値で確認する
- 外構や照明などの除外項目を確認する
- 希望仕様を反映した総額で比較する
- 変更前に追加・減額費用を確認する
- 変更内容を書面に残す
- 完成後に変えにくい部分を優先する
最も危険なのは、標準仕様を確認せず、最低価格に近い見積もりのまま契約することです。
契約後に仕様を選べるとしても、予算内で自由に選べるとは限りません。
住宅会社を比較するときは、標準価格ではなく、自分たちが希望する性能・設備・外構を含めた完成総額を出してもらいましょう。
※標準仕様、追加費用、変更条件は住宅会社との契約内容によって異なります。契約前に契約書、約款、設計図書、仕様書、見積書を確認してください。
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