
注文住宅の住宅会社を比較していると、「構造見学会へ参加しませんか?」と案内されることがあります。
完成見学会ならキッチンや間取り、内装などを見るポイントが分かりやすいですが、構造見学会では柱や梁、金物、断熱材などがむき出しになっているため、
「どこを見ればいいの?」
「金物がたくさん付いていれば耐震性能が高いの?」
「断熱材に隙間がなければ高断熱住宅なの?」
と迷う方も多いでしょう。
構造見学会の最大のメリットは、住宅が完成すると壁や天井の中へ隠れてしまう部分を確認できることです。
家づくりスタートガイドでも、住宅会社選びでは完成見学会だけでなく、可能であれば構造見学会や施工中の現場を確認し、現場管理や施工品質を見ることをおすすめしています。
ただし、構造材や断熱材を見ただけで住宅性能を判断することはできません。
重要なのは、
「見た目を採点する」のではなく、「設計どおりに施工する仕組みがある住宅会社か」を確認すること
です。
この記事では、注文住宅の構造見学会で見るところを、柱・梁・耐力壁・接合金物・断熱材・防湿層・透湿防水シート・配管・配線・現場管理まで詳しく解説します。
この記事のポイント
- 構造見学会では完成後に隠れる部分を確認する
- 柱が太いだけで耐震性を判断しない
- 金物の数だけで耐震性能を判断しない
- 耐震等級や構造計算方法も確認する
- 断熱材は種類だけでなく施工状態を見る
- 断熱材の隙間・欠損に注目する
- 防湿層の連続性も重要
- 透湿防水シートは外壁の防水に関係する
- 配管・配線の施工も確認する
- 資材の保管状態を見る
- 現場が整理整頓されているか確認する
- 現場監督や検査体制について質問する
- 写真撮影は必ず許可を取る
- 見学者が構造材や金物へ触らない
- 構造見学会だけで住宅品質を断定しない
結論|構造より「施工管理の仕組み」を見る
構造見学会で一番確認したいのは、
「この柱は太いか」
でも、
「断熱材が高級か」
でもありません。
見るべきなのは、
設計した性能を現場で実現するための施工・検査・管理が行われているか
です。
例えば耐震性能なら、
- 耐震等級
- 構造計算
- 耐力壁
- 柱・梁
- 接合部
- 金物
などが関係します。
断熱性能なら、
- 断熱材の種類
- 厚さ
- 施工位置
- 隙間
- 窓
- 防湿
- 気密
- 換気
などを総合的に見る必要があります。
国土交通省の住宅性能表示制度でも、住宅性能は「構造の安定」「温熱環境・エネルギー消費量」など複数の分野を共通ルールによって評価する仕組みになっています。
したがって、
「この家は柱が多いから耐震性が高い」
「断熱材が厚そうだから高断熱だ」
と見た目だけで判断しないことが重要です。
構造見学会では、
- 現場を見る
- 担当者へ質問する
- 性能値や設計内容を確認する
- 検査体制を確認する
という順番で住宅会社を見ていきましょう。
構造見学会とは?

構造見学会とは、住宅の建築途中に開催される見学会です。
一般的には上棟後から内装工事前など、柱・梁・耐力壁・断熱材などが確認しやすい段階の住宅を見学します。
会社によって、
- 構造見学会
- 構造現場見学会
- 建築現場見学会
- 施工現場見学会
など呼び方が異なる場合があります。
開催時期によって見られるものも変わります。
例えば上棟直後なら、
- 柱
- 梁
- 筋かい
- 構造用面材
- 金物
などが見やすくなります。
工事が少し進めば、
- 断熱材
- 防湿層
- 配線
- 配管
- 外壁下地
などを確認できる場合があります。
完成見学会との違い
完成見学会と構造見学会では目的が違います。
| 比較項目 | 完成見学会 | 構造見学会 |
|---|---|---|
| 間取り | ◎ | ○ |
| 広さ | ◎ | ○ |
| キッチン | ◎ | △ |
| 内装 | ◎ | × |
| 柱・梁 | × | ◎ |
| 接合金物 | × | ◎ |
| 断熱材 | × | ◎ |
| 配管・配線 | × | ○ |
| 防水下地 | × | ○ |
| 現場管理 | △ | ◎ |
完成見学会では、
「完成したらどう暮らせるか」
を確認します。
構造見学会では、
「完成したら見えなくなる部分をどう施工しているか」
を確認します。
第127記事(下記関連記事)とセットで利用すると、住宅会社をより立体的に比較できます。
【関連記事:完成見学会で見るところは?注文住宅のチェックポイント】
構造見学会で最初に見るのは現場全体
建物へ入る前に現場全体を見てください。
住宅会社の施工管理を見るヒントになります。
現場が整理整頓されているか
確認するのは、
- 木材
- 金物
- 工具
- 梱包材
- ごみ
- 通路
などです。
すべてが完璧に片付いている必要はありません。
工事中なので当然資材や工具があります。
見るべきなのは、
作業する場所と資材置き場が整理され、安全に歩ける状態か
です。
既存のハウスメーカー選び記事でも、施工中現場では整理整頓、資材管理、安全対策などを確認することをおすすめしています。
資材の保管方法を見る
木材や断熱材などがどのように置かれているかも見てみましょう。
例えば、
- 雨にさらされていないか
- 泥の上へ直接置かれていないか
- 必要な養生がされているか
などです。
単に「木材が外にあるからダメ」と判断するのではなく、
資材は雨天時にどのように管理していますか。
と質問すると、会社の管理ルールが分かります。
柱を見る
木造住宅なら柱が目につきます。
ただし、
柱が太い=耐震性能が高い
とは単純に判断できません。
建物の耐震性には、
- 柱
- 梁
- 耐力壁
- 床
- 屋根
- 接合部
- 基礎
などが関係します。
構造見学会では柱そのものより、
この住宅ではどのような構造計画をしていますか。
と聞く方が重要です。
梁を見る
梁も構造上重要な部材です。
大きな空間をつくる場所では太い梁が使われていることがあります。
ただし、ここでも、
「梁が太いから安心」
という判断はできません。
担当者へ、
- なぜこの梁の大きさなのか
- 大開口部分をどう設計しているか
- 吹き抜け部分をどう補強しているか
などを質問すると、構造の考え方を知ることができます。
耐力壁を見る

木造住宅では地震や風などの水平力に抵抗するため、耐力壁が重要になります。
耐力壁には、
- 筋かい
- 構造用面材
などを利用する方法があります。
「筋かいが多いから強い」
「面材だから必ず強い」
という単純な比較ではなく、建物全体として適切に配置されていることが重要です。
住宅性能表示制度でも、耐震性能は構造躯体全体について評価されます。
担当者へ、
この家の耐震等級はいくつですか。
どのような方法で構造を確認していますか。
と質問しましょう。
筋かいを見る
筋かいが見える場合は、
- どこに配置されているか
- どのように柱・梁へ接合されているか
を説明してもらいましょう。
住まいるダイヤルの技術資料でも、筋かい端部や柱頭・柱脚の接合部について、仕様や耐力壁に応じた接合方法が必要であることが整理されています。
施主が金物の種類をすべて覚える必要はありません。
重要なのは、
金物はどのように設計図と照合していますか。
と聞くことです。
接合金物を見る
構造見学会では、柱と梁などの接合部に多くの金物が付いているのを見ることがあります。
例えば、
- 柱脚
- 柱頭
- 筋かい端部
- 梁接合部
などです。
住まいるダイヤルの資料では、筋かいや柱端部などについて仕様に応じた接合金物が定められていることが説明されています。
ただし、
金物がたくさん付いている=強い住宅
ではありません。
必要な場所へ、設計どおりの金物が、適切に取り付けられているかが重要です。
金物で聞きたい質問
次のように質問すると分かりやすくなります。
金物はどの図面に基づいて取り付けていますか。
取付後は誰が確認しますか。
写真記録は残しますか。
第三者検査はありますか。
金物そのものを採点するより、確認方法を聞くことが重要です。
耐震等級を確認する
「地震に強い家です」と説明されたら、具体的な根拠を聞きましょう。
国土交通省の住宅性能表示制度では、地震に対する構造躯体の強さを耐震等級などで表示する仕組みがあります。
質問するなら、
- 耐震等級はいくつか
- 誰が評価するのか
- 住宅性能評価を取得するのか
- 構造計算・構造確認をどのように行うのか
などです。
「耐震等級相当」の意味を確認する
住宅会社から、
「耐震等級3相当です」
などと説明される場合があります。
その場合は、
住宅性能評価など第三者評価を取得する耐震等級3ですか。それとも会社独自の設計上の表現ですか。
と確認しましょう。
住宅性能表示制度では、登録住宅性能評価機関による評価を受ける仕組みがあります。
「相当」という言葉だけで判断しないことがポイントです。
断熱材を見る
構造見学会で多くの人が気になるのが断熱材です。
断熱材にはさまざまな種類があります。
しかし、
断熱材の種類だけで住宅の断熱性能を比較しない
ことが重要です。
断熱性能には、
- 断熱材の性能
- 厚さ
- 施工範囲
- 窓
- 熱橋
- 気密
- 建物形状
なども関係します。
国土交通省の住宅性能表示制度では、断熱性能を「断熱等性能等級」として評価する仕組みがあります。
断熱材は隙間を見る
構造見学会で確認しやすいのが施工状態です。
住まいるダイヤルの技術資料では、断熱材について施工の連続性を確保し、欠損を防ぐことの重要性が示されています。
例えば、
- 柱との間
- 梁周辺
- 窓周辺
- 配線周辺
- コンセント周辺
などを担当者に説明してもらいましょう。
施主が少しの隙間を見つけて直ちに「施工不良」と断定するのではなく、
この部分は最終的にどのように断熱処理しますか。
と質問するのがおすすめです。
窓周りの断熱を見る
窓周辺は断熱施工の確認ポイントです。
住まいるダイヤルの結露に関する技術資料でも、サッシ取付け下地周辺の断熱材欠損が結露原因になる場合があることが示されています。
構造見学会で窓周辺が見えるなら、
サッシ周辺の断熱はどのように処理していますか。
と質問してみましょう。
防湿層を見る
断熱材だけでなく、壁体内への水蒸気の侵入を抑える防湿層も重要です。
住まいるダイヤルの技術資料では、繊維系断熱材を用いる場合などについて、壁体内結露を防ぐために室内側へ防湿層を連続的に施工する考え方が示されています。
ただし、断熱工法によって構成は異なります。
「防湿シートが見えないからダメ」と判断せず、
この住宅では防湿をどのような構成で確保していますか。
と聞いてください。
気密について聞く
高気密住宅を希望しているなら、
- 気密測定をするか
- いつ測定するか
- 全棟測定か
- 希望者のみか
を質問するとよいでしょう。
ただし、C値だけで住宅性能全体を判断することも避けます。
断熱・換気などを含めて確認してください。
【関連記事:高気密高断熱住宅とは?注文住宅で後悔しない性能と注意点】
2025年から省エネ基準適合が義務化

2025年4月以降に着工する住宅では、原則として新築住宅にも省エネ基準への適合が義務付けられています。
したがって、現在住宅会社を比較するときは、
「省エネ住宅です」
という説明だけでなく、
断熱等性能等級はいくつを標準にしていますか。
この建物はどの省エネ性能で設計されていますか。
と具体的に確認しましょう。
透湿防水シートを見る
外壁工事の途中なら、外壁材の内側にある透湿防水シートが見られる場合があります。
透湿防水シートは、外からの水の浸入を防ぐうえで重要な部分です。
住まいるダイヤルの技術資料でも、透湿防水シートの施工では破損や接着不足、たわみなどを確認する考え方が示されています。
また、防水シートや防水テープの施工状態が漏水へ関係する場合があります。
防水は窓周りも重要
外壁からの雨水浸入では、窓などの開口部周辺も重要です。
構造見学会で外壁下地まで確認できる場合は、
窓周りはどのように防水していますか。
と質問してみましょう。
住宅会社の担当者が、防水シートや防水テープの役割を分かりやすく説明できるかを見ることも参考になります。
防水シートの細かい施工を自己判定しない
インターネットには、
「シートの重なりが○cmだから正しい」
など細かな施工情報もあります。
しかし、使用材料や施工部位、工法によって確認方法が異なる場合があります。
見学者がその場で施工不良を判定するのではなく、
メーカー施工要領や仕様書どおりに施工されていることを、誰が確認していますか。
と聞く方が実用的です。
配管を見る
構造見学会では、水道や排水などの配管が見える場合があります。
確認するのは、
- 配管ルート
- 給水
- 給湯
- 排水
- 点検方法
などです。
見学者が勾配などを自己判断する必要はありません。
質問するなら、
配管の漏水検査はいつ行いますか。
将来点検しやすいような設計になっていますか。
という内容がおすすめです。
配管の保温も聞く
配管では結露対策も関係します。
住まいるダイヤルの技術資料では、給排水配管の結露について、保温材の仕様・施工や周辺環境などが原因になる場合があると整理されています。
寒冷地などでは凍結対策も含め、地域に応じた施工について説明してもらいましょう。
電気配線を見る
壁の中を電線が通っている様子も構造見学会なら確認できます。
例えば、
- コンセント
- スイッチ
- 照明
- LAN
- テレビ
などの配線です。
ここでは配線の良し悪しを判断するより、
コンセントを変更できるのはいつまでですか。
配線位置は施工前に確認できますか。
工事後に写真を残していますか。
などを聞くと実際の家づくりに役立ちます。
コンセント位置も現場で確認する?
注文住宅では図面上でコンセントを決めますが、現場で見ると位置関係が分かりやすくなる場合があります。
住宅会社によっては施工前後に施主と確認する場合もあります。
確認方法を聞いてみましょう。
給排気口を見る
高気密・高断熱住宅では換気計画も重要です。
構造見学会では換気ダクトなどが見える場合があります。
確認するなら、
- 換気方式
- 給気位置
- 排気位置
- ダクト清掃
- フィルター交換
などを質問します。
「高気密だから換気しなくてよい」ということではありません。
住宅では計画した換気設備を適切に使用する必要があります。
基礎を見る
見える範囲で基礎も確認します。
例えば、
- 基礎と土台
- アンカーボルト
- 床下
- 配管貫通部
などです。
ただし、表面に小さなひび割れがあるだけで構造上の問題だと判断するのは避けましょう。
構造見学会では、
基礎工事ではどの段階で検査を行いますか。
と質問する方がおすすめです。
アンカーボルトを見る
基礎と木造部分をつなぐ部分としてアンカーボルトなどがあります。
金物と同じく、数だけで評価しません。
確認するなら、
アンカーボルトの位置はどのように確認していますか。
基礎完成後の検査記録はありますか。
と質問しましょう。
床下を見る
安全上許可されている範囲で、床下が見える場合があります。
確認したいのは、
- 配管
- 基礎
- 清掃状態
- 点検性
などです。
完成後に床下点検口がどこへ設置されるかも聞いてみるとよいでしょう。
現場監督について質問する
構造見学会でぜひ聞いてほしいのが現場監督についてです。
住宅品質は、商品だけではなく施工管理にも左右されます。
既存の住宅会社選び記事でも、
- 現場監督の担当棟数
- 社内検査
- 第三者検査
- 工程写真
- 施工中の報告
などを確認することをおすすめしています。
現場監督は何棟担当する?
質問例はこちらです。
現場監督は通常何棟程度を同時に担当していますか。
担当棟数だけで良い・悪いを決めることはできませんが、施工管理の仕組みを知る手掛かりになります。
続けて、
現場へ来る頻度はどの程度ですか。
検査時には必ず現場監督が確認しますか。
と聞いてみましょう。
誰が施工するのか聞く
ハウスメーカーや工務店によって、
- 自社大工
- 専属業者
- 協力会社
- 下請会社
など施工体制は異なります。
重要なのは「下請けだから悪い」ということではありません。
見るべきなのは、
住宅会社が施工品質をどのように管理しているか
です。
例えば、
職人さんへ施工基準をどのように共有していますか。
会社独自の施工マニュアルはありますか。
と質問できます。
社内検査について聞く
完成検査だけでなく、工事中にどのような検査を行うか確認しましょう。
例えば、
- 基礎
- 構造
- 金物
- 防水
- 断熱
などです。
住宅会社ごとに検査工程は異なります。
「検査していますか?」
だけでなく、
どの工程で、誰が、何を確認しますか。
と聞くことがポイントです。
第三者検査について聞く
住宅会社内部の検査とは別に、第三者機関などによる検査を利用している場合があります。
住宅性能表示制度で建設住宅性能評価を受ける場合は、登録住宅性能評価機関による施工段階・完成段階の検査を経て評価されます。
確認するなら、
第三者による現場検査はありますか。
建設住宅性能評価を取得できますか。
と聞きましょう。
工事写真を残しているか
構造部分は完成すると見えなくなります。
そのため、
- 基礎
- 金物
- 断熱
- 防水
- 配管
などの施工写真を残しているか確認しておくと安心です。
質問例は、
完成後に隠れる部分の工事写真は施主へ共有してもらえますか。
です。
施主も工事中に見学できる?
構造見学会で施工現場を見られても、自分の家を建築するときに自由に現場へ入れるとは限りません。
安全上のルールがあります。
契約前に、
自宅の工事中はどのタイミングで現場を見学できますか。
現場監督へ事前連絡すれば見学できますか。
と確認しましょう。
勝手に現場へ入らない
施工中の現場には、
- 工具
- 釘
- 資材
- 開口部
- 足場
- 電気設備
などがあります。
安全のため、必ず住宅会社や現場監督の指示に従ってください。
既存の上棟式記事でも、工事中の現場には工具・段差・高所・工事車両などがあるため、現場監督の指示に従うことを案内しています。
構造材へ触らない
気になるからといって、
- 金物を揺らす
- 断熱材を押す
- 防水シートをめくる
- 配線を動かす
といったことは避けてください。
施工途中の住宅です。
確認したい場所があれば担当者へ質問しましょう。
写真撮影は許可を取る
構造見学会でも写真撮影は住宅会社へ確認してください。
施主宅の場合は、
- 住所
- 周辺環境
- 設計図
- 個人情報
などが写る可能性があります。
SNSへ無断で投稿することも避けましょう。
子ども連れは安全優先
小さな子どもを連れて参加する場合は、住宅会社へ事前に確認してください。
完成見学会以上に、
- 段差
- 工具
- 高所
- 開口部
などがあります。
子どもから目を離さないようにしましょう。
構造見学会で質問したい15項目
担当者へ次の質問をすると住宅会社を比較しやすくなります。
1.この家の耐震等級はいくつですか?
耐震性能を確認します。
2.構造はどのように確認していますか?
構造計画の方法を聞きます。
3.住宅性能評価を取得していますか?
第三者評価の有無を確認します。
4.耐力壁はどこですか?
実物を見ながら説明してもらいます。
5.金物はどうやって確認していますか?
検査方法を聞きます。
6.断熱材は何を使っていますか?
種類だけでなく厚さや施工方法も確認します。
7.断熱等性能等級はいくつですか?
客観的な性能も確認します。
8.窓の仕様は何ですか?
断熱性能は断熱材だけでは決まりません。
9.気密測定をしていますか?
実施条件を確認します。
10.防湿・結露対策はどうしていますか?
壁構成を説明してもらいます。
11.防水はどこで検査しますか?
外壁・開口部などの検査を聞きます。
12.現場監督は何棟担当していますか?
管理体制を確認します。
13.社内検査は何回ありますか?
回数だけでなく工程と内容も聞きます。
14.第三者検査はありますか?
誰が確認するのかを聞きます。
15.工事写真はもらえますか?
完成後の記録方法を確認します。
構造見学会チェックリスト
現場全体
-
現場が整理されている
-
通路が確保されている
-
資材の保管方法を確認した
-
雨天時の養生方法を聞いた
-
安全対策を確認した
構造
-
柱を確認した
-
梁を確認した
-
耐力壁を確認した
-
筋かいを確認した
-
構造用面材を確認した
-
接合金物を確認した
-
耐震等級を確認した
-
構造確認方法を聞いた
断熱
-
断熱材の種類を確認した
-
断熱材の厚さを確認した
-
施工範囲を確認した
-
窓周辺を確認した
-
隙間・欠損への対策を聞いた
-
防湿方法を聞いた
-
断熱等性能等級を確認した
-
気密測定について聞いた
防水
-
透湿防水シートを確認した
-
窓周りの防水について聞いた
-
防水検査について聞いた
-
外壁通気について聞いた
設備
-
給水配管を確認した
-
排水配管を確認した
-
配管の保温を確認した
-
電気配線を確認した
-
換気設備を確認した
施工管理
-
現場監督の担当棟数を聞いた
-
現場監督の訪問頻度を聞いた
-
社内検査を確認した
-
第三者検査を確認した
-
工事写真について聞いた
-
施主への進捗報告方法を聞いた
性能
-
耐震等級を確認した
-
断熱等性能等級を確認した
-
UA値について聞いた
-
気密測定について聞いた
-
住宅性能評価について聞いた
見学マナー
-
動きやすい服装にした
-
歩きやすい靴にした
-
ヘルメット等の指示に従った
-
構造材へ触らない
-
写真撮影の許可を取った
-
子どもから目を離さない
構造見学会で判断しない方がよいこと
柱が太いから地震に強い
耐震性能は柱の太さだけでは決まりません。
金物が多いから地震に強い
重要なのは必要な場所へ設計どおり施工されていることです。
断熱材が厚いから高断熱
断熱材だけでなく窓・施工・建物全体の性能を確認します。
現場がきれいだから施工品質が完璧
整理整頓は管理状況を見る参考になりますが、それだけでは品質を保証できません。
1棟見ただけで会社全体を判断する
可能なら別の現場や完成住宅も確認しましょう。
よくある質問
構造見学会とは何ですか?
住宅の建築途中に、柱・梁・耐力壁・断熱材など完成後には見えなくなる部分を見学するイベントです。
家づくりスタートガイドでも住宅会社選びでは、完成見学会だけでなく構造見学会や施工中現場を確認することをおすすめしています。
構造見学会では何を一番見ればよいですか?
部材そのものより、
設計どおり施工するための管理・検査体制
を確認してください。
金物・断熱・防水などについて、「誰がいつ確認するのか」を質問すると住宅会社を比較しやすくなります。
柱が太ければ地震に強いですか?
柱の太さだけでは判断できません。
住宅全体の構造計画、耐力壁、接合部、基礎などを含めて耐震性能が決まります。
耐震等級や評価方法を確認しましょう。
金物が多い会社の方が安心ですか?
数だけでは判断できません。
接合金物は、構造設計や耐力壁などに応じて必要な場所へ適切に設置することが重要です。
断熱材はどこを見ますか?
種類だけでなく、
- 施工位置
- 隙間
- 欠損
- 窓周辺
- 防湿方法
などを確認します。
住まいるダイヤルの技術資料でも、断熱材の連続性や欠損防止の重要性が示されています。
断熱材に少し隙間があったら施工不良ですか?
見学時点で工事途中の場合もあるため、その場で断定しないようにしましょう。
担当者へ、
「この部分は最終的にどのように施工しますか」
と確認してください。
透湿防水シートとは何ですか?
外壁下地などに使用され、外部からの水の浸入防止などに関係する部材です。
住まいるダイヤルの技術資料でも、透湿防水シートについて破損や接着不足などを確認する考え方が示されています。
構造見学会へ行けば耐震性能が分かりますか?
一部の構造を実際に確認できますが、見た目だけで耐震性能を判断することはできません。
耐震等級、構造設計、住宅性能評価なども確認してください。
構造見学会へ行けば断熱性能が分かりますか?
断熱材の施工状態を見る参考になりますが、断熱性能は断熱材だけでは決まりません。
断熱等性能等級、窓仕様なども確認しましょう。
2026年の新築住宅は省エネ基準への適合が必要ですか?
2025年4月以降に着工する住宅については、原則として新築住宅にも省エネ基準への適合が義務付けられています。
住宅会社へ現在の標準性能を確認してください。
構造見学会と完成見学会はどちらが重要ですか?
確認できるものが違うため、可能なら両方参加するのがおすすめです。
完成見学会では間取り・広さ・設備・仕上げ、構造見学会では構造・断熱・防水・施工管理を確認しやすくなります。
構造見学会では写真を撮っていいですか?
住宅会社へ必ず確認してください。
施主宅の場合があるため、許可なく撮影・SNS投稿するのは避けましょう。
子どもを連れて行っていいですか?
住宅会社へ事前に確認してください。
施工中の現場には工具・段差・開口部などがあるため、現場監督の指示に従い、安全を最優先にしてください。
現場が散らかっていたらダメな工務店ですか?
工事中なので資材や工具があること自体は当然です。
ただし、通路、安全対策、資材管理などがどのように行われているかは施工管理を見る参考になります。
第三者検査は必要ですか?
利用するかは住宅会社や施主の考え方によります。
住宅性能表示制度で建設住宅性能評価を受ける場合には、登録住宅性能評価機関による施工段階・完成段階の検査を経る仕組みがあります。
住宅会社がどのような検査制度を採用しているか確認しましょう。
まとめ|構造見学会は「見えなくなる部分」を確認する
構造見学会は、完成住宅では確認できない施工部分を見ることができる貴重な機会です。
家づくりスタートガイドでも、住宅会社選びでは完成見学会だけでなく構造見学会や施工中の現場を確認し、現場管理・施工品質・担当者の説明を見ることをおすすめしています。
確認したいポイントを整理します。
- 現場全体を見る
- 整理整頓を見る
- 資材管理を見る
- 柱・梁を見る
- 耐力壁を見る
- 筋かいを見る
- 接合金物を見る
- 耐震等級を確認する
- 構造確認方法を聞く
- 断熱材を見る
- 断熱材の施工状態を確認する
- 窓周辺の断熱を聞く
- 防湿方法を聞く
- 気密測定について聞く
- 透湿防水シートを見る
- 窓周辺の防水について聞く
- 配管を見る
- 配線を見る
- 換気設備を見る
- 現場監督について聞く
- 社内検査について聞く
- 第三者検査について聞く
- 工事写真について聞く
- 自宅工事中の見学方法を確認する
- 完成見学会にも参加する
特に住宅会社へ聞いてほしいのは、次の7点です。
- この住宅の耐震等級はいくつですか
- どのように構造の安全性を確認していますか
- 断熱等性能等級はいくつですか
- 断熱・防湿・防水はどのように施工していますか
- 金物や断熱材は誰が検査していますか
- 完成後に隠れる部分の写真は残しますか
- 施主にも施工中の進捗を共有してもらえますか
構造見学会で避けたいのは、
「柱が太いから安心」
「断熱材が高そうだから性能がいい」
と一部分だけを見て住宅会社を決めることです。
住まいるダイヤルの技術資料でも、構造の接合部や断熱材、防水層などにはそれぞれ適切な施工が重要であることが示されています。
住宅会社を判断する際は、
設計性能+施工品質+検査体制+現場管理
の4つをセットで確認してください。
そして、第127記事の完成見学会と組み合わせ、
構造見学会で「家の中身」、完成見学会で「完成後の暮らし」
を見ることで、ハウスメーカー・工務店をより比較しやすくなります。
※構造見学会で見える状態は工事段階・構法・断熱工法などによって異なります。見学者が金物、断熱材、防水材などを見ただけで施工不良や住宅性能を断定することは避け、設計図書、耐震等級、断熱等性能等級、施工基準、検査記録なども含めて住宅会社へ確認してください。また、建築中の現場では安全確保のため現場監督・住宅会社の指示に必ず従ってください。
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